「「りぼん」」ライアー×ライアー U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
「りぼん」
森七菜さんを観たくて鑑賞。
どうなる事やらとの冒頭の懸念を払拭する良いラストだった。主演の3人がとても好感触だったからこその感想か。
原作未読ながらも、まるで「りぼん」に掲載されているかのような物語で…もしそうなのだとしたら、原作に忠実なキャラクター達だったのではないだろうか。
驚く程悪い人が出てこない。
男性陣の恋愛傾向が、すっごい女性よりにみえて…日本男児なんて看板は過去の遺物になったようだった。
とはいえ、最終的にほだされてしまったので、俺の負けなわけだけども。
滑り出しの森さんのアクションやリアクションが大きく、一抹の不安を覚える。
愛くるしいその表情も重なって、橋本環奈さんにダブり…変顔の1つも披露しそうな勢いだ。おいくつなのかは知らないが、ものスッゴイ童顔で…20歳って設定に違和感を抱き、中学生の回想シーンに全く違和感を抱かないという不思議。
総じて色恋沙汰には縁遠い印象なのだけれども、現実とはリンクし辛い2次元の恋愛に果敢に挑んでた。
その恋愛対象である男性2人も結構良くて…。
こんな感想を抱くのは初めてなのだけれど、お2人とも骨格が美しい!
弟の方のギャップ萌はたまらんのだろうなぁと思う。無愛想を通り越して無表情な男が、恋をしてる時の笑顔や甘えた感じ…なんだあれ?反則だろ。
実在したらカウンセリングを勧めたい程の恋愛脳で始末が悪い。
そして、まるで五月晴のような清々しさを常に振り撒く烏丸君。なんだお前は?人間か?
いやいや、お2人とも漫画のキャラなわけなのだけれども、しっかりと体現してた事に驚く。
文字に書けば書く程、漫画にしか存在しないキャラなのだけれども、鑑賞中はそんな事全く考えなかった。
ある意味、彼らがいたからこそ実現できた作品なのかもしれない。
まぁ、なんせ浮世離れした世界観な訳のだけれども、疲れた体に優しいというか…日常に積み重なる重い荷物を肩から下ろせたような感覚が残る。
単純に「一途な想い」には憧れるのだろうし、どっかで応援もしたいのだろうと思う。
大袈裟に言うと、あの3人に癒されたのだろう。
いや…浄化されたのかもしれない。
たまに観たくなる恋愛映画。
ほぼほぼ失笑で終わるのだけれど、あの3人のお陰で妙な充足感を感じている。
森さんの影響は大きいのだけれど、それでも2次元限定の恋愛譚を3次元に顕現させた監督にも感謝。