ヴァスト・オブ・ナイトのレビュー・感想・評価
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オチではなく雰囲気を。「アランウェイク」好きは是非。
まず筋書きに期待しないでほしい。
オチではなく、雰囲気に極振りした映画。
アランウェイクを知ってる人なら「おっ・・・これは・・・」と言ってもらえるのではないか。
田舎の日常の退屈さが、何か新しい事が始まりそうな期待感に変わり、そして・・・という流れを遅すぎず早すぎず地味〜に淡々と描いている。
それでも退屈しなかったのはカメラワークとちょいクズラジオDJのキレッキレのトークスキルの妙。
特にカメラワークは最高にイキってて、「ほら、もっと見てくれよ、俺すごくね?」って感じで長回しの映像をいい感じにぶち込んでくる。褒めてる。
この映画、真夏の皆が寝静まった時間に一人で部屋暗くしてポテチでも食いながらまた見たいなぁ。
前時代的なアナログ調で逆張り
地味な円盤襲来もの、ブラウン管の白黒映像でパラドックス劇場なる本編が始まるが劇中劇のような妙な趣向、どうやら都市伝説になっている1938年のオーソン・ウェルズの火星人襲来を告げるラジオドラマにインスパイアされたらしいがSF感は極めて薄い。
ニューメキシコの田舎町で16才の少女とラジオ局のパーソナリティが謎の雑音を巡って取材に奔走、どうやら宇宙人の襲来らしいが、オーソンウェルズは語りだけでSF感をだせたのだからと言わんばかりに怪音と体験談だけで話が進む。
セリフの99%は無駄話、早口でまくしたてるので耳障りな上、話がなかなか進まないのでちょっとイラつく。16歳の少女の喫煙シーンに意味があるのだろうか。
SF映画らしい映像はラスト数秒の母船の外観という低予算、どうやら拉致されたような思わせぶりな映像でThe End。悲惨さを煽る為なのか突然、赤ん坊まで巻き添えにしているが余りにも下劣な脚色。
昨今のCG満載のSFに比べれば前時代的なアナログ調、あえて逆張りでアピールしたかったようですね。タイトルはVast~だがWaste~の方がしっくりきます。
不思議な映画
地味で淡々と語りで進めていくだけ、「アレ?これSFだよね?」
そしてあのラスト。
こんな地味なSFって初めてかも、だけど気がついたらラストまで
引き込まれっぱなし、出だしからなんとも言えない不思議な映画
結論としてはめちゃくちゃ面白かった!
劇中の会話である科学系の雑誌の内容を話すシーンで現代の
携帯電話やハイパーループの話をしてるのがなんかニヤッと
してしまいました。
なにこれ
訳が分からないけど引き込まれる。
恐らく、UFOや地球外生命等の都市伝説に分類される類を1ミリも信じない人には響かないと思う。
現実的に確証がなくても、もしかしたら....と思える柔軟な人はその微細な可能性をこうも叙述的に描く本作はとても引き込まれる。
しかし、元々こういう系統で作品を探しているのならオススメしない。もっと分かる人には分かる様なギミックや演出を施したジャンル分けされた作品は多々あると思うからである。
また、他社のレビューを前提に映画を見る事を常としている人にとっても大した映画ではないだろう。
偶然、ふと何故か見てしまったという人は、気付かぬうちに本作の登場人物同様、好奇心に身を任せているだろう。
夜に一人で見たい極上のSFスリラー。不思議で魅惑的、興味をそそる。...
夜に一人で見たい極上のSFスリラー。不思議で魅惑的、興味をそそる。人類がかつてから抱いてきたロマン溢れる雰囲気が絶品すぎる、これは最高。これはオーソン・ウェルズが《ラジオ》で仕掛けた『宇宙戦争』の再来だ!
《音》空に何かいる --- 例えば冒頭からの観客が状況を飲み込めないまま展開される会話劇やじっくりと腰を据えて丁寧すぎるほどに描かれるシーン。じっくりと寄っていく長回しのように聞き手 = 観客の注意も引きつける。あまりにも魅力的でのめり込んでしまう、静かなカタルシス。キャピキャピしておらず、それどころかこの作家性には一種の催眠効果があるのではと思うほど。それほどまでにアンドリュー・パターソンの素晴らしく広大な才能を証明する。例えばオーソン・ウェルズがラジオで宇宙人の襲来を描きパニックが起きた(実際はそれほどの騒ぎではなかったとする説もあるが)ように、例えばスピルバーグが『未知との遭遇』など胸踊るロマンを僕たちに見せてくれて植え付けたように、例えば日本でもテレビの特番でUFOやらUMAやら未知の生物・世界の存在に迫るように、本作もまた人間元来の抗えなさに訴えかけてくる。そして例えばギャレス・エドワーズが低予算ながら『モンスターズ』でその才能を遺憾なく発揮したことで、『ゴジラ』『ローグワン』といった明るい未来が開けたように、本作の彼にもまた未知・無数の可能性が広がっている。
勝手に関連作『クローバーフィールド』『ギルティ』
チラつく、リスが電線をかじった、ビスケットを焼く。空にいる人々、彼らが空にいる、人を孤立させたい、高度な無線
断然最高観た?これ!?
2020年、生き延びて自粛してて良かったな!ありがとう!
一夜のリアルタイムものとしての未知との遭遇。
俺が!観たかったのは!こういう映画だっ!
タルい前半、しかしその緊張感あふれるカメラワークを見逃すなよ。
そして段々と気づくのだ、これはっ!リアルタイムにっ!起きているのだ!と。
虚構と真実と嘘と宇宙人とごちゃ混ぜの世界はなんて最高なんだ。
不自然な長撮り、不自然なカメラの寄り、そして加速するドローン撮影。
若さ溢れる16才の女の子の全力疾走。
映画の喜びで溢れている。
思わずすぐに2周目再生だよ。
あー、最高だっ!
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