かくも長き道のりのレビュー・感想・評価
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女優になるだけなのに、大層な
まず、題名が意味不明。
ストーリーがほぼ三文恋愛小説。
登場人物も主役の2人以外はほぼ素人だろう。
おそらく出資してもらったかで、祭りのシーンを入れてはいるものの、流れとは無関係で浮いている。これではまるでCM
そして、作中の事務所はヤバい
所属の女優に身辺整理を言い渡すと、それは男と別れろとの事らしい。
アイドルでもない女優に恋愛を禁止するのはあまり聞かない。
女優に男と別れさせるメリットを考えると、「男と別れろ」は
貞操を守る必要がない状況にして、枕営業をさせたいように聞こえる。
穿った見方かもしれないが、事務所の方針は納得できる理由が見当たらない。
実際に女優に体の提供を求める監督は少なくない。
check-in に記録しているが、表ざたになった者だけでも5,6人は数えることができるが、共演男優、プロデューサなどの関係者を含めると結構な輩がいる事だろう。
そんな世界へ踏み出すことが、夢を叶えた事になるのだろうか。
男の美学
何故かモノクロームの都会から田舎のバス停にシーンチェンジ、無機的で冷たい都会とほのぼのとした田舎の対比という導入部、のどかな自然の音だけで心地よいのにガーシュインのEmbraceable Youが流れる、名曲だが田園風景にはそぐわないでしょう。
どうも新人女優らしい、仕事に悩んで故郷に帰省のパターンかと思ったら25歳も年上の恋人に会いに来たというから面食らった。
映画の中では生々しい男女関係ではなく孤独な少女と見守ってくれた優しいおじさんと言ったイメージ、良識ある大人なら未来の拓けかかっている少女のお荷物にならないよう身を引く男の美学というのも共感できる。
紀州のドンファンなどもっての外だが世の中には相思相愛の年の差カップルがいない訳では無いからハッピーエンドでも良いのに既定路線。まあ、悲恋の経験の方が女優のこやしになるかも知れませんね。
一風変わったラブロマンス映画、群馬県・中之条町とタイアップしたご当地映画でもありますから豊かな自然やお祭り風景などふんだんに盛り込んでいます。
ただ、予算の都合なのかスタッフ、俳優陣は今一つ素人っぽく思えるし、BGMのつけ方も垢抜けない。まあ、この辺は監督との感性の違いなのでごめんなさいですね。演出、キャスト次第では群馬のラ・ラ・ランド風にも作れたろうにとちょっと残念に思えます。
若い恋人
破天荒な生活をしていた村木順次50歳。という設定にもかかわらず、今では遺品整理業のバイト。元は博打打ちだとは言ってたけど、ヤクザなんかの金持ちの麻雀の代打ちだったとか。暴対法以降、そんな仕事もなくなったんだね、きっと。群馬県の温泉地といった環境だと、やっぱりそんな奴が多かったんでしょうね。
それにしても自分より25歳も若い恋人を持つなんてうらやましい限り。移動図書館職員やってる松下なんてのもいい設定だとは思うけど、遼子がそうなる前に何とか出来なかったのか。そういった過去の話の方が青春していて面白いような気もするが・・・
中心人物の心情もよくわかるけど、一番の謎は松!マネージャーの推理力も冴えていたけど、松の本心まではわからないはず。登場人物すべての心理変化を表現するには脚本もまだまだといったところ。ジャズと心酔する順次は良かったですけどね♪
余韻に浸れた作品
往路のバスなら駅でしょう。
連ドラへの出演が決まった25歳の駆け出し女優が、群馬県は中之条町にとある事情で帰郷して巻き起こる話。
中之条町といわれても良くわからなかったけれど、四万温泉のあるところなんですね。
バス停で1時間に1本の路線バスを待つところからコミカルに始まって行くけれど、祭で?となり、なぜ一度断る?花屋なんかある?そもそも知ってるだろ?もう祭のこと忘れた?と、疑問が浮かぶ。
ただ設定とか台詞とか、本が雑なだけなんだろうって程なく理解し始めたけれど、導入部分の会話は大切だからねー。ホント細かいところかも知れないけれど。
ちょっと粗暴な片鱗の見え隠れする主人公の帰郷理由と、25歳年上の元代打ち師の恋人との話に、ストーカーが絡む物語で、話自体もありがちだし、何か薄~く上っ面をなぞっただけの様に感じてしまって盛り上がらなかった。
そして、キレイに終わった風になっているけれど、結局松もどこ行った?でマネージャーは仕事半分しかしていませんよ。
この規模の映画じゃ仕方ないと受け入れろってことですかね…。
田舎と都会というテーマが好きなので。。
まず70分という尺がなにより見やすいと思った。それと田舎と都会の揺らぎ、歳の差の恋、それから前向きな別れ、いずれも好きなテーマなので、観に行った。
単なる別れ話しにではない、最後までどんな展開なのか予測ができないサスペンス要素が加わっていて、観客をドキドキさせようとする感じが伝わってくる。
デビッド伊東の演じるじゅんさんは静かな感じながらも、過去に賭博や前科がある点がアウトローをにおわせる。
北村優衣の演じる主人公の遼子はさすがの若さもあって、透明感ある。男勝りの勝気な性格ながらも優しいところもある感じが出ていてよかった。最後の一番盛り上がったところでエンドロールへ切り替わる潔さは観ていて心地よかった。
お互い身内のいない孤独な境遇で惹かれあって来て、これからの若き女性の将来を思って身を引くあたりが引き際のダンディズムが漂う。終始これに徹していてぶれてない有様が印象的だった。
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