ホテルニュームーンのレビュー・感想・評価
全12件を表示
実のある合作映画だが、話の面白みをもっと
筒井武文監督が教鞭をとる東京藝大大学院映像研究科の国際交流から発展したという本作。単に日本のスタッフやキャストがイランで映画を撮りましたという域にとどまらず、両国の社会状況を反映させ、かつ2国の関わりのあり方にも光を当てる話に仕立てている。鍵になるのは、母ヌシンがかつて日本に出稼ぎに来ていて、そこで娘を出産したというくだり。身重のイラン人女性が地方の工場で肉体労働するという、気も重くなる話ではあるが、日・イ双方の観客に両国関係の一端を見せる意義はあろう。
ただ、その過去は母が娘に隠し続けなければならない秘密なのかという疑問は残る。サスペンスを持続させる仕掛けではあるが、娘も大人なんだし、話せば分かりあえるだろうに…と。永瀬正敏が演じた田中は、現代のパートで母娘にもっと積極的に関わってもよかったのでは。撮影監督・柳島克己による映像の陰影が味わい深いだけに、なおさら話にも深みが欲しかった。
うーん
日本×イランの合作映画っていうから、少し期待したのだけれど、内容うっす!
イランの国について知らないことが多いし、宗教だからなのか、倫理的なものなのか。そもそも、サスペンスちゃうやん。ってここね。
母と娘。
過干渉な母へ苛立ちを重ね、あれやこれやと嗅ぎ回り始めたら怪しい香りがプンプン。娘もこれにはそら反応しちゃうわな。
彼氏は彼氏で、どーもヤキモチ焼き。困った男ですね。
せっかくの合同作品なのに、何を一体伝えたかったのか。映画のタイトルにした、ホテルニュームーンがさらっとしか触られないので、そこもイマイチに感じたし。
日本には昔からいろんな国から出稼ぎに来た外国人の方がいたんですね。
「国民性」で片付けていいのか。
なんなんだろ、これ。
あるイラン女性が日本に出稼ぎに行きました。
そこで出産したら、勤務先の社長夫婦が親切にしてくれました。
それを娘に話していませんでした。
という話だよね。
それだけの話を重厚に語っただけだよね。
養子にだすのを嫌と言えなかった母。
親切にしてくれた人に黙って子供を連れ帰った母。
もらったお金を返却しなかった母。
それを娘に秘密にしていた母。
いまのところ、それほど悪いわけじゃない。
と、思うのは日本人だからか?
イランでは重篤な倫理違反or法律違反なのか?
ヌシンはタケシさんがサクラを取り返しに来たと勘違いしたのか?
暴走する娘とその彼氏には、イラ立ちさえ感じた。
若さとは言え・・・。
母親の車を勝手に運転しておいて、ガス欠で置いてくるって・・・。
すごい迷惑。
人の仕事中に話があるからって、訪れるのはイランでは当たり前?
腫瘍の手術?って外来のように行って、名前呼ばれてするもの?
普段から着物を着ている家庭は日本のスタンダードではない。
監督日本人だよね。
国民性の違いを重厚に描いてくれ、とでも注文されたのかい?
淡々と
かつては、イランの人が出稼ぎに来てたんですね。日本昔ばなし的な日本人の優しさが伝わってくる作品でした。今の日本人は余裕がないので、他者を助ける気持ちが減ってきていると思います。スリランカ女性の入管のことやヘイトスピーチ、恥ずかしいですね。改めないと。
シングルマザーの母の元に突然現れた日本人の男の正体を探ろうと翻弄す...
シングルマザーの母の元に突然現れた日本人の男の正体を探ろうと翻弄する娘の話。
.
冒頭から出てくる母の病気(子宮の中の腫瘍?)は、母の中で隠されている過去のできごとの象徴。母にとってはもう切り捨てたはず過去だから日本人の男の存在を娘に話せないのはまだ分かるけど、娘が彼氏に何も説明しない理由が余計な誤解を招いてるだけじゃんと。
まぁでも嘘か冗談なのか「自分の留学か俺のプライドどっちが大事なのか」って言ってくるやつだからな。信用できんわな。100:0で留学のが大事だし。
ホテルニュームーンが日本人に会いに行っているキレイなあのホテルじゃなくて、オンボロホテルのことで娘が名前を言うと安くしてくれることから、映画内には出てこない本当の父親との日々が何となく思い起こされるのは良い。
日本人の子供かと・・・
早くに父を亡くし、母ヌシンと2人で暮らす大学生のモナ。あるきっかけで、自身の出生に関する母の話に疑念を抱き始め、日本から来たタナカと会い・・・という話。
途中までタナカの子供かと思って観てたが・・・ネタバレになるからやめます。
ヌシンが何を隠そうとしていたのか、大したことでも無いのになぜ娘に言わないのか、理解できなかった。
イラン特有の何か有るならもう少し説明が欲しかった。
【”ええっ! 見事にミスリードされてしまったぞ!(でも、ちょっとズルいぞ!)” イランと日本を舞台にした、様々な愛を描いた作品。 】
<Caution! 公開後5カ月近くになるが、以下内容に触れています。>
◆前半、イラン・テヘランパート
・教師をしているヌシン(マーナズ・アフシャル:全く知らなかったが、イランの国民的人気を誇る女優さんだそうである。日本語を懸命に覚えたのだろうなあ・・。)は、大学生の娘モナと二人暮らし。父は亡くなっている・・。
序盤は、淡々と物語が進むので、やや退屈。
だが、謎の日本人と会うヌシンを見た、モナのもやもやは、カナダへの留学やメンドクサイ恋人の存在も合わさり増していく・・。
- こーれは、分かりやすいぞ。でも、面白そう・・。-
◆中盤、日本パート
・物語は、若きヌシンが日本で働いていた時代に移る。彼女は妊娠していた・・。
-あれ、タナカ(永瀬正敏)が、父じゃないの? ”あの母子手帳と、3人の写真にやられた・・。””父は誰なの??-
・田中夫妻(小林綾子)は子に恵まれず、ヌシンが生んだ女の子を”サクラ”と呼んで可愛がっていた・・。
-桜が咲く中に泳ぐ鯉幟。”アレは、家族なんだよ”-
◆後半、現代イランと過去日本パートを交えて物語は進む。
-モナはヌシンの過去を知る。 ヌシンは夫と安宿「ホテルニュームーン」で暮らしており、一緒に日本に行き、働くはずだったが・・。
<マアマア、粗いストーリーではあるが、現代イランと日本を舞台にした、様々な愛を描いた物語。田中夫妻が良い人で良かった。
それにしても、この映画製作のきっかけが、日本とイランの交流何とかではなく、筒井武文監督の想いからスタートしたとはなあ・・。>
<2021年2月7日 刈谷日劇にて鑑賞>
母と娘の愛の再生物語
母と娘の愛の再生を描いたサスペンスドラマ。母が隠した秘密と娘が付いた嘘によって二人の信頼関係に亀裂が入る。日本とイランを舞台にした面白みのある設定ですが内容的には平凡でありふれたストーリー。驚くような展開もないためもっと捻りが欲しかった。
2020-200
母子手帳発見! えっ、引っかけ?
イランの母子家庭で、娘モナは大学生。母親ヌシンは小学校の先生。娘の門限は8時。親に隠れて彼氏がいる。引っ越しの準備が平行して行われていて、娘は授業をサボってまでして、母の居留守に内緒で新居の合鍵を作る。彼氏とそこでイチャイチャするために。自分のことは棚にあげて、スマホでこそこそ電話して、夜、度々外出する母親を不審に思う娘。親に内緒でカナダの大学への留学を計画しています。パスポートが見つからず、母親が隠したと疑い、物置部屋まで行って、探すと、赤子を抱いた母親と日本人男性の写った写真と日本の母子手帳を発見! 確かに、「田中 武」と父親欄に書いてあありました。とうとう Uber タクシーをスマホで呼んで、母親を尾行する。そこで、永瀬正敏やっとがでてくる。立派なホテルのロビー。永瀬が母親ヌシンに娘のモナに会わせてくれと言うが、ヌシンは絶対会わせない。今後も会わないと約束してくれと言う。この映画、冒頭の娘と母親の会話はペルシャ語で字幕が出ます。モナはヌシンから父親は有名な登山家を助けて、代わりに死んだと説明している。家にはそれらしいインチキ写真も飾ってある。田中(永瀬)とヌシンの会話はつたない日本語です。
ヌシンは日本の田中の家にいたころ、イランに帰る際、田中からお金の入った封筒を渡されます。それを、仕事でイランの会社との商談で来た際に連絡して来た田中にヌシンは返すのでした。ありがたくもらっておくのが礼というもの。田中は板金関連?の会社社長で、昔、ヌシンは技術研修生として日本に来て、田中の会社に勤めていたのですが、お腹が次第に大きくなり、橋の欄干で川を見下ろし、ぼーっと途方に暮れているところを田中が見つけて、自宅に連れていき、住まわせ、妻のエツコ(小林綾子:おしん)に世話をさせます。エツコはヌシンにきれいな高そうな着物(加賀友禅?)を着せてあげて、帯を巻いてあげながら、お腹に耳を当てるような演技を何回かします。その若い頃のヌシンは現在と同じ役者で顔の白塗りが強いだけで、体は大きいし、お肉いっぱい付いていて、小林綾子の方が顔は小さいしきれいで、ちょっと無理があって、寛大な観客の寛容力に大きく頼らざるを得ない感じでした(泣)。やがて、色の白い女の子が産まれて、田中の家で子育てをするのですが、娘は「さくら」と名付けられ、エツコが面倒をみる時間が長かったのでしょう。田中とエツコは子供に恵まれなかったため、ヌシンに田中はいずれイランに帰るヌシンに我々が大事に育てるからと言うようになります。しかし、ヌシンはある夜にさくら(モナ)を連れて家を出ます。さくらがいなくなったことに気がつかないたエツコは半狂乱になります。エツコ、凄く可愛そうでした。田中は布団に入って寝ているのですが、黙って家出するヌシンのことは知っていて(狸寝入り)、朝になって車を出して、空港に送ってあげるのです。田中が今回、イランに来て、ヌシンに連絡を取ったのは、エツコの死後、ヌシンと結婚しようとかではなく、単にモナ(さくら)に会いたいかったからだと思います。田中がヌシンとテヘランのホテルで最初に会った際に、エツコが死んだことを田中が告げると、ヌシンは自分のせいだと言います。田中はヌシンのせいではない。自分のせいだと言います。そんなやり取りを聞いていると、ヌシンが田中との不倫によって妊娠して、田中の支えでモナを出産し、エツコに子育て支援まで受けたことを心から悔やんで、懺悔しているとしか思えませんでした。だって、母子手帳にも「田中 武」の名前がはっきり書いてあったし。
ところが、どうもヌシンはイランにいたときにすでに妊娠していて、モナの父親は同じイラン人で、ヌシンがモナを身籠ったのが、【ホテルニュームーン】という、商人宿のような汚いホテルだったみたいです。 紛らわしいよ❗
やめてくれ。みてるこっちはドキドキもしないし、サスペンスじゃないし、ただ分かりにくい。ペルシャ語と日本語と英語の混じる大正時代の小説みたいなプロットの映画。さらにどこいったかわからなくなっていたモナのパスポートはモナの大学の同級生の彼氏と母親が仕事中に昼間から家でイチャイチャしていたときに、早退して帰ってきたもので、急いで隠れた【クローゼット】の中で彼氏のサハンドが見つけて、カナダに行って欲しくないから黙って持ち帰っていたのでした。そのサハンドが、ホントに男のくせに焼きもち焼きで、最悪でした。モナと田中が公園で落ち合い、母親が日本にきたときのことを話すシーンで、田中のことを悪い日本人だと決めつけて、汚い言葉を浴びせかけてギヤーギヤ~騒ぐシーンがあって、辟易しましたが、そのときの永瀬正敏の眉間にシワを寄せて、藪にらみする表情が、永瀬らしく、少しは溜飲が下がりました。
ホントにモナの馬鹿彼氏はうざかったです❗別にイケメンじゃないし、モミアゲもダサかったし。
な~が~せ~ こうゆうのは・・・もう。
キョンキョンも「ソワレ」でエグゼクティブプロデューサーとか・・・・・・・ どうなってんの? ちょっと心配。
イランの文化環境からしたら仕方ないかも
ストーリーも今一つで流れも悪い。映画の出来はよくないが、イラン国内で活躍する現役のスタッフと俳優を使うとやはり限界があるのも事実。未婚の母(?)を描いたという点ではよくここまで踏みこんだとも言える。
クローゼットは禁断の魔窟
幼い頃に父親を亡くしたイラン人女子大生の、母親とのすれ違いと、自身の出生に纏わる疑念の話。
彼氏との関係から、母親にその場凌ぎの嘘をつき、平手打ちを喰らったことで母親がつく嘘や隠し事への不満が加速し、その流れで母親がしまっていた写真や、写っていた日本人男性との関係と、父親に関して悩むことになるストーリー。
頑なに口を閉ざす母親に、やはり話をしてはくれない祖母。日本人男性も話をしてくれずという中で、どんどん不安が増していく主人公。
イラン人の性なのか、みんなかなり主張が強い。彼氏はもう面倒くさいしw
さてどんな秘密が?という展開から、それがみえてくると、まあ判るけれど、そこまで頑なに隠すことでも…。
話して良い部分だってあったしね。
衝撃的という程のこともなかったけど、ストーリー展開と終盤のテンポの良さとで、飽きずに楽しめたから良かったかな。
全12件を表示