アンチグラビティ
劇場公開日 2020年7月3日
解説
昏睡状態の人間の脳が作り上げた記憶の世界を舞台に、最新のVFX満載で描くロシア製SFアクション。事故に遭った男が目を覚ますと、あらゆる建物や地面が重力を無視して浮遊する異様な空間が目の前に広がっていた。記憶も失っており呆然としていた男に、突如として黒い怪物が襲いかかる。間一髪で何者かに助けられた男は、ヤンという人物が率いる彼らの住処に案内される。そこで男は、いまいる世界が「昏睡状態の人間たちが暮らす脳内の世界」だと知らされる。男と同じく彼らもまた、現実世界では昏睡状態にあるという。この世界を抜け出すには昏睡状態から目覚めるしかない。そして、そこでは「死に神(リーバー)」と呼ばれる怪物が襲ってくる。彼らはいつか目覚めることを信じて、リーバーと戦い続けていた。しかしヤンは、この世界にリーバーのいない島があり、その場所を男が知っているというが……。
2019年製作/111分/G/ロシア
原題:Coma
配給:アルバトロス・フィルム
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2021年11月13日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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昏睡状態の人々が住む夢の世界
いろいろな人々の夢が、つぎはぎのように
繋がっているせいで重力が不安定(反重力)
事故で昏睡状態に陥った主人公はそこで目覚め
脳死した人々が創り出した怪物リーパーと
戦いながら、この世界で建築家としての
才能を開花させるが・・・
見たこともない建造物や世界観と
白やブルーを基調とした彩度低めの映像
悪夢のようなリーパーの造形など、
ビジュアルが素晴らしい
現実では恵まれていなくても
夢の世界では能力を持てたり
「何かの役に立つこと」が出来る
というのは、ある種の人々にとっては
魅力だろう
新興宗教も絡んでくるけれど教祖曰く、
宗教は理想(夢の世界で生きる事)を
実現させる為の手段に過ぎない
主人公はラストで宗教団体からの案内状を
机の引き出しにしまい鍵をかけて封印するが
またあの世界で能力を発揮したいと
思う時が来るのだろうか
夢の世界に「想像力」で
新たな世界を構築する
夢も現実も、脳の認識次第で立ち位置が
逆転するという
ここにも「アンチグラビティ」が
録画しながらTVでチラ見していた時は
風変わりなB級SFと思ったが
発想のユニークさと
プロジェクターの大画面で観て
映像の素晴らしさに圧倒された
2021年8月25日
Androidアプリから投稿
ロシアの映画でパッと思いつく作品は、「ナイト・ウォッチ」と続編「デイ・ウォッチ」だろう。それ以外はどうってことない作品が多く、万人の目に触れる様な作品が少なかった。近年、本作を始めとするロシア製のSF作品が多く登場し、日本でも陽の光を当たる時がやって来た様だ。特に本作はそれを象徴するかの様な作品だった。
ロシア版「インセプション」と言ってしまえばおしまいだが、ロシアの作品は格段に映像技術は良くなっている。本作は特に地球上での物理や時間の法則は存在せず、まさに夢の世界の物語である為、物体があり得ない構図で存在していたりするものだ。この設定こそが「インセプション」の様だが、ストーリーはこれまたロシア作品らしく独特な世界観であり、ハマればかなりハマるのではないだろうか。
小難しい説明はそれ程無く、意外にもストーリーはファンタジックである。夢の中に生きる住人と、そこを闊歩する奇妙な生物。地球上では通用する物が通用しない奇妙な世界ではあるが、そこにも一定の法則が存在し、主人公らは冒険を続けるのである。設定等はベタ中のベタな印象だが、普段日本やアメリカの作品では観ることが出来ない世界観や空気感を思う存分味わいつつ、鑑賞する事が出来る。
問題を上げるとするならば、本当に夢の中の出来事というオチだった事だろう。パラレルワールドの中でのユートピア的な表現の方が納得のいく展開だったのではないかと思ってしまう。最後の最後の展開でテンションが落ちた作品はしばらく無かったが、本作はまさにそんな作品である。物語の構成等は好みだったため、悪くはない作品だと思うが、「何か違う」路線に入ってしまった珍しい作品だ。
2021年8月16日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
ビジュアルは頑張ってたので、ハリウッドの後追いにしても、主人公の能力も含めもう少し活躍させれば、もうちょっと面白くなったと思う。
2021年6月20日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
ー 今作の当時のフライヤーを見ると、「インセプション」を彷彿とさせる・・、とあるが・・。ー
◇事故にあった男(現実世界では、売れない建築家)が目覚めると、様々な建物、地面が無重力のように浮遊している世界に。
襲い掛かって来る黒い怪物リーパーから、ファントム隊長率いる人々に助けられ、ヤンと名乗る男が率いる彼らの住処に案内されるが・・。ー
<異次元空間は、確かに「インセプション」風だが・・。ヤンの現実世界での屈託が生み出した昏睡状態の人間の脳が作り上げた記憶の世界、という設定など面白みは合ったのだが、深みは無かったかな。>
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