「震災で生き残るってことは」護られなかった者たちへ parsifal3745さんの映画レビュー(感想・評価)
震災で生き残るってことは
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東日本大震災の被災者でバラバラになった被災者が片寄せ合って生活していたのに、生活保護が受けられずに、恩人が亡くなったのを端緒に生じた殺人事件。初視聴だが何故か感動も、共感もできなかった。自分は岩手の内陸に在住で、多少は被災地のことを知っているが。
違和感の大きな理由は、被災で生き延びた人は、人を殺したりできないと感じたからだ。被災するか否かは、たまたま、その時間に沿岸にいたかいなかったの運にも左右される。一つ間違えば、誰でも津波にさらわれていたのだ。いただいた命だから、悩みつつも、亡くなっていった人たちのためにも、命を大切にして生きようとする。まして、他人の命を奪うなどなおさらだ。けいに守られて、疑似でも家族として生き始めていただけに、譬え生活保護の受給問題により困窮して亡くなったとしても、制度や役人を恨んで殺人をするようにはならないと思う。
サスペンス要素が多い刑事物だから、こういうストーリーになるのも仕方がないのだろうが、震災で生き残るとはそういうものではない。洋画で「インポッシブル」というスマトラ島沖地震の被災映画があるが、助かっただけで感謝したくなるものなのだと思う。良い俳優が揃っているだけに、ちょっと残念であった。
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