きっと、またあえるのレビュー・感想・評価
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はるばるインドから日本にやってくる映画にハズレなし
はるばるインドから日本にやってくる映画にハズレなしというか、あまた製作されるインド映画のなかで日本でも受けそうなものを選んで配給するのでしょう。
名門大学の寮生活(特に寮対抗戦)で苦楽を共にした仲間が、20~30年の時を超えて苦境にたつ主人公(とその息子)を励ますために再会するお話。
話のストーリーとしてそれほど目新しいものではないけど、ガバティとかクリケットとかインドの異国風情がふんだんに描かれていてそれだけで楽しいし、実力に劣るチームが権謀術数つかって勝利を目指す姿を観客に嫌悪感いだかせないギリギリのところでコミカルに描くのは上手いと思った。
危篤に陥った主人公の息子が最後には〇〇〇となるのも、うまく話をまとめたという感じがする。
むしろ、古い仲間を仕事おっぽり出して何日にもわたって励まし続けるか?という点にリアリティさはないけど、それは言わないのがお約束。
主人公と恋人役のいずれも美男美女で前途洋洋かと思って調べてみると、主人公の方が亡くなっているとか。
映画の題名と違って、あえなくなってしまったのは残念に思いました。
友だち
大学受験を失敗し、投身自殺を図った息子を励ますべく、親父の大学時代の仲間が励ましにやって来る話。
両親との関係はとても良いけれど、超出来る親父から知らず知らず受けていたプレッシャーに負け、身を投げてしまった息子。
一命を取り留めたものの危険な状態が続く息子に生きる気力を取り戻させるべく、実は「負け犬」と呼ばれていた父親と仲間たちが、学生時代に挑んだGCという寮対抗の競技大会について語って行くストーリー。
励ますという体に上手く置き換えて、奮闘記をみせて行くけれど…長いw内容の割に長いよ。面白いんだけどね。
話そのものはベタで単純でわかりやすくて、演技も演出も古くさいし、テンポは悪くないんだけど丁寧過ぎるぐらいに丁寧で、色々な意味で流石インド映画。
内容的にはもう少し端折って100分位でみせてくれたら言うことなしというところだけど、愉しく優しく温かく最初から最後まで楽しめた。
マサラなダンスも違和感なくエピローグ後だけだったのも自分的には良かった。
人生において大切なもの
非常に見応えのある作品で直近で見た作品の中では1番心に響く大切な作品であった。
予告の段階では友情をテーマにした作品なのかなと思い鑑賞したのだが、友情以外にも人生において大切なものを改めて教えてくれる非常にハートフルな作品であった。
主人公のアニは有名工科大学出身で今も仕事で成功を収めている。アニの息子もまた父の姿に憧れ同じ大学に進む事を目指すのだが、入試で不合格となり自分の不甲斐なさを哀れと感じ自殺未遂を犯す。
アニの息子は毎日18時間勉強し、それでも不合格となった自分を負け犬と感じたことが自殺の原因なのだが、アニは決してプレッシャーをかけていたわけではない。むしろ一緒に過ごす時間をずっと待っていたのだがコミニュケーション不足からすれ違いを生じてしまっていた。
離婚した元妻のマヤにも責められ窮地に追い込まれたアニは昏睡状態の息子に学生時代の思い出を話す。
そこから息子は思い出話に興味を持ち生きる気力をとり戻し回復する。
その思い出話こそがもちろんこの作品の肝なる。現在は成功を収めている父親もかつては負け組だった。
ただ学生時代に友を作り、友情を育んだ。そして恋愛もした。時にはバカをしたり失敗もしたが全てが思い出となる。これが人生において大切なものの一つである。
その他にも学生行事の一つのスポーツ大会に本気で挑んだ。
結果として負けてはしまったがそこでまた人生に大切なものを得た。
負けることは決して恥ずべき事ではなく、そこまでの過程や努力が大切なのだ。その過程や努力こそが人生の一部となり、人生を豊かにする一つのアイテムでもある。
この作品はおそらく「負ける事は悪い事ではない」というのが主となる作品なのだろう。このメッセージがありきたりかもしれないかしれないがストレートに描かれていた為とても心に響いて感動した。
もちろん日本もそうだが、インドは優秀な人材も多く競争社会がより際立っている。
人は結果だけで人を勝った負けた、成功したしてないを判断する事は多々あるだろう。
もちろん技術を高めるには競争は必要であり、勝つ事、成功する事を強く願い取り組むことは何より大切である。ただそこで敗れたから、失敗したからそれは負けなのか。それは断じて違う。そこまでの過程や努力が大切であり人を成長し人生の一部となるわけだ。
世の中勝つ人、成功する人よりも負ける人、失敗する人の方が何倍もいるだろう。
負ける事、失敗する事を繰り返す事で人は成長したった一つの成功を掴むのかもしれない。
もちろん失敗や負ける事を前提に取り組む事は本来の意味を半減しかねない。だからこそ結果が出る前にアニは息子に失敗してもいいんだという言葉をかける事はできなかったのであろう。
浪人を繰り返した仲間の一人も言っていたが、本当の負けとは自分に負ける事である。
勝負から逃げ、言い訳を盾にして失敗を正当化する…おそらくこういった事が意味をなさない負けであったり、負け犬なのだろう。
もちろんこの負けても、失敗してもその過程が大切なんだという事は負けても失敗してもアニのように慰め合いそして励まし合う仲間や家族がいるからである。
中々一人じゃそういったことは難しい。仲間や家族がいるからそういった余裕が生まれる。だからこそ仲間や家族の存在は大切でありその存在、関係がまた人生を豊かにする一部となるわけだ。
この作品にはここに書かせてもらった事以外にもまだまだ大切な事は描かれていたかもしれない。
友情、愛、努力…小さな事の積み重なりが人生という一つの作品を築き上げるアイテムとなる。
だからこそ一瞬一瞬を大切にし、小さな幸せ積み重ね、人生を豊かにそして輝かしいものにしたいと改めて心から感じさせてもらった。
とても素晴らしい作品で充実した時間を過ごす事ができた。今日この作品を鑑賞した時間もまた人生を豊かにする一部と化したい。
男版SUNNY
受験に失敗した挙句飛び降り自殺をはかった息子を助けるために、父親が自分の青春時代を語る話。
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完全にこれは、SUNNYの男版だった。
SUNNYは過去と現在でかなり社会的な地位もそれぞれ変わっちゃってたんだけど、本作はエリートで男ということもあり社会的にはみんな成功してる感じがしたな?.
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要はお父さん達はエリート大に受かったけど大学内では負け犬だったから、受験に落ちたぐらいで人生は終わりじゃないっていう話。
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でもこの達ってエリートでその後出世してるからいまいち説得力にかけるんだよなぁ。もうちょっと仲間の現在の様子を見せてくれた方が良かった。この人たち失ったものは容姿と髪だけじゃない?(笑)
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こんなふうに書いてるけど私はこの映画で泣いてますよ。特に自分の親にも若くて輝いていた瞬間があったんだなと思うと感慨深がったね。
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【”学生時代の親友は一生の友”そして”結果ではなく、努力した過程が人生の糧となる。” コメディタッチで”厳しき日々を生きる中”とても大切なことではないかと思われる事を描いている作品。】
ーボンベイ工科大を卒業したアニの現代パートと、おバカだが、愛しき仲間たちとアニの学生時代を描いた過去パートを行き来しながら、物語は進む。-
■印象深きシーンもしくは構成
1.現代パートのアニはエリートサラリーマン。
息子ラーガヴは大学受験目前でピリピリしている。
アニは妻、マヤとは離婚している・・。
家具調度品、車は高級だがどこか寒々しい雰囲気。
アニはラーガヴに気遣い、”合格した時に飲もう!”と高級なワインを買ってくるが・・。
ーアニは、所謂 ”無自覚の自己愛” の人なのだろうなあ・・。息子を励ます言葉や態度は、実は自分を愛するが故に出てしまうのであろう・・。それが息子に”無言のプレッシャー”をかけている自覚なく・・。
マヤとの離婚の理由も、その辺りが原因だろうと推察。ー
2.過去パートのアニは、見事、名門ボンベイ工科大入学後、籤により、H4寮に入寮するが、そこは”負け犬”の巣窟だった・・。
―この映画の一番の魅力は、過去パートに登場する数々の負け犬たちの”キャラ”がしっかりと立っており、彼らとアニとマヤとの交流が、実に面白い。
そして”寮対抗スポーツ戦”(と言っても、チェスやキャロムなども競技としてある)を通じて、彼らの友情、結束力が深まって行く様を巧みに描いているところだろう。-
◆登場する”負け犬”たち
1)セクサ:エロさ全開のぽっちゃり青年。外国のエロ本収集は金に糸目を付けず、AV鑑賞会(そんなのあるのか!)では、座主のようにどっかりと特等席に陣取る。彼の演技力には、随所で笑わされる。
2)マミー:直ぐに涙目で”マミー・・”と呟いてしまう、マザコン青年。ボードゲームの”キャロム”が得意。
(初めて知ったゲーム。ビリヤードの棒なし卓上バージョンみたいな感じである。今作では、他にもインド国技のカバディなどが登場する。)
3)へべれけ:その名の通り、常にへべれけだが、チェスがとても強い。風貌も”こんな先輩、沢山いたなあ・・”というロンゲ、ヒゲ・・。しかし、男気あり。
4)アシッド:毒舌男。入学時は神童の面影を残すが、大学に入学したら、自分以上の天才がたくさんおり、屈託から毒舌になったらしい・・。
(いたなあ・・。けれど彼の魅力はその事実を自覚しながらも、”虚無的”にならなかったことだろう。)
5)デレク:且つて、”優秀な人々が暮らす”H3寮への転寮を断った、スポーツ万能の頼れるイケメン兄貴。
(メインストリームに媚びない姿勢が実に格好良い。”デレクスペシャル”を一緒に飲んで朝まで語り合いたいタイプである。)
6)若きアニ:イケメン、スポーツ万能。
”寮対抗スポーツ戦”で万年最下位だったでH4寮を率いる戦略策士でもある。
<特別な人>
・マヤ 工科大では、稀な美女。
(アニ含め暑苦しき男たちが直ぐにご執心になる気持ちが良くわかる。徐々に、何事にも、一生懸命なアニに惹かれていき・・。しかし、アニとの結婚式の仲人がアシッドとマミーって・・。大丈夫だったのか?)
3.上記の現代パートで起こった悲劇に、過去パートのアニの且つてのキャラの濃い親友たち(そして、今や皆さん、お偉いさんぽい・・)が、仕事を放り投げて集まり、自分たちのオバカだが、熱き学生時代の出来事をラーガヴに熱く語る。
取り分け”寮対抗スポーツ戦”の数々の”負け犬”たちが戦うシーンの語りが
ー映画はここがメインで描かれる。ー
”生きる気力を失いかけていた”病室に横たわるラーガヴに勇気を与えるシーンは可なり沁みる。
そして、冷え切っていたアニとマヤの関係性も・・。
4.ラスト、”負け犬”達の励まし(デレクは”禿増し”・・。すいません・・。)により、心身ともに復活し、見事に志望校に受かったラーガブの希望に満ち溢れた顔がとても眩しく・・。
<前半は、コメディタッチ色が強く、後半はそのトーンを維持しつつ、H4寮の負け犬たちの戦う姿と熱き友情を育む姿と、現代パートとを絶妙に組み合わせた”人生賛歌”作品である。>
■エンディングの”LOSERS'PARTY”の映像を彩る「心配するな」の歌詞が素晴らしいです。 入場時、係の方がくれたカードに歌詞全文が掲載されていたので、特に印象的な言葉を記します。
ー心配をして、何が得られる。死ぬ前に死んでしまうだろう。
・・・ただ、食べろ 飲め 生きるんだ。なぜなら人生は短いのだから。
ほらほら、愚か者 心配するな。何でも起きることはそのままでいい・・。
そのままでいい・・。-
学歴偏重なインド社会を批判
単体で観ると、よい作品。
ただ、先行する作品群からすると、二番煎じ感が拭えない。
本作監督自身の大学時代のエピソードなども盛り込んだ、と宣伝文句にはあったが、『スタンドバイミー』(1987)、『きっと、うまくいく』(2009)、『ヒンディー・ミディアム』(2017)など、複数の映画からネタを引っ張ったような印象の仕上がり。
エリートの父・アニから期待を受けながらも、受験に失敗して自殺を図った息子。
生きようとする意思が希薄になって弱っていく息子に、アニは自分の学生時代の負け犬だった昔話をする。
そして、昔話に出てきた昔の仲間たちが、一人一人病院に集まり、親子を励ましていく……
といった展開で、学歴偏重な受験社会と、仕事を言い訳に家庭を振り返らないで子どもにプレッシャーしか与えない親や世の中を痛烈に批判。
「決して世の中、結果で勝ち組・負け犬に別れるんじゃなく、生きて努力することが大切だ」と諭すような説教混じりの若者への応援でもあった。
この十数年存在するインドの社会問題なので、パクったというわけではなく、普遍的なテーマゆえにネタが被ったとみるほうがいいとは思うが。
しみじみとしてしまうのは、本作が若い頃の主人公を演じるスシャント・シン・ラージプートの遺作であること。
この「命」と「努力」の大切さを説いた映画に主演しながら、首を吊って自ら命を絶ったのが惜しい。
作品から学んで欲しかった。
人生は勝ち負けでも成功や失敗でもない
主人公は実業家として成功したアニ
ところが受験に失敗した息子が負け犬というレッテルを貼られるのを恐れ、自殺未遂を起こしてしまう
アニは意識を失って眠り続ける病床の息子に、実は負け犬と呼ばれていた大学時代の自分について語り出す
そのハチャメチャな内容が嘘じゃないということを証明するためにかつての仲間たちを呼び集める
バカ騒ぎに明け暮れた若き日の想い出と、見た目もすっかり変わった中年たちの再会が時空を超えて奇跡を呼び起こす!
人生は勝ち負けでもなく、成功や失敗しても負け犬ではない
それも自分の人生なんだ、という前向きなメッセージのある映画でした
7人の濃いキャラクターが良くも悪くもいい味を出し、最後はGCになれなかったけど、ライバル寮チームのH3も自分たちのH4チームの挑戦する姿勢を称え、息子も死の淵から生還
翌年に晴れて息子も大学に入学し、
上級生からあのときと同じ再現の言葉をかけられる
最後は大学時代と中年になった現在のメンバーで華麗なダンスで締めくくる
やっぱり友情っていいよ。
なんかねー、やっぱり学生時代の友情はいいなー、って素朴に感じさせられました。それに結果よりもやりきって努力するっていうストレートさも良い。ちょっと卑怯なとこもあるけど。主人公達がなにげにルーザー感を感じさせるのもリアルだった。いろいろほろりときたなー。
決してFlippantな連中ではない
大学時代の旧友のピンチをきっかけに悪ガキ仲間が集結してその危機を一緒に乗り越えようとするインド発のハートフルコメディ。
ストーリーからして韓国で大ヒットした「Sunny」を連想させる。
最後に頼れるのは、喜びも悲しみも分かち合い、同じ釜の飯を食った仲間たち。
IITSボンベイ校の学生からして「どこが負け犬なんだよ!」とツッコミたくなるが、負け犬かどうかは他人が客観的に判断するものではなく、自分自身がそう思うか否かの問題。(勝負の結果云々ではなく)そこから抜け出す努力を自らが評価、納得できるかのプロセスの問題だと説く。
インド映画にはやっぱり音楽とダンスは大事な要素。
入学年次を超えた友情って、日本ではあんまりないなあと。年功序列のマイナス面かも。
7人がそれぞれ個性あり、表情がとても豊か。
昔も今もステキな仲間たち。
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