「【”深い哀しみの果てに出会った少年との禁断の恋”一人の女性が深い失意から10年掛けて立ち直り、新たな人生の一歩を、赦しと共に踏み出す姿を描いた作品。余韻が素晴しい作品でもある。】」おもかげ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”深い哀しみの果てに出会った少年との禁断の恋”一人の女性が深い失意から10年掛けて立ち直り、新たな人生の一歩を、赦しと共に踏み出す姿を描いた作品。余韻が素晴しい作品でもある。】
クリックして本文を読む
ー 冒頭、エレナ(マルタ・ニエト)が別れた夫ラモンと共にフランスの海岸に行った6歳のイバンから掛かって来た”パパが居ない・・、男の人が近づいてくる・・”と言う言葉と共に、イバンの携帯が切れるシーンの緊迫感の凄さ。
そして、10年後、エレナはイバンが居なくなったフランスの海岸の観光客向けの飲食店で働いていた・・。ー
◆感想
・今作は序盤のスリラー要素の強い序盤(このシーンは短編映画「Madre」として、アカデミー賞短編実写映画賞にノミネートされている。)から、一転し、エレナが息子イバンを失ったフランスの海岸の観光客向けの飲食店で働いているシーンから、静かなトーンで綴られる。
- 10年間、息子を探し続けるMadre(母親)の強い想いが伝わって来る。-
・そして、息子の面影を残すフランス人の少年、ジャンとの出会い。
ジャンも、エレナを慕って惹かれ会って行く姿。
・だが、年齢差のある二人の関係は、エレナの現在の恋人ヨセバや、ジャンの家族に戸惑いと混乱を齎して行く・・。
<ジャンの家族が、エレナと引き離すようにフランスに帰る途中、ジャンが抜け出してエレナと会うシーン。車中での抱擁。
エレナはヨセバと別れてでも、ジャンに一目だけでも、会いたかったのだ。
ラスト、独りになった部屋から、穏やかな表情で息子イバンを失うきっかけを作った元夫ラモンに掛けた電話。
彼女が、深い哀しみを10年掛けて克服し、総てを赦し、新たな一歩を踏み出す姿が印象的な作品である。>
コメントする