君が世界のはじまりのレビュー・感想・評価
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感想。ネタバレしてるかわからん。
タイトルをみてみた。あと知ってる俳優もいたから。
みんなそれぞれ悩んでる。10代の悩みは子供の悩みだと思わず、深刻な悩み。深刻なことでも近い人以外には見えない。近い人でもわからない。
前半は雰囲気いい日常映画で、曲入ってたりして片鱗はあるけど盛り上がらない。淡々と。
後半盛り上がる、青春映画みたいな感じで。でも悩みを描いてる時点でずっと青春映画だった。
ちょいちょい何言ってるかわからないけど、友達と話してるときなんてこんな感じかとも思う。
で、ちょいちょいセリフがいい。
映画全体に下手なわけじゃないけど不器用な感じがある。
歌の歌詞の良さが映画見たあと1番残るかも。
映画見たあとみんな聴きに行くでしょう。
歌の力で変わることあるよね、一瞬かもだけど。映画では人と話して前に進めた感じだけど、ここまで気持ちいい最後だと前半の悩みって…。歌の力すごいにならないかな。そのくらい終わりよかった。
知らない俳優多かったけどよかった。
もっと自分が歳を重ねたら見ないだろうけど、若い人にはおすすめ。前半若い人に退屈だと思われたらどうしようもない。
君って誰なのか
ってことをずっと考えながら見てました。誰にとっての誰のことを君と呼んでいるのか。
最後にわかった。で、その目線に立つと物語がすんなり入ってくる。
正直最初は悶々としている高校生ですね、それがどうかしたんだろうかと、うがった見方をしてたんだけど、ああどこまで行ってもこの二人の物語なのね、ってわかったら物語に入り込めるようになりました。
ただ少しなんか全体的に完成度高いなだけに置きにいってるなーって思ってしまったのは私だけでしょうか。
まだふくだ監督の前作の南の島のやつの方が主張がありました。というか個人的にそう感じました。
撮影が変わってるから画のテイストだいぶ変わってるし。画の構図が気持ちよいんで、ストーリーというよりそっちになってしまった感もあります。
要するに、私が歳を取ってしまっただけなのかもしれませんが、それぞれこいつら何考えてんの?ってのがいまいちよくわからんかった、ってことです。
リンダリンダリンダを思い出すのは私だけではないと思いますが。脚本も同じ方だし、ブルーハーツかかってるし。けどリンダリンダリンダと違い目的がはっきりしないのは、この作品が現代を写しているということなのだろうか、なんて勘ぐってみたりしますが、そんなことはないのでしょうね。
これは凄い
原作がいいのか、脚本が良いのか、もしかしてTHE BLUE HEARTSがすごいという話なのか、すごく良い映画だったよ。
色んな事情を抱えた高校生が、悶々と過ごしてるんだけど、そのとき事件が起きて、それとは関係ないんだけどホームセンターに閉じ込められることになって、そして少し変わってくの。
変わるの少しだから描きづらいはずなんだけど、ちゃんと描かれてる気がすんの。
閉じ込められるときに琴子がいないんだよね。「なんで?」と思うんだけど、「そういうことか!」って。
ミスリードがすごくうまいの。完全に違うように観てたもん。
どのシーンも高校生ははっきり語らないんだよね。そういうシーンが積み重ねられて「なるほど」とはならないんだけど、観てるうちに何か感じてるんだろうな。話に納得感があった。
画も綺麗なんだよね。片山友希が駐車場で伊緒を見るときの画はすごく良かった。
これ原作も読んでみたい。そして脚本の向井康介がどんな技を使ったのか、確かめてみたいな。
薄口青春劇
タイトルや予告からして青春群像劇なのかなと期待して鑑賞しました。
肩透かしでした。青春群像劇と言われると叫んだり、ブルーハーツをひたすら流しているだけの気がして、PG12だからエロ要素かグロ要素がある程度込められているのかなと思ったら、エロ要素は濃厚なキスと少しのSEXの音だけ。グロ要素は皆無に等しく、作中で父を殺した少年が突然血塗れで登場するくらいです。そんな彼にブルーハーツを歌いかけて「がんばれ」とはいかがなものか。
恋愛モノとしても、付き合うとかデートするとかの描写が一切無かったので一つの軸となる部分もよく分からないまま終わりました。
ただ、ショッピングモールで自由に遊んでいる様子は楽しそうだなと思いました。現実では中々できないことなので羨ましくなりました。松本穂香さんと中田青渚さんの演技はお見事で、今後も大期待です。
なんかこうして見つめ合うの、はじめてのような気がする。
一方通行の思いが飛び交う高校生の群像劇。数年前の「桐島~」、去年の「殺さない彼と~」に劣らない、感性のみずみずしい悩める高校生を描いた秀作だった。さすが「おいしい家族」の監督だ。
優し気な男子高校生は、通学路から見える大きなタンクを見上げては「あの中に、何が詰まってんねやろな」とつぶやく。何気なさそうでいて、実際は、空っぽに見えるタンクを、まるで自分の空虚な心になぞらえて眺めていたのだろう。なんかあれは、ただぼうと突っ立って生きているだけの自分と同じだ、って気持ちで。
そんな、傍から見れば精神的にも健康そうでいて、実は自分を見つけきれていない高校生ばかり。友達の前の自分は飾った自分だし、異性の前の自分も飾った自分だし、親の前でだって飾った自分。本当の自分を押し出すこともなく、周りの世界とうまく折り合いをつけながら、みな精一杯生きている。それが彼らにはちょうど生き易かったのだ。
ところがある事件が起こる。その事件に自分の大事な人が関与してないか焦りながら、はたとその人と自分との関係、距離感に戸惑う。名前をよく知らなかったのだ。知っていても気にも留めていなかった。そこで改めて相手の名を呼んでみる。すると、他人行儀だった関係が急に親密に思えてくるから不思議だ。そこで気付く。「意外と知らんもんやな、誰のことも」、と。そこに気付いてからの彼らの感情の発露が初々しい。あの程度のいけない行動が彼らにとってそれまで特別だったように謳歌する姿が、まぶしいったらない。あの時、彼らはそれまで自分自身に架していたタガを外したのだ。それもギリギリ世間と折り合える範囲で。大人に叱られない範囲で。まだ自制が効いているいじらしさが、なぜか涙を誘う。
一人の少女はブルーハーツの歌を聴きながら彼氏にお願いする。「なあ、キスして。」
彼氏(これがドラマ「腐女子、うっかりゲイに告る」の高校生役なのだ)はそれに応えながら正面切って言う。「なんかこうして見つめ合うの、はじめてのような気がする。」ああ、お前たちそれでいいよ。そうやってちゃんと相手を見ろよ。オジサンはときめいてしまうよ。
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