劇場公開日 2020年10月23日

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「本作品のロドリゴ・ソロゴイェン監督が2017年に制作し、様々な国...」おもかげ ワイルドとみまるさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0本作品のロドリゴ・ソロゴイェン監督が2017年に制作し、様々な国...

2020年11月18日
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鑑賞方法:映画館

本作品のロドリゴ・ソロゴイェン監督が2017年に制作し、様々な国で評価を受け、昨年のアカデミー賞短編実写映画賞にノミネートされた18分の短編映画「Madre」
(この時受賞したのは「SKIN」でした)

短編の「Madre」が観られると知り、本作品の公開前に鑑賞しました。
18分ワンカットの映像は緊迫感のある内容でかなり心がざわざわしました。
この短編をそのまま使用した長編が
本作品の『おもかげ』

前々から公開を楽しみにしていたことと、短編のあのざわざわ感がどう展開するのかとても興味があったので、初日の10/23に鑑賞。

結論から先に書いてしまうと、個人的にものすごく好きな作品。自分の今年のベストムービの一つになるんじゃないかなぁ。

鈍く立ち込める灰色の空
波の荒々しさ
慌ただしく放たれるSpanishの口調

左から右側に2度
右から左側に1度
そして中央からこちら側に1度
この描写は主人公の心の動きが
こちらに伝わってくるようでぞわぞわした

その主人公エレナを演じるているのはマルタ・ニエトさん。彼女の憂いのある美しさもそうなんだけど、短編部分からの表情の変化が実に素晴らしくて、喪失感がある出逢いとともにだんだんと充たされてゆく表情が素晴らしかった。

カメラワークの独特な感じも好きだなぁ。カウンター越しの会話を広角な感じで映すところとか。

そして題名「MADRE」の意味は「母」
二人のMADREのところは、母親としての想いと1人の女性としての気持の部分が交差していてまたまたゾワゾワ。
全体的に観ている側に委ねてくる作りな気がするので、はっきりとしない部分もあるけれど、そこが自分には魅力だったかなぁ。
上映が終わる前にもう一度観ようと思います。

とみまる