「公務員の人に一見はしてほしい。」護られなかった者たちへ おかずさんの映画レビュー(感想・評価)
公務員の人に一見はしてほしい。
ストーリーなどは他の方のレビューがわかりやすいので割愛します。
私は生活保護担当ではないですが、生活に困窮する市民に対応する課に属する公務員です。
本作品を鑑賞する前は、自分の職種への意識などありませんでしたが、ストーリーが進むにあたり、その意識はより強く考えさせられるものへと変わりました。
本作品で出てくる行政業務における原理原則という考え方。これは、公平公正な行政を行うには特に重要な考え方だと思っています。不明確であったり臨機応変であれば、それはかえって、混乱や不平等を生みます。
そして、この考えに従った判断により、対象から外れることもあります。
本作品は、この対象から外れた人達に対して、原理原則だから仕方ないと終わるのか、それとも、終わらすべきではないとするのか、私自身もこの葛藤は業務の中であるので、凄く意味を持った映画となりました。
生活保護制度を通し、本作品のメインとなる対象者以外に、不埒な対象者、同情はできるがルールを破る対象者なども描かれ、原理原則の是非について考えさせられる作品でした。
最後に、終盤に犯人がSNSであげるメッセージがあります。これは本当に重要なことだと思います。
コメントする