ヤクザと家族 The Familyのレビュー・感想・評価
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刑務所の暮らし
刑務所では、ヤクザの受刑者の場合、親族以外は誰も面会できないため
山本賢治に家族はいないので14年間外部との接触は全くなかったという。
ヤクザではないけれど後ろに警戒すべき組織があるような受刑者もそうかもしれない。
その昔、学生運動で逮捕された人に面会するため拘置所に行ったことがある。
クリスチャンの恩師がその人のメンタルを支えようと何回も通っているのを知り
友人から一緒にと誘われた。
実際行ってみると面会は二人までということで、恩師は何回も来てるからと遠慮し、
友人と私だけで会った。
友人は、家でケーキを作り庭の花を摘んで束ねてきたが、
そういうのは禁止になっていて、拘置所の外にある指定の店で買い物をし
相手の名を書いて先方に届けてくれるように頼む。
でも手紙のやり取りはOKで何回かした。
しかし刑が確定し刑務所に移ると、家族以外面会禁止となり手紙のやり取りもできなくなった。
そのため支援者の一人が書類上結婚して夫婦となり、パイプ役となって情報が伝わってきた。
そんなパイプ役のいない山本は14年間、閉ざされた世界で、どう生きていたのか?
「由香、14年間お前のことばかり考えていた」というのは、それが支えだったのだろう。
そして刑を終えれば、きっと弟分の細野は飛びついてくるし
親父をはじめ組の人間たちが大歓迎してくれるし
煙たがっていた中村だって喜んでくれる。
それらの妄想が潰えた時の山本の気持ちを思うと辛い。
最後に細野に「ごめん」と言ったのは
彼の幸せを壊してしまったことへの謝罪とともに
彼に罪を犯させ、収監されれば、自分と同じようなことが
繰り返されることへの謝罪でもあったのだと思う。
ヤクザ映画の最終章
たまたまなんだろうか。ヤクザを描く新作が2本同時期に公開されているのは。作品が持つ視点は全く違うとはいえ、いまやヤクザ稼業は衰退の一途を辿り、風前の灯火だという現状は共通の背景としてクローズアップされている。
この「ヤクザと家族 The Family」で描かれる平成から令和にいたるヤクザ社会の20年間が明らかにするのは、昭和の映画を彩ったかつてのヤクザ像とは大きく異なり、若者からSNSで嘲笑され、社会から抹殺された存在としてのヤクザだ。
2016年に公開されたドキュメンタリー映画「ヤクザと憲法」は、衰退するヤクザのたちの人権について踏み込んだ作品だったが、本作はそういった面にも細やかに触れながら、これまでの経緯といま彼らが置かれている現状を非常にわかりやすく、かつ良くできた脚本に練り込みながら、描いていく。
家族の温かさを知らない主人公 賢治。表の社会から見放された彼がやっと見つけたヤクザ一家という家族は、時代に翻弄されながら、ついに消え去ろうとしている。裏社会の主役はヤクザから半グレへと移り、任侠は廃れ、ヤクザは家族も人間としての存在すらも消されてしまった。賢治が行き着く場所は果たしてどこにあるのか。孤独な男が心から求める家族、そして安らぎとは。
綾野剛×藤井道人というタッグが描き出す「真の家族」へのあくなき問いは、僕らがとうの昔に忘れ去ってしまった熱い何かを思い出させる。
当然ですが
当然といえば当然ですが、ヤクザ映画にhappy endはないっ。
ひたすら、悲しくて寂しいです。それはもう最初から最後まで。最後は怒涛で凄絶です。
10年ひと昔と言ってましたが、今は3年ひと昔、それが14年も刑務所の中ですもんね、そりゃ浦島太郎状態ですよ。
でも、結局しがらみってのはぐるぐる廻るですよね…悲しいことに。
昔の任侠暴力三昧は影を潜め世情や社会を通した哀しみが全面にでたヤクザ映画が増えましたよね。これはその代表作でしょう。もうヤクザ映画ではなくて、TSUTAYAにおくならジャンルはドラマですよ。
いつか時代はかわり、つばさ達
も淘汰される時がくるのでしょう…
綾野剛、やっぱり良い。
新宿スワンの時の綾野剛。
良かったなぁー
今回のはどうだろう??
凄く見たくて今日やっと観れました!
それに、他の豪華キャスト
舘ひろし、小野真知子、駿河太郎(孤狼の血では、私的には1番記憶に残ってる役者さんです。
磯村侑斗(今日から俺は ヤンキーやらせたら絶対と思ってた相楽)
このメンバーです。面白くない訳ないです。
やはり、良かったですね。
ヤクザ映画から、ヤクザにとっての苦悩が
ちゃんと伝わってきました。
本質的に豊原さん演じる加藤や、
駿河さん演じる川山には
凄い嫌気がさしましたが。。(今回の駿河さんも
流石の演技でした)
少なくとも、柴咲組には嫌悪感は
さほど感じなかったというか
良いのか悪いのか解りませんが
同意する部分までありました。
ラストのシーンは悲しかった。
皆が生きやすい
良い世の中に進化していって欲しいです。
素晴らしい!だが、1つだけ…
ヤクザの子という立場から見える世界、起こる出来事。それによって見えてくる大切なもの。最後の終わり方は衝撃的だったけどケンボウにはよかったのかな(涙)
本当に素晴らしかったのですが、しっくりこなかった事が1つ。ケンボウと娘さんが両親に全然似てないのは最後まで違和感でした。それこそ理不尽な社会の中キャスティングしたのかな!?と色々考えてしまいました。
無寛容の世の中で…
映画の上映予告で観たいと思い、綾野剛や舘ひろし、市原隼人といった、俳優陣も魅力とあいまって、とても期待して観賞しました。
十代の反抗に反抗を重ねて、ある事件をきっかけに、反社の親分と盃を交わす。
そこは今まで感じた事のない、家族の絆があって…。
綾野剛演じた山本は、最初から最後まで、家族を欲したんだな。
どういう形であれ、自分を含めた家族の温かさが。
最後のシーンで、山本さんからお父さんに変わったセリフで、救われた気がした。
迫真の演技
綾野剛さんのファンです。まわりのキャストがまた存在感が半端ない。舘ひろしさんの渋さ、迫力、親父としての大きさ。やさしく諭されたらあたしも泣いちゃう。任侠映画ですが演技がまた半端ない、ちょっと怖いですが迫力満点です。抗争する組の豊原功補と駿河太郎のコンビも適役でしたね。綾野剛さんの演技に最後まで引き込まれました。最後まさかの舎弟に刺され泣くなりますが、不器用な寂しがりやなやさしい方、ただただ普通の温かい家庭が欲しかったのだと痛いほど伝わりました。最後のシーンは寂しくてかわいそうでした。これから、石原さとみとラブコメドラマ放送されるようですが、こちらのインパクトがあまりにも大きくて私が切り替えられないかもしれないです。
木村さんのお店が続けられているのは不思議
ヤクザ映画の中ではライトなヤクザもの。
キャストが豪華なので好きな俳優の雰囲気を楽しむってだけで満足出来る。
綾野剛・市原隼人のチンピラからのヤクザへの変わりようが好きでした。
ただ、この映画での変化という点で見どころは
2005年→2019年でのヤクザ・元ヤクザたちの落ち込み感。
ケンボウ以外、みんな目が死んでいるというか、なんて、小さく。。。
北村有起哉演じる若頭中村なんてくたびれたサラリーマンみたいになってたな。
山本大好き大原くんは、撃たれて死んでいなかったらどうなっていただろう。笑
任侠映画とは違うので「ヤクザの凄み」はないけど
現代社会においてのヤクザとその家族の認識や生きづらさ・苦悩にフォーカスを当てた映画として面白かった。
自分はヤクザではないので辛さに共感はできなかったけど
社会を外れた時の現代社会の生きづらさを強く感じて
これからも真っ当に働いて生きないといけないなと思った。
ストーリーや、暴力・抗争シーンなどは
目新しいものを感じず、各キャストの持ち味でいい雰囲気を出てた。
市原隼人の愛弟子感(日本で一番悪い奴らでのYOUNG DAIS然りこの立ち位置のキャラが個人的に大好き)。
磯村勇斗のカリスマ感。
舘ひろし他、柴崎組の安定感(笑
侠葉会の2人の力強さと勢い。
尾野真千子の学生役は少しびっくりしたけど、後半ではかなり役にフィットして
皆が口を揃えて言う「お前さえ帰って来なければ」が刺さった。
ヤクザ絡みが生きづらい中
木村さんのお店が続いている理由は息子とヤクザ絡みの常連のおかげなのだろうか。。。
あまりにも悲しすぎて泣けなかった映画
とにかく、終始気を抜けない作品でした。
綾野剛演じる山本。
父親を亡くして苦しく辛いはずなのに泣けない。
後輩には気丈に振る舞うが、
父親の仇であるヤクザを目の前にすると我を忘れてしまう。
こんなヤツらなんて、、と思っているのに、
屈託のない笑顔で包み込んでくれる舘ひろし演じる柴咲の優しさにふれて、この人に一生を捧げようと盃をかわす。
数年後、立派なヤクザになってシマを管理して順調な普通のヤクザ映画かと思ったら、ここら辺から空気が少しずつおかしくなる。
親父を小馬鹿にされて、暴力をふるってしまう。
こんなシーン、いろんな作品でみてきたな、なんて思ってた。
でもここからがリアル。
そして悲し過ぎるそれぞれの登場人物たちの運命を目の当たりにすることになる。
山本はただ誰かに必要とされたくて、
ただ温かい生活の中で穏やかに生きたかっただけなのに、
本人はすごく心の優しい人間だと、観ているだけで伝わるのに、周りの環境がそれを許してくれない。
義理と人情で若頭・中村の身代わりになっただけなのに、
それが自分の運命を大きく狂わせることになるなんて、
誰が思っただろうか、、、、
由香と出会って過ごしたあの一瞬だけは、
不器用な普通の青年だった山本。
14年後出所して、周りだけじゃない、日本がガラッと変わって、人々も変わって、ただ一人取り残されてしまった山本。
でも皆んな生きることに必死で、ただ時代に合わせて変わってしまっただけなのに、なんでこんなに辛く惨めに見えてしまうのか…
焼肉屋の息子の翼、シングルマザーになって必死に生きている由香、足を洗って家族を作ってた細野。
最後のシーン。
細野に刺されても一切恨む姿を見せず、謝る山本が、
もう悲しすぎて…
でも、私はそれ以上に細野を演じる市原隼人のあの演技に全て持って行かれた気がしました…
エンディングのミレパの曲。
天才的であんなに映画を想って使った曲が今まであったのかと思うほど素晴らしかった。
悲し過ぎて泣けない映画は初めてでした。
せつない映画。
脚本も、役者の演技も流石。納得の出来。
この映画で出てくるヤクザは、良いヤクザ側の物語
ヤクザにしかなれない人生ってつらいと思う。
ただ、不幸な境遇の人は、必ずしもヤクザになるはずでは無いから、すべて環境のせいではない。
普通の人間では出来ない事、暴力とかケンカ出来てしまうのは、その種の性質があるのだろう。
自暴自棄で、自分なんてどうなっても良い、
という自殺に、近い心情もあるだろう。
普通の人間は、どこかブレーキが、かかるものだから。
本当に、社会不適合で、他人なんてどうなっても良いという
ヤクザの方が、ほとんどでないのか?
実際の割合は、わからないが。
いったん道を踏み外してしまうと、元に戻るのは不可能に近いと描かれている。普通に仕事して暮らす事さえ困難なんだ。教訓として覚えておいて損はないだろう。
ヤクザが必要悪だった時代も終わったっていうことか?
ある意味、ひとつの受け皿として機能していたものが、無い時代、その代わりとなるものは、あるのだろか?
見て損はない映画なのは、間違い無い。
圧巻の綾野剛
凄まじい作品だった。
世情の移り変わりというか、諸行無常というか…切り取った時間もさる事ながら、その焦点でしか描けない物語のように感じる。
内容がヤクザな世界の話なので、同情も共感も出来る話ではないのだが…なんなんだろ、コレは。
胸に蟠るやるせなさを叫びたくなる。
ヤクザは総じて排除の対象なのだろうけれど、形態を変え生息している集団はあるようだ。
国家権力と癒着し、持ちつ持たれつな関係。作品としてその集団が「必要悪」として描かれる事はない。
地域と密接し、その縄張りを守る事でシノギを得ていた「任侠」が、国家と関わり免罪符のようなものを得たのが「暴力団」なのだろうか?
…いや、別にどおでもいいか。あちら側の世界の話だし、憧れがあるわけでもない。
組長の言う「受け皿」って言葉が引っかかってるだけだ。打算で動く人間は結局打算でしか動かない。
国家になびいた次は大国にでもなびくのであろう。
確かに義理と人情で腹は膨れない。
「義理と人情で腹が膨れてた時代の方がおかしい」と今の世代は言うのであろう。任侠だなんだと神格化さえしているが、その内情を知る由もない。
ただ、作品は素晴らしかった。
綾野氏がとてつもない。
年齢による演じ分けも見事だった。
14年後の姿などは…冒頭のシーンからは想像もつかない変化であった。
コレは恐らく狙いなのであろうが、出所するまでのシーンでは結構奇抜なアングルにカメラが入る。
でも、コレが見事なのだ。
綾野氏の芝居にカメラが呼応するのか、カメラに呼応して綾野氏が憑依していくのか、まさにコレしかないって感じのカットで身震いを覚える程だ。
どんな化学変化を起こせばアレが出来上がるのか…この作品は、そんな奇跡に満ち溢れてる。
そして、アクションも攻めてるし、作風に非常にマッチしてる。アクション監督でもあろう吉田氏には感謝したい。
度肝抜かれる。
綾野氏が車に撥ねられるし、綾野氏と館さんの乗った車が車に激突するのだ。
綾野氏の最期もいい。
物語に沿った、物語を決して邪魔せず特化しない。見事な仕事であった。
物語の筋は、往年の任侠映画を彷彿とさせるものの、そのディテールへの思慮というか感度というか…溜息が出る程惚れ惚れする。
何度も映し出される工場地帯の無機質さに、繁栄とその代償を感じてみたり…無駄なカットが1つとしてないような印象だった。
とある先輩が任侠映画を総し「男も女も哀しいんだよ」と呟いた事があった。
褒められた生き方ではないにせよ、体制に擦り潰されていく個人の生涯としては哀れみも感じてしまう。
いつの時代も変化していく。
その変化に対応できない種は滅んでいく。どんどん塗り替えられていき新しい価値観や正義、道徳なども生まれてくる。そして、それらの変革期を生きてきた人間は必ず言う「昔は良かった」
老人の戯言と一蹴するのだろうか?
新しい世代は昔を知る由もない。
そうやって時間は過ぎていく。
常に劣化していく世界に僕らは住んでるわけではないのだろう…常に繰り返す世界に僕らは住んでいるのだと思う。
それにつけても、この胸中に燻る感情はなんなのだろうか?自業自得だろと小馬鹿に出来れば簡単なのだけれど、そうではない。
あの娘に罪はない。
罪を感じる事もない。
ただ、あのあどけなかった翼が、半グレのボスになるような人生を鑑みるに血は争えないって通念は否定もできない…。
やるせない。
ただただ、やるせなさの残る物語だった。
再三言うが、綾野剛は神がかってた。
一瞬たりともスクリーンから目が離せなかったのは「ジョーカー」以来だった。
ヤクザも同じ人間
ほんとにこれは悲しい話で重いのですが、すごく考えさせられるとてもよくできた作品🌟
良い作品ってのは考えさせられる作品が多いですね!
ヤクザも同じ人間。
表向きはつっぱってるけど、悲しい時は悲しむし、怖いときは怖いし、大切な家族もいるし。
あとSNSは怖いってほんと思いました。
出所した後はスマホが普及してる世界で、SNSの怖さなんて知らない。
ふつうに載せちゃうところが今の時代の若い人だよなぁって思いました。今の世界の問題も提議してるところも素晴らしかったです。
強烈な存在感をもって描かれる世界。その狂おしく、切ないお話に圧倒されました。
予告を観て凄く気になっていた作品です。
監督が「新聞記者」の方と知ったらもう観るしかありません。
という訳で鑑賞してきました。
上映開始。
…
…
(136分後) ふうぅぅ…
スクリーンを通して伝わってきたのは
圧倒的に暴力的で
悲しくなるくらい必死に
そこのみにて光り輝く男たちの生きざまでした。
ハッピーエンドなんてあり得ないよなぁ と
覚悟を決めて観た作品で
そしてその予想通り
幸せな結末を迎えた人など
一人も居なかったと思うのですが それでも
ラストシーン
少女が口にした問いかけ
「父のことを教えてくれませんか?」
これだけが、主人公に向けられたせめてもの
救いの言葉のように思えてなりません。
◇
まだ観ていなくて、鑑賞するかどうか迷っている方へ。
ぜひお早めに劇場へ。
上映ワクが少なくなってきています… (泣)
私は観て良かった。
満足です。
◇
綾野剛さん
渾身の演技でした。 特に
館ひろし親分に拾われたシーン。 頭から離れません。
無表情から一転 歯を食いしばっての号泣…
震えました。
藤井道人監督
「新聞記者」がどうしても頭にあったのですが
ここまで新しい世界を描いてくるとは。
36才。
まだ若い監督さんなんですね。
次はどんな世界を見せてくれるか楽しみです。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
綾野剛に痺れる❗️
兎にも角にも、綾野剛❣️
少年(新宿スワン風)〜20年後までの役を見事に違和感なく演じています。
不良少年→ヤクザ全盛期→出所後→堅気までを
本当に生きたドキュメンタリーのようでした。
時代ごとに変わる設定も細かいです。車、携帯、服装、街並みなど。特に綾野剛が初めて触るスマホの指使いが少し笑えました(^^)
ヤクザになって家族ができたのに、抜けてから
家族を壊すことになっていく悲哀。複雑でした。ラストで再びヤクザの顔になる綾野剛。まさか彼に刺されるとは!最初の海に沈んでいくシーンにたどり着きます。
2021年で最高な映画でした。(まだ始まったばかりですが!)
余談ですが、尾野真千子の娘役の俳優さんを
ラストまで清原伽耶ちゃんだと勘違いしてました。
虚しい・・。
綾野剛さんのファンなので観ました。
すごい!体を張った演技でした。
舘ひろしさんも良い味出てました。
本物のヤクザ屋さんがどう言う生活をしているのか知りませんが、この映画はすごくリアルな感じがした。
今の世の中、ヤクザも出来ず一般人としても生きられない彼ら。
最後、翼君に殺しをさせない為に自分が殺って、その場を離れて桟橋で彼は何を考えていたんだろう。
刑務所に入るか、いっそここで死のうか!?とか?
細野に刺されて、逆に感謝だったのだろう。
私は細野もお互いに刺して死んだ方が楽じゃないかなとか考えてた。
最後に思ったのは、翼君頼むから彩ちゃんにはこれ以上は関わらないで!お願い!と言う気持ちでした。
綺麗事を大事にして欲しいからこそ、綺麗事で終わらせない
ヤクザの姿を通して家族・社会を描く素晴らしい作品だった。
キャスト陣全員最高でした。
綾野剛くんの狂気を内に秘めた穏やかさ、だけれどもやはり根は優しい人間というのが伝わる演技。
舘ひろしさんの柔らかくも強面とも取れる表情は、柴咲博その人でした。
他、尾野真千子さん、北村有起哉さん、市原隼人さん、磯村勇斗くん、みなさんそれぞれが作中においてどれほどの人物なのか落とし込みがすごい。
人殺しって最上級の犯罪だと思うのですが、
綾野くん演じる賢治は人殺し(殺そうとする)はできても、薬はやらないと心に決めています。
実の父親の命を奪った薬。
いくら"あんな奴どうでもいい“"本当の家族はいない”と言っていても、影響があるんでしょうね。
最後、弟分の竜太に刺されても、彼を抱きしめ笑顔で海へ落ちて行きます。
あのまま生きていたら、それこそ薬をやってしまっていたのかもしれない。
物理的にも精神的にも自分を殺してしまっていたのかもしれない。
ヤクザから足を洗い、普通の生活を送ろうとする賢治や竜太ですが、消せない過去により家族も未来も奪われてしまいます。
更生者に厳しい社会に対して、どうにかならないのかという思いと、彼らのそれまでの行いを考慮するとやはり簡単ではないというのもわかり、義理や人情、綺麗事では生きていけない現代に目を背けたくなった。
でも、最初からそれらをなかったことにしてはいけない。
どんな世の中でも、義理や人情、綺麗事を見出し続けなければ、家族は愚かどの人間関係も壊れてしまうと思いました。
自業自得。
演者、音楽、魅せ方すごい。
(時代背景の移り変わりは携帯電話の機種でしか感じられず少し残念だった)
今で言う反社とよばれるヤクザで生きた
おとこの一生を3つの時代でみていくわけだが
どう考えても自業自得なんだよな
自分が選び歩いてきた道で
もちろん、人を好きになったり幸せになりたい
と思ったんだろうが
自分を救ってくれた家族のため
漢として極道の道でけじめをつけにいく。
元々こういう話(俗に言うヤクザ映画)
得意でなくてちょっと見る側のダメな部分かもですが
周りの巻き込まれた側のほうの目線でみてしまう。
とてつもない苦労をして生きてきたであろう
尾野真千子さん演じる由香
今の時代ならではの手法で足元から崩れていく
築いてきたしあわせ
あそこのシーンは見ていて1番きつかった
山本側に同情できなかった
【なんで私の前に現れた?】
【あなたが来るまで上手くいってた】
このセリフにつきる。
ラストの山本はなぜひとりであそこにいれたのか?
逃げてきたの?
あの状況から?
少し謎。
エンディングの若いふたりの会話
人はめぐり巡る。
涙が出た。
きっと色んな賞とか獲る映画なんだろうな
この興行規模の映画で
極道の世界をみせる映画を
今の時代つくれたもんだなぁと
おもったのといい作品だけど
個人的に理不尽で好きじゃない世界だった
彩ちゃん役の小宮山莉渚 さん
透明感あり存在感あり妙に印象に残る
女優さんだった。
個人的に今後の活躍に期待したい
タイトル通り家族とヤクザについての映画 ひょんな事からヤクザの親分...
タイトル通り家族とヤクザについての映画
ひょんな事からヤクザの親分に気に入られてヤクザになった男の人生の物語
ツイッターで流れてきて割と評価がいい感じだったのだが
反社な話はいいわ〜と思ってた
でも、観てみたら割とすんなり観れる
リアリティがありヤクザが置かれた現状を考えさせられて
物語も割と良かったな
正直、映画で描かれる暴力にちょっと辟易してたのと
反社会勢力に対する嫌な感覚があり観るの難しいかとおもわれたが
そうゆうシーンは少なくて人間関係を中心に描かれてる
反社会勢力になってしまったら更生も難しい
そんな現実が小さな幸せも潰してしまう
一貫した中立な感じの目線で現実を感じさせる
そんな味わいのある映画だった
なんか平成の頃から現代に至るまで
駆け足で時代の移り変わりを教えてくれる
私がこれを素直に観れなかったわけは
反社的な人達との関わりもあったからだが
この映画ではヤクザはもう存在し得ないんだと提示している
またヤクザがいなくなっても半グレな人たちが台頭すると言う事実も提示してた
人がいる限りそうゆう勢力に終わりはないんだと感じさせる
でも、結局ヤクザであれ半グレであれ人の子
家族の形態は違っても家族の幸せを思う気持ちは一緒
そうゆう気持ちが辞めるきっかけになるのかもしれないね
まぁ、一度乗った船からはなかなか降りれないと思うけど
色々と考えさせられる作品だった
反社だった人達も普通に生活できてるといいな
本当の更生を望む人に幸せがおとずれる世の中になって欲しい
そんな事を思わずにいられない作品でした
まぁ、でも話が綺麗にできすぎてる感はあるかな
実際問題、反社の人の思想そんなに美しくないからね
ゲスな発想だから反社なんだよね
それ忘れてはいけないと思った
実際はそんな綺麗なわけがないよね
エンディングが残念!
舘の抑えめながらドスが効いた演技、枯れていく演技、山本の演技も良かった。終盤、山本(主人公)が、細野(元舎弟)に殺られるが、これは無いでしょ。短絡的過ぎる。常田の歌もイマイチ。残念!シナジー効果は感じられ無かった。
愛の話だった
ずっと一緒にいた弟分と、自分のことを家族と呼んでくれた柴崎組の人達と、愛した女性と子供への暖かい愛の話だと思いました。
何があってもその愛する人たちを愛し続けたし、愛する者が虐げられるなら過激な手段であってもそれを選んで行動する。
弟が殺され、どうしても仇を取ろうとした。家族を守るために自分が罪を被ったけれど、出所してみれば愛した家族は社会的に廃れてしまっていて、もう1人の弟は組をぬけていて、もう会わない方がいいと言われる。愛した女性を見つけて、子供がいることも分かって、親父の後押しもあって組をぬけて、もうひとつの家族を守ることを選んだけれど、結局拒絶されてしまう。愛する家族に、出ていってくださいと泣きながら懇願されることがどれだけ苦しいか、見ていてとても辛かった。
親父も死に、愛した女性には会いたくてももう会えない。残った希望の翼の手を汚さず守るためにまた罪を背負って、弟分の恨みも背負って、その弟分に看取られて死んでいく。
出て行けと言われても、あんたが帰ってさえ来なければと言われても、揺るがない愛があり、「ただ愛した」というのがピッタリだと思った。
未来に残した翼とアヤが幸せに暮らせますように。
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