「21時30分の回でも眠気が起きない娯楽活劇」キングダム2 遥かなる大地へ 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)
21時30分の回でも眠気が起きない娯楽活劇
2022年映画館鑑賞32作品目
7月18日(月)イオンシネマ石巻
ハッピーマンデー1100円
前作も映画館で鑑賞
原作は一巻だけ読んだ
アメトークで概ね話の内容は知っている
監督は『修羅雪姫』『GANTZ』『図書館戦争』『アイアムアヒーロー』『いぬやしき』の佐藤信介
脚本は『LIAR GAME ザ・ファイナルステージ』『LIAR GAME -再生-』『劇場版 謎解きはディナーのあとで』『黒執事』『累-かさね- 』の黒岩勉
脚本は他に原作者原泰久も携わるので原作厨の抗議はなかろう
秦と隣国・魏「蛇甘平原の戦い」に歩兵として初陣を飾る信と戦友の物語
おそらく平原も丘も兵隊の大群も全てCGだろう
平均的な邦画7本分の制作費らしいがコロナの影響もあり『スパルタカス』みたいにはいかない
それでも戦闘シーンは壮観圧巻見応え充分
漫画は主人公以上に魅力がある脇役や準主役がいるものだ
前回から登場している王騎や今回から登場している羌瘣がそう
ガンダムでいえばシャア
これはキングダムだけど
主人公は男向けの漫画にありがちなスタンドプレイが目立つ若干向こう見ずな熱血漢
そういえばガンダムの主人公アムロはスタンドプレイが目立ったな別の意味で
これはキングダムだけど
敵の副将を破った千人将を演じた渋川はたしかに熱演で高評価も当然だが僕は彼の声が気になった
僕がイメージする軍人の声ではない
渋川は宮廷で王に仕える腹黒いも頭がキレる文官の方が似合う声だ
なんといってもこの作品で一番光った俳優は羌瘣を演じた清野菜名に尽きる
彼女の代表作になったかもしれない
予告編でも使用された「だってお前はまだ生きているじゃないか!(迫真)」は信じゃなくて尾平なのね
巫舞による剣の舞が美しくしなやかだ
身体能力の高さが窺い知れる
ピョンピョン飛び跳ねる姿は滑稽だが原作に忠実ならば良いだろう
剣さばきの過程で敵の足を狙うのは卑怯な感じもするがコントで志村けんも脛を狙えと言っているし狂武蔵も何度も何度も足元を斬っていたからまあ良いだろう
羌瘣の仇の件や呂不韋の企みなどモヤモヤした感じも来年公開の続編で解消されるだろう
まだまだ死ねない
エンドロールは普通だがミスチルの桜井の歌唱力で退屈しなかった
『生きろ』は一番二番のサビではなく最後の最後に持ってくるのが良い
どんな作品にも好き嫌いはあるのは当然
自分が低く評価した作品が概ね高い評価だとそれを割り切れない人は疑問に思うのも仕方がない
だけど高評価した奴は頭が悪いとレビューで罵倒するのは違うと思う
リアリティーを追求するならドキュメンタリー観たら良いんじゃないの?
嬴政の影武者として殺された幼馴染・漂と約束した天下の大将軍になる夢を叶えるため戦う戦災孤児・信に山﨑賢人
漂と瓜二つの秦の国王・嬴政に吉沢亮
吹き矢が武器の山民族の末裔・河了貂に橋本環奈
悲しみの一族と呼ばれる暗殺一族・蚩尤の一人・羌瘣に清野菜名
秦軍の千人将で昌文君の副官・壁に満島真之介
信と同じ村の出身で尾兄弟の兄・尾平に岡山天音
信と同じ村の出身で尾兄弟の弟・尾到に三浦貴大
信と尾兄弟と羌瘣が所属する伍のリーダー格で経験豊かな澤圭に濱津隆之
信が所属する伍と行動を共にする別の伍の伍長・沛浪に真壁刀義
悲しみの一族での羌瘣の姉貴分・羌象に山本千尋
蛇甘平原の戦いを任せられた秦の大将軍・麃公に豊川悦司
嬴政の側近・昌文君に髙嶋政宏
王騎軍の副官・騰に要潤
竭氏の元参謀で嬴政の側近に転向した肆氏に加藤雅也
呉慶の副将・宮元に高橋努
麃公軍の千人将・縛虎申に渋川清彦
呂不韋陣営の呂氏四柱の一人で、軍事を司る蒙武に平山祐介
呂氏四柱の一人で文武両道の天才軍師・昌平君に玉木宏
魏国の大将軍・魏火龍七師の一人で顔が白塗りに赤いXの呉慶に小澤征悦
秦の実権を握る丞相・呂不韋に佐藤浩市
秦に所属する天下の大将軍・王騎に大沢たかお