「障害があると生きにくいけど、、、、、応援するよ。」サンダーロード Socialjusticeさんの映画レビュー(感想・評価)
障害があると生きにくいけど、、、、、応援するよ。
教会のシーンから始まる。母親ブレンダが亡くなった。気になった言葉はジェームス(ジム カニングス)の母への哀悼の言葉や母親の好きだったブルースの曲、サンダーロードのダンス。教会の葬儀に出席している人々はちょっと?というような雰囲気だ。
でも、いいことに、司会の女性は『哀悼の表し方はいろいろある』という。この言葉が好き。この言葉がジムに安心感を与えたかどうかは察することができなかった。
ジェームスは識字障害で母親が教科書を読んでテープに吹き込み耳から学問を学ばせた。学業は大変だったろうが母親がいたからこそ、ここまでこられた。彼はテキサスのクリスチャン大学(LCU)を卒業したようだ。
まず最初の衝撃は母の死。それから、解雇、娘クリスタルのクラスでの性的発言、離婚訴訟、親権を失う、識字障害、次から次へと、彼に、困難が降るかかる。降りかかるというより彼が故意にそれを選んでるように思える。上手く説明できないが、運が悪い人は運の悪いことが続くといった方が適当だろう。識字障害もだが、彼は、怒りやすく、怒ると見境がつかなくなるし、人々との会話のリズムに乗れないし、話が飛びすぎるし、なにかパニック症候群のようにも見えるし、タイプA的な人のようにも見える。診断できないが、精神的な問題を抱えている。その彼に
司会の女性は『哀悼の表し方はいろいろある』というのが、私は心のなかで、ジムに『安心していいよ。そのままの姿でいいんだよ。』といってあげられるような気がした。
この障害のひとつひとつがジェームスの人生にかかってくるが、この映画だけを観ているとコメディーのように滑稽な印象を与える。でも、現実問題はジェームスにとっていきていくのは挑戦なんだよね。
この世の中はジェームスにとって生きにくい世の中かもしれないけど、二人で助け合っていってほしい。応援するよ。
最後の親子二人のシーンは『孟母三遷』を思い起こさせた。
蛇足:この映画のもとは13分の短編。
2016 (winning Jury prizes at Sundance
Jim Cummings' 13-minute short Thunder Road
https://vimeo.com/174957219