「どうしてこうなってしまったのか」劇場版 アーヤと魔女 s kさんの映画レビュー(感想・評価)
どうしてこうなってしまったのか
スタジオジブリの2020年最後のTV放送作品。
宮崎吾郎の時点で、個人的には悪い予感しかしていなかったのだが、その予感は結局当たってしまった。
予算の都合があるのかもしれないが、
・前半のシーンは余りにも無駄な箇所が多い
・後半の盛り上がりから話がイキナリ飛ぶ
・ラストシーンが意味不明
結局、視聴者が気持ち良くなるシーンが少なく、
見ていても何も嬉しくならない。
アーヤが愛されるようなヒロインには描かれず、ただただ小賢しい小娘にしか見えない。
映画的には起承転結の内、
キショ…ツ
のような展開になってしまっているので、
これからって所で話が飛んで終わる。
あとはエンディングの曲に合わせて静止画で見せるから想像してね。で終わらせている。
90分の映画なのに、45分くらいまでの展開しかないので、何も得られずに終わる。調査兵団もビックリである。
あとは、アーヤの母親の声があまりにも酷くて笑ってしまうほど。せめて歌と会話は別人で良かったのでは…。
個人的に求めていた展開としては、
1.アーヤが子供院から引き取られる
2.アーヤと魔女がもめ、色々ある
3.マンドレークキレる(本作の本筋終わり)
4.擬似家族として仲良くなる(エンディングの静止画)
5.クリスマスにバンド演奏をしようと計画する
6.母親が迎えに来て、アーヤを連れて行こうとする
7.アーヤ、擬似家族ともめて、本物の母親に連れて行かれるが…
8.最終的に擬似家族を選ぶ。バンドの演奏を行ってハッピーエンド。
みたいなのを求めていました。
何故こんなことになってしまったのか……。
昔からのジブリファンとしては悲しみすら感じました。
原作に合わせた結果だとしたら、映像脚本として原作のcmだけしてろって話だろう。
スタジオジブリの作品としてではなく、一つの作品として、
完成したものからは明らかに欠けてしまっている。
ジブリは、才能を見抜く目すら濁ってしまったのだろうか……。
予算や製作期間の都合があったのだろうか……。
宮崎吾郎氏には、もう何度も裏切られたので、
吾郎氏の作品は見ることはないでしょう。
宮崎駿氏が生きている間に、現在製作中の僕たちはどう生きるのか、を作り上げて欲しい。
間違っても駿氏が亡くなって、残りを吾郎氏が作る……なんて事になったら、きっと何かを通り越して怒りに包まれるかも知れない。