「新型コロナに便乗した実験的意欲作」8日で死んだ怪獣の12日の物語 劇場版 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)
新型コロナに便乗した実験的意欲作
2020年映画館鑑賞80作品目
観てると心地良くなり眠くなることが多い岩井俊二監督作品
新型コロナに対し人類が今回のような対応をしたからこそ生まれた作品
なぜかモノクロ
大きなスクリーンで斎藤工やのんをドアップで観ることができるのはとても嬉しい
今回の斎藤工は丹古母鬼馬二のような髭を生やしているがたとえ無精髭でもイケメンはイケメン
女子ならきっと唇にチクチクされたいと思うことだろう
モノクロでものんの目の輝きはずば抜けている
彼女はきっと天使に違いない
そのキラキラした目から放たれてるカピラリア七光線のようなものを浴びてレプロやバーニングの上層部の邪悪な連中が全員ドロドロに溶けてしまえばいいのに
怪獣に詳しい永遠の男の子たちにはそうでもないかもしれないが女性にとっては全くつまらない話しが続く
武井壮やのんとのやりとりとかYouTuber女のチャンネル登録お願いしますはそれなりに楽しめるわけだが
平凡な女子がウインダムとかミクラスとかアギラとかグドンとかガッツ星人とかバルンガとかに興味があるわけがない
ツインテールといえば別の意味のツインテールだろう
しかもどう見ても生物らしさはなく紙粘土的なものだ
『シンドバットの冒険』など昔のアメリカ映画なら粘土細工を少しずつ動かしてアニメみたいなものを作るんだろうけどそんな努力は岩井はやらない
この作品で一応CGを使っているのだが手のひらの上にのっているカプセル怪獣にCGはない
しょぼいを通り越して逆に清々しい
怪獣のマスクを着けられた3人くらいの女性ダンサーの踊りは意味不明
ただこの作品を作った試みは映画ファンとして高く評価したい
拍手喝采の傑作とは言い難いが2020年を語るうえで外せない映画作品だということは間違いない
この作品でサトウタクミのカプセル怪獣が最終的にどうなるのか
そのオチは名作古典落語のようである
しかも小さすぎる(笑)