ヴィランズ

コメディと捉えると、白湯。
ホラーと捉えるとほんのり果汁。
というぐらいこの作品のジャンルはよく分からない。

主人公のバカップルに感情移入もできない上に犯罪者なので、「別に生き残らなくても一向に構わん」とハラハラもしない。
薬キメて元気いっぱい、脳みそフル回転！とかギャグなんだけどなぁ。

自業自得だけど、彼氏死んじゃうとは思わなかった。ラスト、彼女は誘拐された娘を引き取って、この先も暮らしていくのだろうか。盗んだ金も持っていなかったような。カーラのサイコッぷり、笑顔が怖い。家から中々脱出できない、怖さと、ばかップルのもどかしさ両面楽しめた。彼氏が彼女の舌ピアスを歯で引っこ抜くシーンはめちゃくちゃ痛そう。彼氏も最後は彼女を命掛けで守ったシーン、中々男だった。

　序盤の展開はコメディ+スリリングなクライム・ムービーだったし、民家にたどり着いてからも、地下室の謎の少女、いきなり立ちはだかる家主と思える夫婦が気味悪くてしょうがなかった。徐々に不条理な扱いを受け始めるミッキーとジュールス。この夫婦はもしや・・・変態？

　セールスマンの洞察力だとか、子供を授からなかったために狂気に走った夫婦愛。いや、そもそも“愛”はあったのか？その前に本当に夫婦？もしかすると、ミッキーとｔジュールスと同じく犯罪者コンビなのではないのかと、展開にワクワクさせられた。ここまでは★4点

　しかし、後半に入ると普通のサスペンス。家をいかにして脱出するか、自分たちも犯罪者なので警察にも通報できない弱さ。持っていた銃を奪われ奪い、彼ら夫婦との戦いが始まるというどこにでもある展開となったのが残念。人形の息子をもっと恐ろしく扱うとか、気味悪さを演出してもらいたかったところだ。良かったのは手錠を外すために舌ピアスを強引に抜くところかなぁ。痛々しい・・・吉高由里子を思い出してしまった。

　何も喋らない未就学児っぽい少女。ジョージは「スウィートパイ」と呼んでいたが、やっぱりどこかから連れ去り監禁していたに違いない。ブレイク・バウムガートナーという子役なのだが、今後も色んな映画に出演するに違いない。名の通りブレイクしてくれるといいのだが・・・

子供、何かで見たような…