護られなかった者たちへのレビュー・感想・評価
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震災というものの重さ
震災を経験した人達がその後の人生で大きく運命が変わっていく姿を見ました。
津波で全てを失われた人達がそれでも寄り添い合いながらお互いを本当の家族ように付き合っていく姿は、とても素敵見えます。
だけど、それも何年か経ち世の中が落ち着いてくると世間からの風辺りが少し変わっていた。
同じ辛い経験をしたもの同士だからこそ気持ちが分かる。
社会弱者に対する考え方が少し変わった。
健康で文化的な最低限度な生活は、一体誰の為にあるのか?
自分が同じように震災で苦しんだ立場でも役場の側でも何が正しいのか?といえる作品だと感じました。
逆恨み…
震災に合われた方々が大変な生活を強いられたのは理解する。元々苦しい暮らしだった人なら尚のことだと思う。
ただ、市役所の人は職務にあたっていただけ。
騙されることもある。自分だって人間。
神様でもなんでもない。
それなのに幼稚な考えの犯人が人格を無視して逆恨み…
現実ではこんなものなのかも知れないけど、あまりにも救いがない
こんな映画観たら、人助けるのも嫌になる。
脇が贅沢すぎ。
公開時見逃し、amazon primeで鑑賞。
被害者役の方々が贅沢過ぎておどろいた。
犯人はうっすら分かりつつも、最終的に色んな意味でうそーん、みたいな印象。
フツーの女の子一人であれだけのコトを?無理でしょ?
大の男二人も?スタンガン使うにしても?
という感想をもちました。
一生懸命再現Vは作ってみてはいましたが、そのへんの説得力がもうちょいリアルであれば良かったかな。
いずれにしても休日の朝から見る類の作品では無かった。
後味含め、テンションだださがり。
生活保護という観点
人の話かと思ったら、制度の話だった。なるほどそういう視点での映画も悪くない。
誰も悪くない。国の制度の問題。増える高齢者の孤独死。背景には本当に、こういうことがあるんだな。身近な人を見ても、独り身だと、余計に自分のことに気が回らない。変に頼りたくない。なんなんだその心理は。貰う権利ないのにずるしてもらう奴もいるってのに。最後のかんちゃんの訴えは、生活に苦しむ全ての人に聞いてほしい。
しかしかんちゃんが一人であの犯行をしたのはちょっと無理があると‥。大人の男性を20代の女の子が一人で運べないでしょ。。それに生い立ちも決して悪くない。母からは愛されていたし、里親もいい人。仕事で触れ合う人々に辟易していたとしても、殺そうとまで思うかな。
小説、映画の役割とは
演技、映像、音楽は本当に素晴らしかったです。
震災直後の街の様子や、遺体を確認する手続きなんかは、妙に納得してしまい、胸が締め付けられました。
ポニョですら地上波に流すときは賛否がある震災の爪痕ですが、この作品は見るべき映画として残ってもらいたいです。
生活保護についても、どこまでリアルか分かりませんが、決して良いものではないのかなと感じました。
脚本については、原作を読んでいないため、そもそもそういう話しなのかも知れませんが、かなり無理があるシーンが多かったと思います。単純に女性が一人で証拠も残さずやるのは不可能かなと思います。
せめて共犯くらいにしておいたら良かったのかなと。
とにかく皆さん演技ウマすぎでした。特に泣くシーン、それぞれの俳優さんが、それぞれのキャラクターの性格で、それぞれの感情の変化の表現が本当に素晴らしかったです。
愛する人を護ること
この映画の大きな特徴は、震災が背景にあるためほとんどすべての主要な人物が、大きな傷を心に負っているということだ。誰もが愛する者を護れなかった喪失感を抱えながら、今ある大切な人を護りたいと必死に暮らしている。
そんな中、震災から9年経った同じ街で事件が起きた。
護れなかった人のための復讐を実行する女の子、それに気がついて罪を被ろうとする男、犯人を追う刑事、みんな悲しいほどに傷ついていた。
そして貧困の中で死んでいった女性の愛が襖に言葉で書かれていた、最後のシーンには涙が止まらなかった。
震災、貧困、生活保護、社会問題として考えるべきことはたくさんあるけれど、私は愛する人を護りたいという気持ちの深さに心を動かされた。
犯人候補が少なかったため、展開にあまり驚きがなかった。ヒューマンサ...
犯人候補が少なかったため、展開にあまり驚きがなかった。ヒューマンサスペンスとしては少し物足りなかったかも、、。
原作のもっとも変えてはならないと思えた設定が変えられてしまった
原作最大のサプライズだった、円山=カンちゃんという事実が割と早々にバラされたのも「ん?」だったが
作者がこの作品を世に出した目的とも思える大切な問題提起が完全に無くなっていたのにはがっかりした。
生活保護の対象者は増加傾向というのにそのための社会保障費は政府厚労省によって削減され
それに従わざるを得ない地方自治体が、本来生活保護を受けることができる人を理不尽に門前払いしているいう問題。
映画ではそんな問題など無いことにされ、三雲・城之内・上崎は全員が善人。遠山が自らが保護申請を辞退したことになった。
つい先月、経済産業省中小産業庁が行っているコロナ対策・月次支援金の申請の際の問題点について某議員が国会で指摘した。
申請しても書類の不備を理由に申請却下、再申請するも同様の理由で却下。不備の内容は訊いても教えてくれない。
結局申請期限となり結局不給付となったというホテル・旅館経営者が少なくなく不満の声が上がっていると。
本当に困っている人の切実な申請が理不尽なやり方で弾かれているというのは確実に今日本に存在する問題なのだ。
その問題提起を全削除してどうすんだよ。
護りたい人たちへ
恥ずかしながらその昔、生活に困って生活保護を受けようとした事があった。
だけど、申請がとにかく面倒臭い。
住んでる家の状況とかその時の収入とか、事細かに色々根掘り葉掘り聞かれる。例えば、家は2DKのようなアパートの狭い一室でなければダメ、収入も定められた金額以下でないとダメ。
血縁関係者が存命の場合、極力支援を受ける事。
…いやいや、それが無理だから申請しに来てんじゃん。親戚付き合いなんて祖父が死んでから全くナシ。絶縁状態。なのに、連絡取って支援受けろなんて、無理言いやがる。もう連絡先も知らねーって。勿論、それも出来ないと申請はダメ。
生活保護って生活困窮者を助ける国のシステムの筈なのに、本当は貧乏人どもにビタ一文足りとも国のお金を渡したくないのでは…?
結局、申請は諦めた。色々面倒クセェーし、イライラしてきたし。
それに、生活保護を受ける事に恥ずかしさも感じたから。そんな事をしないと自分一人の力で生きていけない無力さ。
劇中でも度々あった。生活保護は国民が誰でも受ける事が出来る権利。しかし、それに頼りたくない。
だから、見ていて思い出し痛感する点が多々あった。
震災から9年経った仙台で、全身を縛られたまま餓死した遺体が2件発見される。被害者二人は同じ福祉保険事務所に勤めていた事が分かり、警察は怨恨の線で捜査を進める。
やがて捜査線上に放火の罪で服役していた元受刑囚の青年が浮かび上がる。その背景に、3・11や生活保護問題の闇が深く関わり…。
事の発端は東日本大震災。多くの人々から大切な人や生活の全てを根こそぎ奪っていった“怪物”。
メインとして描かれるのは、生活保護問題。入りは殺人捜査ミステリーだが、思ってた以上に社会派。
絶対的に東日本大震災を絡める必要性があったのかと問われたら返答に困るが、人々の生活を一変させ、今尚続く困窮の引き金や悲劇の始まりとして、訴え迫るものはある。
容疑者の青年、利根。震災避難所で、一人の少女・カンと出会う。
二人に声を掛けてくれたのが、一人の老女・けい。
3人には何処か通じるものが。利根は生まれた時から天涯孤独の身。カンは震災で母親を亡くし、伯父にも見離され…。けいはかつて結婚していたが、DV夫で一人娘とは暮らしておらず…。(娘は母親は死んだと聞かされている)
身を寄せられる家族が居ない。
そんな3人が出会って…。どんな交流が育まれたかは、いちいち言う必要もないだろう。
けいの庇護を受けて二人は成長。仕事や進学にそれぞれ進み、久々に再会。
その時けいは、一日の生活も出来ないような身体と暮らし。困窮のどん底。
見かねた利根とカンは、けいを説得し、生活保護の申請に行くが…。
こういう時こそ、国が援助してくれなければならない。
が、こういう時に限って、国は何も助けてくれない。
国や社会や現実は、残酷だった。
生活保護の申請を渋るような職員の対応。それも、口調や表情は穏やかに。内心は鬱陶しそうに。
娘が居る事を知られると、娘からの援助を要請される。会った事もない娘にどう頼めばいいと言うのか…?
誰にでも触れられたくない過去や点がある。それを無情に掘り返す。
嫌になってくる。どうしてこんな思いをしてまで、国に頭を下げて援助を乞わなければならないのか。この時のけいの心情がかつての自分とリンクした。
そうなって来ると、お役所立場としては後は容易い。“逃げ”の方へ誘導するだけ。
一度申請した生活保護の辞退。
ノルマでもあるのだろうか。易々と生活保護申請を受けてはならない、と。辞退や断った職員は、“出来る職員”などと。
勿論世の中には、生活保護を不正に受け取る輩が居る。そういった輩や来る人来る人全てに生活保護の申請を通していたら…? それも分かる。
が、中には本当に生活保護を必要とする人たちも居る。それも分かって欲しい。
もし、救いの手が断られたら…?
もし、助けの声が届かなかったら…?
その最悪の事態、悲劇が起きた。
殺害された二人は、“善人”との評判。お人好しで、恨む者など居ない。
…が、それは誰の評価なのだろうか。
仏のような笑顔で無情な仕打ち。
自分や上の評価は良くても、実際やられた側は恨みたくもなる。
あんたのせいで…。
全員がそうではない。不埒なほんの一部。
でも、ご立派なお役所様に散々冷たく対応された事ある身としては、敢えて言いたい。
連中は、法を盾にしたやくざ同然だ。寧ろ、もっと質が悪い。
動機は単純。復讐。餓死体からも分かるように、同じ苦しみを知れ。
二人の他に、もう一人狙われる。
利根を緊急拘束するが…、どうやら彼は犯人ではない。
もう自ずと真犯人が分かってくる。ネタバレチェックを付けるので触れるが、
カン。現在は“丸山幹子(みきこ)”と名を変え(“幹”=“カン”)、ケースワーカーの職に。
生活保護の問題によって家族代わりの人を失ったのに、何故よりによって“支援”する立場の仕事に…?
カンは心から、生活保護を必要としている人を助けたい。
その一方、不正受給者や生活保護システムの矛盾さを許せない。
肯定でもあり、否定。
その両面を発し、問題を突き付ける。
原作小説をかなり脚色してるとか。Wikipediaでちらっと目を通したが、原作では元々カンの役は男性で、人間関係やストーリー展開もちょっと違う。刑事の苫篠が主役。
この映画版でも苫篠役の阿部寛が渋い演技を魅せているが、実質の主役は利根とカン。扮した二人の熱演に引き込まれる。
世の全てを睨むような佐藤健の鋭い眼差し。時々カッとなる荒々しさの中に、本当の性格と眼差しが見つめるものが滲み出る。
事件の真犯人。生活困窮者を助けたい優しさと、不正受給者への憤り、恩人を見殺しにした3人への憎悪…。この難しい役所を、見事体現した清原果耶。同世代屈指と言われる実力と、憑依型と言われる演技力を存分に発揮。監督や共演者も驚かせたというその存在感。この豪華キャストの中でもズバ抜けていた。
序盤は現在の殺人事件と、震災時のエピソードが交錯し、ちょっとこんがらがる。
でも見ていく内に、それらが繋がっていき、悲しい人間ドラマと殺人捜査ミステリーの醍醐味が巧みに融合。見応えと面白さ、社会派テーマとエンタメ性。
瀬々敬久監督の演出は時々バタ臭く、力み過ぎな点も感じられたが、上々。この監督も当たり外れの差が激しいが、個人的には今回は当たりの方。監督作の中でも特に好きな一本になったかも。
震災から11年経った。劇中で仮設住宅が出た時には、あれから全く時が流れていない…と言うか、時が止まった感覚に陥った。
ニュースなどで聞かなくなってきている。復興。
遅れに遅れ、困窮の生活を強いられている人たちは未だ沢山。
そこに、コロナだ。
不況だ。
人々の生活が全く良くならないのなら、生活困窮者の暮らしは明日のメドも立たないほど。
周りの助けや国の支援など頼らず、自分の力で生活を改善しろ! 甘えてんじゃねぇ!
…と思う人たちも大勢いるだろう。
出来るなら、そうしたい。
でも、分かって欲しい。そうしたくても、そう出来ない状況や立場とや身の人たちも居る事を。
耳を傾けてあげて。
声をあげて。
この混沌とした今の世の中でも、きっと微かでも、聞こえる筈。届く筈。
護られなかった人たち。
その人たちは、何も自分一人の為だけじゃない。
護りたい人たちへ。
うーん…
声を上げようってメッセージってどうなんやろう?
声を聞く側の問題なんじゃないの?
そこを厳しく指摘して改善していくべきやのに、
困窮してる側に不正受給してる人よりももっと図太くなれって、そーゆー問題?
生活保護は人権の問題やのに、人殺しってゆー人権侵害の極みみたいなことして訴えるってのも矛盾でしかないし。
劇中で描かれてる限りは、殺された側はただ仕事してただけっちゃだけとも取れるし、あの程度で殺されるなら行政皆殺しにしな辻褄合わへんのでは?
作中でも触れてたけど、そもそも不正受給なんか全体の1%もおらんにゃし。
恥ずかしいことじゃないってメッセージは大事やけど、がんばってきたご褒美ではないやろ。権利やろ。
年配の人に恥の意識を薄めさせるためとはいえ、ご褒美って。
それでも、生活保護を扱った映画が(人気俳優を起用して)作られたことの意義は大きいと思うし、大切やと思う。
うどんのシーンはグッときた。
佐藤健と清原果耶が公園?で話すシーンのダンスは唐突で笑ってしまった。
一生懸命生きている
始まりに余計な説明文がなくても、なんの場面かすぐ分かった。今と昔が交互に入ってくるから、これは…過去か!ってなったりしたけど、言っていることは分かりやすくて集中して見れました。
皆がみんな震災で身内をなくしていて、それでも頑張って生きている。その中で不正に生活保護を受けている人もいる。生活保護は最後の砦…。
まだまだ日本は地震が来る。その時に憎み合わずに助け合える社会であって欲しいと思う。
無理、、、
なんで3.11に生活保護で殺人?こんなむちゃくちゃな話では共感も感動もない。無理。そのうえ、利根が犯人じゃないとしたら、あとは幹ちゃんしかいないでしょう。ミステリーでも何でもないが、原作では男だったのを無理やり女に変えたとか(苦笑)。作品自体の評価が高いので驚きです。自分の中では今年のワーストなんですけど。
役者さん達の演技もなぁ、、、これも、絶賛コメントが多くて言いにくいけど、こんなテーマだから仕方ないかもしれませんけど、ここまで魅力的なキャラクターが一人もいないって。。。
もうこれ以上言いません。どこが良いのか分からなくてごめんなさい、と逆に謝りたくなるほど救いようのない作品でした。
ごめんなさい。
浅い?
震災と行政の問題。
どちらかだけでも2時間では足りないでしょう。
それを交互に時間を進めたり戻したり。
ちょっと進むのが遅くも感じて、どんどん内容が薄まっていく気がしてしまった。
避難所での3人。
利根の立ち位置や幹ちゃんとの関係など、よくわからないままスタートしたので、戸惑う。
震災前からの生い立ちはだんだんわかるのだけど、最初が少し唐突な感じ。
避難所での幹ちゃんを守るためのトラブル?も、よくわからなかったのは自分だけ?
最初にけいさんを申請のために連れて行った時。利根は最初から職員を睨んでたが、それまでに何かあったの?
そこも謎。最初からケンカを売ってる感じ。単なるガン飛ばし?
子どもの頃の幹ちゃんの演技が…ちょっと、だった。(すみません)
殺された2人とて、申請を取り下げるように強制したとか、不正を働いたとかではなさそうだし。まぁ、いい感じはしなかったし、餓死してしまったのは明確なんだけど。
死んでいい人なんていない。それはそうだけど、作品を見て、こいつは死んでもいいくらい憎たらしい!と思えないと、共感しづらいな。
そこまでの描写がなかった気がする。
原作の書評が素晴らしく、興味を持った作品だったが、うーん、映像にするとなかなか難しい部分もあるなと。
みなさんすごい役者さんばかりなのだけどね。
モネのポカーン顔が苦手で、朝ドラを観るのをやめてしまった、というのは関係ないと思うけどね〜。あ。
あと、個人的に阿部ちゃんのセリフが聞き取りづらいのがつらい。年のせいか?
それと、林くん。やや甲高い声で阿部ちゃんの後ろを常に走って追いかけるのが、犬みたいで。「犬部!」だからかな(笑)
油断してたらまんまとしてやられた。
うわあ、そうきますか。そして、ふすまの伝言はズルい。ちょっと忘れかけてたのに、ここでこれ出してくるなんて卑怯にも程がある。こんなの…。
スタンガンで無力化しているし、幸い(?)みんな痩せ形だし、誰もいない/人が来ないことを知っているなら、ある程度時間がかかっても構わないし、音や気配をそこまで気にせずに運べる上に、憎悪と使命感に裏打ちされた強固な意思が有れば…遂行可能だと捉えている。
ちょい役だったけど原日出子さんが素敵。この人に育てられたのならいい子だろうにと思えた。それでもこれからも支え続けていくんだろうな。
何が正しくて何が間違っているのか、正しいことって何なのか、そもそも正しいことなんてあるのか、等色々考えさせられた、と口先だけならいくらでも言えるが。
そして延期などで溜まっていたせいもあるのだろうが、今年の清原果耶は一体どうなっているのか? もうある種の貫禄というか風格さえ漂う。
おかえり果耶
「いぎででよかった」
2021年映画館鑑賞96作品目
11月7日(日)イオンシネマ石巻
原作未読
原作は『さよならドビュッシー』の中山七里
例外に漏れず原作とはだいぶ違うらしいがそんなことは全くどうでもいいこと
監督は『64』『楽園』『糸』『悪党』の瀬々敬久
脚本は『藁の楯』『永遠の0』『予告犯』『空飛ぶタイヤ』『糸』『太陽は動かない』の林民夫
豪華キャスト陣
東日本大震災の宮城県仙台市
利根泰久と円山幹子(カンちゃん)が本当の母親のように慕っていた老婆遠島けいが極貧なのに生活保護が貰えず自宅で餓死
区の対応に不満を持つ泰久は区役所に放火し逮捕され服役
出所後遠島けいの生活保護申請に関わった役場職員が次々に殺される事件が発生
死因は餓死
守られなかったではなく護られなかったってのがミソ
生活保護をめぐる復讐劇
利根泰久は赤ん坊の頃に臍の緒がついたままトイレに捨てられ孤児院で育つ
震災で職場とアパートが流される
カンちゃんの母は津波に飲まれ亡くなる
配役の妙が凄い
殺されるのが永山瑛太と緒形直人
殺されそうになるのが吉岡秀隆
そして真犯人はカンちゃん役の清原果耶
『おかえりモネ』では人の話をボーっと聞いてニヤニヤしてばかりいるような印象で勿体無いとNHKに対して地団駄を踏んでいた
清原果耶は有能
若いのになかなかの迫力
やっぱり俳優清原果耶は映画が真骨頂
ただ女子1人の体力であの犯行は可能だろうか
いくらスタンガンがあっても
火事場の馬鹿力っていうのもあるし絶対に無理だと断言できないがどうしても引っかかる
犯人役にも格が必要
警視庁捜査一課長みたいに上島竜兵や磯野貴理子じゃダメなんだ
なんだよそれってがっかりさせてはいけない
佐藤健が顔半分を水溜りに押しつけられるシーン好き
笘篠刑事を演じた阿部寛が「汚名返上」というべきところを「汚名挽回」と言っていた
監督は気づかなかったのだろうか
そのうち「風の噂(本当は風の便り)」みたいになるのかな
賠償姉妹の妹の方もずいぶん歳をとったなあ
自分もおじさんになるわけだ
国に面倒みてもらうのは恥だと思う高齢者の心理はよくわからない
だけど反自民反政府なのに一律給付金を強くおねだりするヤフコメ民や爆サイ民は少しは見習うべきだと思う
あと若葉区ってなんだよ
若林区とか青葉区ならあるけど
そりゃ大人の事情ってやつだろうけど
それなら全部架空にすればいいじゃん
宮手県とかS市とか
この映画に護られた。
ありがたいことに、映画.com 独占試写会で9月初旬に一足先に観させて頂いておりました。
松竹試写室で、初めて見た時苦しくて苦しくて映画一本でここまで感情が爆発する体験は初めてでした。
真っ先に思ったのはこの作品に出会えて生きててよかったなということです。
私は震災ではなく、リーマンショックで身内が実際に護られず亡くなりました。
リーマンショックが起きた2008年頃、社会全体が困窮し雇い止めや非正規雇用が当たり前になり貧困層は更に苦しみました。
溢れ落ちる層は、翌年の自殺率に反映されています。
「死んだらおしまい」残された環境、境遇にもよると思いますが利根が劇中で言ってたように【その人の生きる理由に値しなかった】と感じてしまうことはよくあります。
けいさんには、本当に利根君とかんちゃんのために2人だけのために生きて欲しかった。
3人のうどんを食べる時間が永遠に続いて欲しかった。
利根が、笑う瞬間•行ってきます、ただいまと言える瞬間全てが愛おしくて涙が出た。
【扶養照会】
私はこんなもの憎くてしょうがないです。
映画でもよく取り上げて下さったなあと心が締め付けられました。
全員が全員、血の繋がりによって助け合えるわけじゃない。なのに原理原則はそんな事情は考慮してくれない。
血の繋がる娘に知られる背徳感の様なものから逃げたい気持ちも痛いほど分かりました。
生活保護に辿り着く時点で、親類を頼れない親類と何らかのわだかまりがあるはず。
自殺者も、ほとんどの人が何か病名の診断のつく状態であると聞いたことがあります。
福祉という行政を最後の砦にせざるを得なかった人に扶養照会という壁は高すぎます。
けいさんのように、良くない方向に導いてしまう可能性になりやすいし壁を乗り越える気力を削がれてしまう。
どうか、最初で最後の砦というセーフティーネットをもっと頑丈に。何重構造でも足りない現状がコロナ禍で広がっているのをひしひしと感じる。
個人的な感情は入っているが、絶対にどんな人にとっても他人の話ではない。
日本という先進国に生まれながら、人間らしく死ねないのは悲しい。
かんちゃんの、メッセージを日本中が受け取って欲しい。衆議院選挙で選挙カーの中という安全地帯にいた議員候補の方達にも是非鑑賞して本当に必要で必ず行き届く政治をしてほしい。
1番良かった点。
私は、途中でこれは声をあげてねというメッセージのこもった映画だと悟ったが最後の最後で面食らった。それが一番私がこの映画をオススメする理由である。
声を上げてください。
わかる。
でも、それだけじゃなかった。
飛び越えて
原理原則を破って
命を救って
ここらへんでもう号泣してしまって苦しかった。
極め付けの、最後の一声で私は座席で苦しくて苦しくて声を必死に抑えた。
【もう一度、いや何度でも
もっと大きく、図太く】
福祉にはあらゆる救済措置があるが、書類が何枚も必要で手書きが多くまずそこにつまづく申請者は多い。
そんな事情を汲み取ってくれた台詞だと感じた。
私自身、生活保護ではないがある申請をした申請者の立場であった。1回目、書類不備で突き返された。
しかし、2回目は付き添ってくれたケースワーカーさんのおかげで受理された。
職員の方達は一生懸命寄り添おうとしてくれてるのは分かるし、かんちゃんような職員に救われた事も事実。
しかし、複雑な手書きの書類
本人の意思
原理原則が時代とニーズに絶対的にあっていなく、足枷となっている事がこの映画を通じて世に伝わって欲しいし伝わる力を持っていると感じた。
私はこの作品に出会えて、護られた1人です。
この映画が、今まさに劇中のように苦しんでいる人たちに今じゃなくても数ヶ月後、数年後に観て生きてて良かったなと思える日が訪れる日本になって欲しい。
心が重くなりました
佐藤健くんのファンなので内容を二の次で見に行きましたが心が重くなる内容でした。
役の上で倍賞美津子さんは生活困窮にも関わらず頑として生活保護は受けず亡くなってしまいますが、現実でも真面目に働いていても楽な暮らしにならなず老後も少ない年金で死ぬまで質素に暮らしてる方がたくさんいます。また宵越しの金を持たない生活をし老後は生活保護でちゃっかり暮らしてる方もいます。中には年金より生活保護費に方が多くなってる場合もありますからね、楽しく生きて最後は生活保護ってなんだかねと思います。映画の倍賞さんようなお年寄りは無理せず生活保護受けて頂きたいです。そして生活は貧しくても心優しいお年寄りを演じられた倍賞美津子さんの演技に引き込まれました
全101件中、21~40件目を表示