人数の町のレビュー・感想・評価
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中村倫也の演技は好きだが…
日本は貧しくなったんだな、金かかってないな。と実感する映画…。イカゲームや今際の国のアリス系かと思ったが。まず、単純作業だけしてれば衣食住が保障される生活が全然魅力的に描かれていないので、ただの連れてこられ損な主人公たち。好きにセックスできる設定も別にそんな魅力的でもない。部屋も保養所みたいだし。イカゲームみたいに勝てたら一攫千金でもない。何が描きたかったんだろう〜?
あり得ない現実だけど、、
最初つれていかれた場所は最悪なとこだと思ったけど、ちょっとだけ働かずに好きなこと出来る環境を羨ましく感じました。しかし現実その身になってみると無力感虚無感いっぱいになるだろうなとも。逃げたい、抜け出したいとの願いから奇妙な音に耐え外へ出たけどうまくいかない。最後は管理する側になっちゃう中村さんにあらゃらゃと思いました。人数合わせの人間にならないよう、人の役に立つにはどうしたたらいいか考えて生きていきたい。中村さん石橋さんコンビはすてきでした、ありがとうございました✨
もっと突っ込んでほしかった
街で暮らすのは、何も考えずに、ただのんびり生きられればいい人たち。無気力で、疑問を持たずセックスして飯が食えればいい。
そうなってしまえば、生きてはいても家畜と同じで世の中は権力者の思うがままになってしまう、ということが言いたい映画だと思った。
今の自民党政府はSNSを操作していると噂されたり、人事を掌握して司法と警察を牛耳ろうとしたり、改ざん隠蔽やりたい放題。それでも国民は政府広報と化したマスコミが垂れ流す情報に骨抜きにされ文句も言わなけりゃ選挙にも行かない。つまりあの街はまさに今の日本のこと、もしくは将来の日本の姿だ。
ただ、その社会が結局どうなるのか、行き着く果てに何が待っているのか、そこまで突っ込んで描いて欲しかった。
気づかなければそれはそれでアリだよね。とか思われないためにも。
自分の目に景色は美しく映るのか?常に自問していきたい
まあありがちストーリー
トワイライトゾーン、ブラックミラー系の
もしもこんな世界があったならというストーリー。
衣食住とsexが約束されているが退屈な世界。
現実をとるか夢の世界をとるか。
設定はすごく好き
どんななのかなぁと気軽な感じで見てみました!
殺人を犯した人、借金まみれの人、DVを受けて逃げ出したい人、家出をしてる人、そういう人たちを集めて作った国の話です。
国というか、なんかしらの事情があった人達が集まった場所。
ここに来ると戸籍も消されてしまうため、元の世界に戻っても戸籍がありません。
人数が減らなければそれでいい国らしく
行方不明者の人数や、何かの人数の平均を管理する様な感じで、それをニュースで見た人が間に受けるというか、そういう世界を作るための人間の世界でした。
選挙投票を色んな人の戸籍を使ってなりすまして、同じ人に入れるとか、行列の店みたいに見せるように仕向けたり、たくさんの人がデモ活動をしているように見せたり、などなど、人の行動をこの国の人が代わりにやって、あたかもみんながそうしてるみたいに見せる情報操作をする様な国です。
批判をする時間にはネットから批判しまくるとご飯がもらえて、誉める時間には、褒める書き込みをするとご飯がもらえる。
この国の外に出ようとすると耳につけられた異音が鳴って動けなくなってしまうシステム。
ルールさえ守れば衣食住は確保されていて、安全と言えば安全。
この国の方が生きやすい人もいれば、生きにくい人もいる。
主人公は生きづらくて逃げ出して、家族を守るために頑張ってましたが結局戸籍がないから働けないしお金もない。
戻ってこいとあっちの人間に言われるが、奥さんは妊娠していて、戻ったら子供とはバラバラの生活になる。
どうなるのかなって思っていたら最後は家族を守っていくためにあっち側の人間の社員(?)になっていて、人数の国に人を招き入れる仕事側についてました。
あの人たちは戸籍がないからあそこで働くことになってるんですかね、抜け出したい人も結局は抜け出せずにそこで働いて生きていく代わりに、家族と過ごす自由がもらえるんですかね。
助けに来てくれたお姉さんをそっちのけで
やりたい放題の妹は、DVされてそれがいやで
こっちの世界の方がいいってなったのはわかるけど
豹変しすぎてて、なんかただのビッチみたいで
そうなってしまった流れももう少し説明ほしかったです。
設定がとても面白いなと思いました。
その人の当たり前が、別の人にとっては当たり前じゃなくて、異常に見えたりするのに、その環境にいたらそれが慣れて普通に感じてきたり、不思議な世界です。
評価として、すんげえええってなるほど楽しいわけではないですが、見てよかったです。
映画よりも、アニメや、漫画で出ていたらめちゃくちゃ人気になりそうだなって思いました。
実写ではなく、アニメで見てみたい作品でした。
このアニメやってたら絶対たのしいと思う設定です。
結局大元はどこなんですかね。
戸籍も消せる力があるなら
政府が管理してる隠された国みたいなかんじなんですかね。
呼び方も徹底されててくせつよってちょっと鳥肌でした。
挨拶した後絶対なにかを褒めるとか、なんか宗教感すごかったです。
なんか本当にありそうだなぁってざわってする作品です。
これみた後に、なぜか行列がすごい店とかみると、うそなんじゃないかってなってしまいました。笑
あと平和の象徴、パーカーは謎でした笑
日本の失踪者(84,865人)・ネットカフェ難民(9,851人)
映画「人数の町」(荒木伸二監督)から。
家庭にも職場にも学校にも、自分の居場所がない人に、
「居場所がないんだろう?、いるか?」と誘い、
社会の役に立つ(?)仕事を与えるけれど、そのリアル感が、
ミステリー映画で片付けられないものがある。
居場所を与えてやるから、存在自体を放棄しろ、
衣食住が保証され快楽をむさぼることができる、
謎の町の住民になることが、本当に楽しいのか。
作品の中で表示される数字の数々。(いつ現在か不明)
・日本の失踪者(84,865人)・ネットカフェ難民(9,851人)
・倒産(8,235社/年)・自己破産(73,084件/年)
・食品廃棄物(2,775トン/年)・人工中絶(168,015件/年)
・平均投票率(53.8%)・投票したことがない人(706万人)
・総人口(1億2,632万人)・完全失業者(137万人)
この人数、件数をどう感じ、どう利用しようか、
そう考えた時、選挙に悪用しようとする人たちがいても、
おかしくないな・・と本気に思った。
今の選挙システムは、そう簡単には破れないだろうけど、
投票所ではなく、ネット投票などが現実化してくれば、
それを悪用する人たちは、いるに違いない。
闇の世界では、一票数万円で投票券の売買が横行し、
投票率が一気に上がることも考えられる。
だから、この作品は怖いな・・と本気に思った。
デジタル庁、あとは頼みますよ。
人間それぞれの生き方を見た気がします
中村倫也くん2回目の主演映画を見てきました
ディストピアミステリー映画
前半と後半で町の真相が明らかになりますが
見てるときの自分は最初はよくわからないこともありましたが
バスに乗っていくうちに選挙当選を指名された場所に入れたり
オープンするお店に行ったり
テロ事件だと思わせたり
反対行動をしてみたり
もう見ているうちに自分は言葉が出ないほど衝撃的でした
ヒロインが登場したときに
行方不明の娘を探しに町にやってきたところで
主人公と協力をして娘を連れて脱出する計画を立てます
実行の夜に二人は脱出ができましたが
見つかってしまい町に戻されるところでもってた石で頭を殴ります
行き場もなくした三人はどこからともなく移動することができなくて
中村倫也くん が お金を盗むために強盗をしてしまいます
二人は海で座っておりましたが
子供がいないことを知ってすぐに探し始めますが
ヒロインが突然倒れてしまいます自力で車に戻ってクラクションを鳴らします
病院に来て容体の話を聞きに行きます
そこにまた例の人がやってきて
二人は対立します
翌日3人は家を買い
平凡な生活を送っておりました
最後は中村倫也くん が 町のリーダーになって
物語は幕を閉じます
個人的な感想は
最初から最後まで不思議な気分を味わったのと
何が正解で何が間違いなのか
分からなくなるほど
凄い映画を見てしまいました
まだ見ていない方はぜひ見てください
幸せとは何か
中村倫也くんが好きな友達に誘われて鑑賞。
ハミダシモノが集められる町。人数の町。
ふと、気になってしまったのはその街の人たちはどうしてそのハミダシモノのこと知ってるの?
都合よくタイミング狙ったように現れるの怖すぎるなぁって。
中村倫也くんが演じた蒼山も借金取りにボコられてるところ助けられてたけど
「いやなんでいるの?」って思っちゃいました
あと妹を助けに来た紅子さんと会話してた男性は何者なの?
なんで街のこと知ってるの?
街のこと知ってるのに何も介入しないのは何故??
なんか色々わけがわかりません
バイブルであるガイドを熟読することみたいな文言、大したこと書いてなくないですか??
要するに町からは出るな、やることやってりゃ命はある、ただそこに権利だったりは存在しない
ただ命が繋がっているだけで自由もない(快楽を得られること衣食住があることを自由、幸せと感じる人もいるだろうからそこで最初の幸せとは何かにつながるんだけれど)
蒼山くんが紅子に愛してる!というのも「え?」ってなりました
あなた最初緑に部屋に来るように誘ってなかった?気持ちの切り替え早すぎて怖すぎるし
そんなやつのこと愛せる紅子もお察しだなって思っちゃう
契約書に簡単にサインしすぎじゃない?
何が書かれてるのか知らないけど
戸籍を失うことも、恐らく書いてあったわけでしょ
それで怒るのはお門違いだよねって感じだし
そもそも計画立てて子供と3人で逃げるけど
計画性なさすぎない??
あと見張りの人機械置きっぱで出てくとかありえないでしょ..
あと病院に最初蒼山助けた男の人が来るけど
首に埋められたチップにGPS入ってるんだとしたら
逃げてるのもっと早くからわかってたわけで
本来だったらもっと早く見つかって処罰だって受けてるわけで
全部が全部ご都合主義すぎて「???」って感じ
最後の蒼山が結局人数の町の人間として生きていく描写で
デュードなる男の子と景色眺めて「なぜ綺麗かわかるか」「自由だからだ」みたいなセリフあるけど
「自由じゃなくね..?」って思っちゃう
あれも蒼山が狂った、という描写なのだとしたら薄すぎるし
あれだけ逃げたがっていたくせに紅子は蒼山のこと見て見ぬ振り???
もう色々よくわからんかった笑
設定自体は悪くないと思います
ディストピアを描きました
中村倫也は設定だけあってキャラ設定がゆるい映画を選んで出てるのかな。「俺の演技でキャラの弱さはなんとかなる」って感じで。《消えた水曜日》もそんな感じだったんだよね。
話は、世の中からツマハジキされた人が集まる町があって、そこの人たちはネット世論操作したり、他人になりすまして投票したりしてんの。
この投票シーンがあれなんだけどさ、バスで投票所に行って、一日に何回か投票すんだけど、それ、せいぜい数百票だよね。それで投票率変わったり、当選者に影響与えられるって、どこの村の村長選挙なの。めちゃくちゃ嘘くさかったなあ。
あと町を離れると、首に埋め込まれた何かの影響で、頭の中に耐えられない騒音が鳴る設定なんだけど、その埋め込んだ物はどんなものなの。そんな装置あるかな。
中村倫也と石橋静河がディストピアを抜け出そうとして、けっきょく抜け出せませんでした。権力って恐いなあって話なんだけど、こんな間抜けな権力なら、あっさり潰されてると思うよ。
ディストピアを描くなかで、何か訴えるものがあると思うんだけど、この作品は単にディストピアに屈しただけなのね。シーンの面白さはあるから観ていられるけど、作品にして世に問う必要はなかったんじゃないかって気がしたな。
めっちゃ面白そうな設定なのに平凡なストーリー
多分ですけど、この映画を観に行ったほとんどの人は「予告編を見て、面白そうだったから」というのが鑑賞理由だったと思います。私もそうでした。
確かに作品の設定や世界観は非常に面白いです。予告編を観るだけでも結構楽しいです。
でもこの映画、予告編以上のことが本編で起こりません。設定や世界観が面白いのは間違い無いのですが、そこからストーリーが広がらないし盛り上がらない。おおよそ予告編を見て抱いた予想の範疇の出来事しか起こりません。せっかくの設定が活かしきれていない、非常に勿体ない作品だと感じました。
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借金で首が回らなくなった蒼山哲也(中村倫也)は借金取りから暴力を受けていた時に黄色いつなぎを着た謎の人物に助けられた。「居場所を提供する」と彼に誘われるがままに謎の町に移住した蒼山。その町は、簡単な作業をこなすだけで衣食住が保障され、プールなどの娯楽施設を利用したりセックスの快楽を貪ることもできるというユートピアだった。最初はその不思議な町での生活や不思議な慣習に戸惑う蒼山だったが、偶然プールで出会った緑(立花恵理)に町のシステムを教えられ、段々とその町に順応していくのだった。
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「こういうことをテーマに描きたいんだろうな」ということは大体理解できるのですが、それにしたって中途半端。キャラクターも、そんなに大人数出ているわけでもないのに掘り下げが中途半端。ディストピア映画の定番としてラストは当然町からの脱出を描くのですが、脱出後の展開がこれまた中途半端。
「面白そう!この後の展開が気になる!」と感じる部分がいくつもありますが、その感情がいつまで経っても「面白い!」まで到達しない。とある映画レビューYouTuberさんの言葉を引用すると、「風呂敷広げるけど畳まない」。
例えば、蒼山に一方的に想いを寄せる菅野莉央さん演じる眼鏡の女性。何度も蒼山にアプローチを仕掛け、部屋で2人っきりになった時「私、人を殺したことがあるの」とカミングアウトします。嫉妬に狂って人を殺した過去のある女性が自分に想いを寄せている、蒼山くんがこの後どうなっちゃうのか非常に気になる展開です。でも、その後は何も起こりません。びっくりするくらい何にも起こりません。プールで蒼山と緑が体を寄せて会話しているところを後ろからずーっと見つめている描写もあるのに、本当に何にも起こらずに彼女は段々と登場出番が減っていっていつの間にか忘れられます。
上映時間の2時間弱の間で、大きな事件はほとんど起こりません。とってつけたようなピンチの場面はありますが、それも別に面白くはないですし。
個人的には、2時間の映画にするんじゃなくて20〜30分くらいの、「世にも奇妙な物語」みたいな作品にすればスッキリとして面白くなったと思います。
ストーリーに関しては正直盛り上がりが無くて退屈ですが、キャスティングは非常に良かったと思います。主演の中村倫也の「優柔不断の冴えない男」っぽさとか、ヒロイン役の石橋静河の「真面目な石頭」っぽさとか、立花恵理の「男をアゴで使う悪女」っぽさとか。キャストの顔かたちがキャラクターの性格に合っている、「っぽい」顔なんですよね。分かるわーって感じ。演者の皆さんは全員素晴らしかったと思います。
出演している役者さんのファンにはオススメできる映画だったと思います。
ん?
見に行った映画館では、なんか監督と俳優のインタビューから始まった。
「この映画のここを見て欲しい」とか色々言ってたけど、「それをはじめに言わなきゃ伝わらない映画なのか」と不安になった。
そして、それは的中した。
明らかに見る側に投げ過ぎ。
なんか後半とか「小学生の夏休みの自由研究」みたいな感じだった。
「凝った設定」と「結果」が前提であったけど、いざやってみたら、どんどん飽きてきて「やりたくないけど、やらないといけない」となって、最後は「とりあえず終わらせよう」みたいな。。。
初監督作品なので、仕方のないのか、とも思いましたが、あまりにもレビューの星の数が多すぎたので、レビューしました。
監督には次に期待してます。設定は好きなので、評価高かったらみます!
PAUL、JOHNとくれば次は・・・
斬新なアイデアによって作られた、情報操作社会の極みとも言うべきディストピアムービー。平和と自由は保障されながらもフェンスの外=現実社会に影響を及ぼしていて、セックスや運動、それに快適な睡眠を与えられることにより腑抜けにされてしまったデュードたち。「ハイ、フェロー」と言ったあとで相手を褒めさえすれば、他は何でもありだ。
世の中からはみ出してしまった者たちにとってはある意味で楽園なのだが、バスでフェンス外に出かけるときには決められた候補者の名前を書くという選挙参加や、正体不明の薬の治験を受けたり、わけもわからずSNSに“絶賛”や“disり”を投稿したり、テロやダイイン抗議のフェイクニュースに参加したりと、現実社会に大いに貢献しなければならない。あぁ、こうやって得票数を獲得したり、SNSも操作されているんだな・・・と背筋が凍り付きそうになるほどでした。
欲求不満がなければ、人間は何だって言うことを聞く。誰の投票用紙かも知らずに投票率を上げ、闇の人間による買収によって不正選挙を行っているのだ。デュードたちは戸籍をも奪われ、首に埋め込まれた何かによって外に出ると不快な雑音で制御されている。
日本の年間失踪者数は8万人以上。色んな統計人数がテロップに登場するが、こうした施設があってもおかしくないと思わせてくれる。セックスは自由だけど結婚も妊娠も禁止。そりゃ、次から次へと入居者が増えてくるから、子どもまで面倒見切れないよな・・・と、設定もかなり面白くしてありました。重篤な副作用によって死亡した人も、葬式なんてされずに消されてしまう。老人向けの別の施設も知りたくなってしまいます(セックスの自由はなさそう)。
ストーリーは雑なところもあるけど、結末も皮肉めいていて面白い。管理社会の縮図とも言える社会風刺や、これから訪れるかもしれない民主主義を語った情報操作による政治など、考えさせられるところはいっぱい。社会からはみ出さなくても、マイナンバーを使えば戸籍は抹消できるだろうし、いつの日か選挙投票券が来なくなると考えただけでもゾッとする・・・
今の時代に沿った、自分の隣で起こってそうな怖さが後引く作品です。
予告編を観た時からなんとなく興味が惹かれて観賞しました。
で、感想はと言うと…個人的には結構好きかも。
面白いと言うか、妙に癖になる感じの作品で、邦画では割と珍しい感じの作品です。
ユートピアとは対義の「ディストピア」を扱った作品で物凄くカルト臭がするw
でも、劇中で行われている事が物凄くリアルな感じで、気が付いていないだけで、日常的に自分の隣で行われている様な怖さがあります。
結構この怖さが癖になると言うか、後味の引く感じで個人的には終始楽しんで観られました。
他の方も書かれていましたが、イギリスの映画の「1984」に似てると言えば似てます。て言うか類似点多し。
でもそれがダメと言う訳でなく、今の時代に沿った日常の怖さがあるんですよね。
時折入れられる行方不明者の数とかのデータがリアルに感じられて、今やるからこその怖さが感じられるんですよ。
犯罪を犯したり、借金で首が回らなくなったり、様々な家庭環境で社会に馴染めない、または絶望している人達を救済し、衣食住が保証され、いろんな快楽を貪る事が出来る。
こう聞くと理想の町に聞こえるが、それぞれの個を奪われ、単一の無個性になる事が条件。
言われるままに、なすがままに流されて生きる事が出来るのなら、とっても良い生活と言えますw
現実が息苦しい生活と虐げられた環境に希望が見出せない人にはまさしく理想郷。
それぐらい現実はなかなか厳しいので、所々で“…悪く無いかも…”と思ったりします。そう思うとまさしく思うツボw
それぐらい「ちょっと良いかも」と思ってしまうのが…よく考えると怖い。
これってカルト宗教と同じ手口なんですよね。
でも、SNSで褒めたり貶したりして食べ物を貰えて、たまに外に出て、投票したり(政治に関心のある人にはこれは辛いかも)、ハンバーガーをバズったり、普段はプールで優雅に泳いだりして、気が向いたら、気に入った人とSEX。それも申し込まれたり、申し込んだりと自由。
まあ、理想郷と言えば理想郷でちょっと羨ましいw
「マトリックス」でモーフィアス達を裏切るサイファーが赤い薬を飲んで、辛い現実世界にいるよりか実態はなくても感じてそれが現実と認識出来るのならと仮想世界に戻してもらう事でエージェント・スミスと契約すると言うのがありましたが、感覚的にはそれに近いのかも。
辛い現実よりも何も考えなくても良いのなら、快楽に身を委ねたいと言う気持ちはホント分からなくはなんですよね。
入所する際に首元に植え付けられる装置みたいなのは「カイジ」や「GANTZ」「オールドボーイ」「約束のネバーランド」なんかでも使われてますが、あの妙な不快感の雑音が嫌ですね。
最終的に死ぬのかも知れないけど、GANTZみたいに遠くに行くと爆発すると言う訳では無いみたいだけど、有りそうな感じ。「その電源的なのは何処から供給されるの?」みたいなのは言いっこなしw
かと言って、難点と言うか、ダメな所が無い訳では無いんですが、中盤辺りからちょっと間延びした感じがするのと、登場人物の扱いが割と雑。
物語のキーパーソン的な感じがした緑なんかは紅子が出て来たあたりからフェイドアウト的になっていくし、他の登場人物も出て来てもさほど絡まずにいつの間にかいなくなった感じが殆ど。
ただ、これは人間をただの人数(数)とするだけの町としては、実は当たり前でなので、モブの様に居ても居なくても構わないと言う主旨から考えたら、凄く合ってるんですよね。
ですが、物語が淡々に進め過ぎてしまうきらいがあるので、この辺りは観た人の評価が分かれる所かも。
中村倫也さん演じる哲也は…ちょっとよく分からん。
「町」に溶け込もうとしながらも、時々妙な行動に出る。緑に気があったかと思えば、急に姉の紅子に「愛してます」と告白する。そこまでの描写が無かっただけに急過ぎて、かなり混乱。
また、石橋静河さん演じる紅子もなんかよく分からないし、急に降って湧いたような正義感を振りかざして、なんかしっちゃかめっちゃかにしていく。
どうも行動と言うか、浅い感じの思考がちょっと鼻につく感じなんですよね。
また、紅子が出てきてからがやっぱりとっ散らかした感が出て、それを無理栗まとめた感じ。
紅子の妊娠なんか訳の分からんの最たるモノ。
ラストもビックリながらに強引感があって、メッセージ性の強いラストなだけにもっと丁寧に描いて欲しかったかなと思います。
途中からの失速感が勿体無いです。
面白いと言うか気になる登場人物もいましたが、個人的に気になったのは「岬の兄妹」で兄役で主演を勤められた松浦祐也さん。岬の兄妹の頃よりもふっくらされてましたが、演技がなんかネトッと後引く様な感じの雰囲気が気になりますw
緑役の立花恵理さんは綺麗で妖艶な感じがなんか良いw
子供を出産している感じには見えないので、それこそ「紅子と緑の立場逆じゃね?」と思ってしまいます。
結局、その大元となる宗教的な財団みたいなのは何なの?と言うのは明らかにされずじまいですが、全然オッケー。
ストーリーと言うか、設定勝ちみたいな作品で興味を牽く時点で大体のところ、この作品の勝ちかなぁと思います。
映画配給会社で個人的には良作も多いけど、メジャー志向なイメージのキノフィルムズが映画化した割にはかなりトンガった作品な感じですが嫌いじゃないです。
荒削りな感じで、「1984」にそっくりと言えばまさしくそうw
でも、妙な魅力のある作品です。
結構後味引くカルトテイストな作品が好きな人にはお勧めなので、興味がありましたら、如何でしょうか?
自由であり縛られている
衣食住が保証されており 基本的には自由に過ごせる世界。
人間の三大欲求も満たされる素晴らしい町なのだけど、デュード達は自由でありながら決して自由ではない。
そんな場所だけど、行ってみたいかと問われたなら、
この世に居場所が無くなってしまったらすがり付いてしまうのかもしれない。
そして人数の町には老人が居ない。
その辺りも謎だからいろいろ想像してしまう。
不思議な作品だったけど、観てる間はこの世界観を楽しめた。
世の中人で回ってるんだな
と思うと、こういう世界がどこかにあってもおかしくないと思いました。
全体的に青というかペールブルーと黄色基調にしてるのもおしゃれだと思いました。
こういう挑戦作といわれる作品好きです。日常の風景に怖さや違和感を教えてくれる。だからどうこうというわけではないですが特に絶賛タイムでの打ち込まれる言葉とそれを打ってる表情のギャップ…
今日も頭と心動かしました。考える機会になりよかったです、実はもう3回目、、、
自分にはかなり面白いと感じられました。
この手のヤツは好きではない人も少なくないだろうし、気持ち悪いと感じる人もいると思う。
良くも悪くも日本映画にしては珍しいトーンの作品。
もう少し乾いた感じに振れれば、テレビドラマではあるが「プリズナーNo.6」のようになったのかな。
あ、あと「ミッドサマー」のような印象も受けた。
余談だけど、あの妹ちゃんが色っぽくて好きだな。それに対してお姉ちゃんは鈍くさくて頭の悪いポンコツ女でしかない。
ところで最後はお姉ちゃんは妊娠してたみたいだけど、あの時点で既に 逃亡生活から数ヶ月が経っているという事でいいのかな。
あと、戸籍の改竄や抹消ができるって事は、背後には国家権力が噛んでいるのかな。そうだとしたら投票結果くらい何とか出来そうなもんだと思うけどww
人によって感じ方はいろいろ。良い映画です。
告知から待ちに待った映画なので、楽しく鑑賞しました。
一緒に行った娘は、フィクション、娯楽として満足していました。やっぱり中村倫也さんあっての映画だねと、そこは共通の認識です。
私は観た後のゾワゾワ感(ゾクゾク、ザワザワ)がいいと思いました。
町の住人になる事を望まず馴染まず、拒んだ蒼山と紅子にも、管理の目が行き届いていて…我々は受け入れますよ〜とのとおり、また違った生活が用意される…人数の町の住人でありながら、職も与えられると言ういかにもな結末も、ポールの後ろの実態のわからない組織の不気味さが増幅されて、効果絶大です。(蒼山のキャラが普通に地味なのもいい)
自身が人数にならないように、考えて生きていかないと、と思いました。
観た人によっての感想はまちまちで、荒木監督の期待していた通りの結果なのでは?
世にも奇妙な物語ですね
あらすじだけを読んで、面白そうだなと思って観たのですが、はっきり言って私には向いていませんでした。
町ぐるみで狂っている描写を見せるのに、プールと食事を提供するところとビジネスホテルみたいな部屋しかない(映さない)ってのが狭苦しい。どんなとこで生活しているのかわかんないです。ちょっとずつでいいので点描とか入れるべきだと思います。
それとあそこに暮らしている若い世代の方々、やりたいことやれてるはずなのに全然楽しそうじゃないですね。拘束されている自由だから楽しそうじゃないのです、などと説明されてしまうとそれまでなのですが、そういう意味ではなく、結局ここに住む方々って下半身でしか物事考えてないよね、っていう描き方が雑すぎて、あと「豚が豚食って共食い」的な表現に、意図を本当に感じない(つまりああいう表現の仕方をすることが、全然人物描写になっていない)ので、不愉快になる、そして胸糞悪くなるのです。
つまり、登場人物に対して、演出する側の愛情がなさすぎる印象がありました。
あと編集が私としてはけっこうしんどかったです。奥から出てきて手前にアウトして、次の廊下も奥から出てきて的な編集ってテンポが悪い。
石橋静河さんが町に来たときも、中村さんがたどった道順をゼロから描くって、構図もそんなに変えていないし、なんの意味があるんだろうと、不思議に思いました。
構図のことを言うと、CM監督の方なのでルックにこだわる画を撮るかと思いましたが、そんなひと目見ていいなというカットがなかったのも残念です。
中村倫也さんに最近注目しているのですが、いまいち映画は恵まれていない印象を受けます。「水曜日が消えた」もあらすじだけ読むと面白いけど、本編は私としてはイマイチでしたし。
世にも奇妙な物語って、20分とかそこらの時間なので見られます(最近つまらないの多いですが)が、今作はそのくらいの時間にまとめたら面白いかもしれないな、という印象です。規模感やオチ含めて。
中村倫也さんの今後出会う作品に期待します。
全29件中、1~20件目を表示