劇場公開日 2020年11月13日

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「日本だったら「自助でなんとかしてください」と総理が発言しそう」THE CAVE サッカー少年救出までの18日間 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0日本だったら「自助でなんとかしてください」と総理が発言しそう

2020年11月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 思えば映画化もされた『チリ33人 希望の軌跡』という作品もありましたけど、こうして全世界が注目する中での救出劇はほんとに心が苦しくなってしまいます。チリの映画は感動的なものにしようとして、人間関係をも映画っぽく描いたものでしたが、こちらはほぼ再現ドラマ!その素朴で事実に沿って淡々と描く中に真実を見た気がします。

 まずはタイの軍隊やボランティアの人々が集まり、アメリカ軍まで呼んだだりして、色んな策が練られていく。まずは洞窟に溜まった水を吸い出すこと。ここでは「ターボジェット・ポンプじゃなきゃ無理だ」と嘆く中小企業の社長さんがナイスプレイ。人々の彼らを救いたいという切なる願いが民間人をも動かしていく。そして排水がある程度成功したものの、近くの農地は洪水の被害にあうのに、損賠賠償は要らないと言う。救出してくれさえすればそれでいい・・・

 こうして入り口から4キロも先の奥底に閉じ込められた少年たち13人を救うには潜水しかないということになり、世界各国からケイブ・ダイバーが集まってくる。もっともカッコいいのはアイルランドのリーアム・ニーソン似のジム・ウォーニー(本人)。とにかく世界中から集まってくるところに感動してしまいます。

 世界からの祈り、助かってほしいとの声がメディアでも紹介されるが、日本だけは「自己責任論」をぶつけてくる人が多い。なんでだろ・・・祝福メッセージは世界規模なのに、しかもあのトランプ大統領でさえも祝福していたのに・・・。少年たちが悪い、コーチが悪い、といった声が全くあがらない世界に住みたいものだ。

kossy