「『夏への扉』挿入歌ミスチル「CROSS ROAD」」夏への扉 キミのいる未来へ NoNameさんの映画レビュー(感想・評価)
『夏への扉』挿入歌ミスチル「CROSS ROAD」
原作好き、ミスチル好き故に鑑賞。
原作に準拠した大枠のストーリー展開は大変好感度が高い!
正直、実写化でしかも日本で、どうするんだろう、、、と思ってネタ探しのつもりで観に行ったのだが、なるほどそうきたかと、思わず感動した。
表面上は、淡い雰囲気の三木孝浩監督印による青春映画という趣だけど、いや実際は全然、原作ベースのタイムループ/時間軸SFアドベンチャー的映画でした。2時間に収まるのが多少駆け足だった印象だけどそれはもう映画なんで、仕方ないですね。
時代錯誤な性的観点やヌーディズムなどこれはこれで原作の面白いポイントではあったけど、まぁさすがにやらなかったよね(笑)
最も大きな改変としては、藤木直人さん演じるヒューマノイドロボットの登場かと思うけど、良い味出していたし、複雑なタイムトラベルSFを扱う上でどうしても必要になる説明の役割を近未来ガジェット担当としてサラッとこなしたのは上手い脚色だった。
山﨑賢人さんと清原果耶さんの男女関係は、日本的アレンジで全然許容範囲だし、むしろピュアネス全開でホロリしました。
ドクを意識したに違いない田口トモロヲさんは出番少なくて勿体なかったです(笑)
そしてなぜか公式発表がなかった謎のMr.Children挿入歌。
映画観賞後に、監督のインタビューや映画の記事をネットで漁っているとある程度事前に語られていたけど、さすがに映画側からもミスチル側からも公式発表がなかったので半信半疑でしたが、「CROSS ROAD」の使われ方は秀逸でした。
主題歌のLiSAの曲が全体を最後に総括する内容だとしたら、CROSS ROADは宗一郎と璃子を結ぶ映画を動かす大事な要素だった。しかも3箇所?思った以上に聴けたことがこれまたサプライズという作りになっていたり(笑)
とまぁ、大好きなミスチルが大好きな原作の実写化をこんなにも彩ってくれるなんて思いもしなかったわけで、良作をまさかの感動作にアップコンバートしてくれていました。
今回みたいなSF小説の実写化は、ぜひ日本でももっとチャレンジして欲しいし、山崎貴監督や石川慶監督など、きっと良い作品を撮ってくれると思う。
ジュブナイルとか、リターナーとか、子供の時によく観てました。