透明人間のレビュー・感想・評価
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こわい
期待してなかっただからだろうか、めちゃくちゃ怖かった。
最近見たホラー映画なら一番怖かったかもしれない。
セシリアを追い込んでいく演出が秀逸だった。
沈黙の部屋の中に誰かいるのでは?と思わせるシーンは息が詰まったな。
エイドリアンがセシリアにする嫌がらせも胸糞悪くてついついそこにいる!
と心の中で応援してしまった。
思った以上に人が死んでびっくり。
ラストシーンはもうそれしかないかな?と思わせるほど、
セシリアの気持ちから考えると納得。
誰も信じてくれないならそれしか方法はないだろう。
だって次はセシリアだけでなく子供の身にも危険は迫ってくるんだから。
すっごい面白かったけどやっぱB級感溢れているので☆4。
セシリアがもっと可愛かったらよかったんだけどな。
こういう映画がいい
スリリングな展開だけでなく、主人公が心底気の毒になったり、最後はざまあー!って思ったり
途中、あれ?これってひょっとして本当に主人公がおかしくなっちゃったんじゃないか?って思えるストーリーテリングも良かった
主演のエリザベスモスは、中盤は本当に精神異常者に見えたし、最後はべっぴんだし、役者ってすごいって思いました
肩に力が入る作品
後半まで何も透明人間の正体は語られずストーリーが淡々と進んでいくが、一見退屈に見えてしまうシーンでも常に何者かに見られているような緊張感があり、誰かがいるように映し出す撮影技術は恐怖心を煽りシンプルに怖さを追求していると感じられました。
個人的にはラストシーンが好きで、冷静でいられる主人公の狂気的な怖さや、痛快感のある演技に痺れました。インビシブルとは違った楽しみ方ができる秀作。
シン・インビジブルマン
2017年のトムくん主演の『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』を皮切りに、往年のユニバーサル・モンスターが“アベンジャーズ”する“ダーク・ユニバース”なるプロジェクトが始まる筈だったが、肝心のスタートでコケてしまい、モンスターたちは復活ならず…。
ところが! その中の一体が全くの別作品として完全リブート。
蘇ったのは、透明人間。
蘇らせたのは、低予算ながら良質ホラーを次々送り出すスタジオ、ブラムハウス!
それにしても、よくぞ古典ホラーを現代感覚のホラーに創り換えたと関心。
話は…
恋人である光科学の天才エイドリアンに“支配”されていたセシリアは、彼の豪邸から脱走。
程なくして、彼の兄からエイドリアンが自殺したと知らされ、やっと解放された…かに思えたが、
セシリアの周辺で怪奇な現象が。彼女は感じる。彼は生きている、と…。
『透明人間』と言えばの“見えない恐怖”も勿論だが、次の事が新しい。
独り訴えるセシリア。が、誰も彼女の事を信じない。
孤立。追い詰められ、精神的にも不安定に。正気を失っていく。強迫観念。
主演のエリザベス・モスはTVドラマシリーズで人気らしく個人的にはあまりご存知無かったが、その熱演は見事。ただ同情的なだけじゃない感じも滲み出している。
怖がらせから始まり、悪質な嫌がらせ、復讐、殺意…。
愛憎、狂気、異常なまでの執着心。
ホラーと言うより、サイコ・スリラー。
怪物的なものより、こちらの方が身近に潜んでいるものでよっぽど怖い。
見せ方も巧い。
少し離れた所や隙間から、“誰かに見られてる”ようなカメラアングル。
時々、何かが近付く。何かが近付く気配が。何かが見えたような…。
誰も居ない空白のスペース。でも“そこ”に、誰か居るような…。
そして突然、襲い掛かる…!
定番と言えば定番だが、それでもスリルは盛り上がる。唐突のショッキング・シーンはドキッとさえする。
やっぱホラーやスリラーって、こういうアイデア駆使した作品が面白いね。
数々のホラー/スリラーをプロデュースしてきたジェイソン・ブラム、彼の下で『ソウ』『インシディアス』などの脚本を手掛けてきたリー・ワネルの手腕が冴え、話も二転三転。
終盤明らかになる“透明人間”の正体も、これまでを覆すような斬新さ。
ネタバレチェック付けるので触れるが、
人が透明人間化するのではなく、光学迷彩スーツを着用。死を偽装してまでヒロインを徹底的に追い込んでいく。
光学迷彩スーツなんてSF的…と思いきや、まんざらそうでもないらしい。現実的に不可能じゃないとか。スゲー時代がやってきた…。
全く新しい話、設定、全く新しい透明人間像…。
こんなの『透明人間』じゃない!…との声も勿論あるだろう。
でも、H・G・ウェルズやジェームズ・ホエールがもし本作を見たら、この新しさを気に入ったと思う。
さながら、シン・インビジブルマン!
この古典モンスターにもまだまだそれほどの魅力がある。
また見えなくなるには早い、早い!
さて、次なる古典モンスターは?
勿論、ブラムハウスで!
ずっと怖くて面白かった
・透明人間っていう手垢のつきまくった題材だけど、描き方次第でとても面白くなるんだと反省した。全般、ドラマのフリ、オチを抑えててとても良かった。
・透明人間が常識になっている事を逆手にとった演出が見事で感心しつつビクビクしつつ驚きつつと、とても良かった。
・夫が妻に異常に執着していて怖かった。TENETみたいだなぁと思った。
・冒頭で夫を殺そうとしてるのかなぁって思ったら、逃げ出そうとしているっていうのが面白かった。家中に監視カメラあるし、センサー?もあるみたいだし、あれだけ警戒してまでしないと逃げられないのが夫の異常性が伝わってきて凄く良かった。
・タイトルで透明人間が出るって知っているから、いつ出る?今出てる?っていう見方をしてしまっているのが凄いなぁと思った。・
・警察のジェームズの奥さんはどうしたんだろうと思った。
・どうやって透明になるのかなぁって思ったら、タイツ中にカメラが搭載された百目みたいなデザインで滅茶苦茶気持ち悪かった。
・透明になった男が主人公の妹の首を切った後、包丁を握らせたシーンを見て、犯罪は完全に目視判断っていうのを痛感した。
・ラストでようやくシーが覚醒した表情がとても良かった。
・精神病院?に隔離された際、シーが自傷し始めた時に姿を現して、シーだけは傷つけないっていう所でなるほどって思った。ただ、前半の辻褄が合う反面、結構ぶん殴っていたようなっていう疑問も少しあった。むかついたのかな。
・ラストでシーが透明スーツを着てエイドリアンを自殺に見せかけて殺したけど、スーツのサイズはどうなっているんだろうってのと着方と使い方知ってたたのかなとかが少し気になった。
・ジアゼパムって何だろうって思った。睡眠薬?と。
泡沫の如く消えたシェアード・ユニバースの残滓は、大いなる可能性を秘めていた…!
1933年公開の映画『透明人間』を現代風にリブート。
恋人のDVに耐えきれず逃げ出した女性セシリア。彼女を襲う透明人間の恐怖を描いたサスペンス・ホラー。
原作は「SFの父」とも称されるイギリスの作家、H・G・ウェルズが1897年に発表した小説。
この原作も1933年版の映画も恥ずかしながら未鑑賞…💦
とはいえ、透明人間はもはや古典として誰でも知っている存在だと思うので、これらを観ていなくても本作の鑑賞にはなんら影響は無いのではないでしょうか。
勿論観ているに越したことはないと思うけど。
さてさて、この映画。元々「ダーク・ユニバース」というシェアード・ユニバースの一作として製作される予定でした。
米映画会社の老舗ユニバーサル・スタジオは1920〜1950年代にかけて怪奇映画を量産しており、それらは「ユニバーサル・モンスターズ」と総称されています。
皆さんご存知マーベル・スタジオが「MCU」というシェアード・ユニバースを作り上げ、それが歴史的な大ヒットとなった為、雨後の筍の如く映画界には様々なシェアード・ユニバースが誕生したわけですが、ユニバーサル・スタジオが満を持して発表したのが「ユニバーサル・モンスターズ」の世界を一つに繋げようと試みた「ダーク・ユニバース」だった訳です。
しか〜し!このユニバースの第1作『ザ・マミー』が興行的にも批評的にもコケてしまう…。
その結果、「ダーク・ユニバース」はなんとたった一作でその幕を下ろす事になってしまった…悲しすぎる😢
この『透明人間』も、元々はジョニー・デップが主人公として登場する予定で、メインビジュアルでもドヤ顔のジョニデが紹介されていましたが、全てなかったことに…。
とはいえ、企画だけは残滓のように残っており、まぁほとんど期待されていなかったのでしょう。700万ドルという低予算で本作は制作されました。
しかし!蓋を開けてみるとこれが大ヒット!!全世界で1億3000万ドル以上も稼いでしまう快挙を達成!🤩
製作費の3倍稼げば成功という映画業界ですが、この映画はなんと20倍近くも稼いでしまいました。スゴい!
この顛末だけみても、計画通りに物事が進まなくても腐らずに成し遂げれば良い結果が出ることもある、という教訓を学ぶことができますね😁
さてさて肝心の映画内容ですが…。
まず『透明人間』という直球ど真ん中なタイトルが素晴らしい!タイトルだけでどんな映画かほとんど分かってしまうという潔さ、大好きです😍
設定もなる程!非常に現代的にブラッシュアップされている!
王道ホラーでありながら、女性の人権問題も組み込んだ社会派な一作。虐げられる女性やリベンジ・ポルノに対する問題をストレートに描いております。
さらに、いつでもどこでもオマエを観ている…!という感じはジョージ・オーウェルの『1984年』を思い出す。
行き過ぎた監視社会へ警鐘を鳴らすというメッセージも感じました。
一昔前なら薬を飲んで透明になるところですが、本作では光学迷彩により透明になるというリアリティのある設定。
実は現代に透明人間はすでに存在しているのでは…?と思わせてくれます。
実際アメリカ軍辺りはこのくらいのスーツは秘密裏に開発してそう…🤔
個人的には薬を飲んで変身するというバカっぽい設定は結構好きなので、このリアル路線にはちょっとがっかり😞
本作の透明人間はスーツを着込んでいるので、フルチンじゃない…。
凄い怖いけど実はフルチンというバカっぽさも透明人間の魅力だと思うのでここにもちょっとガッカリ…😔
まぁ真面目な話、透明人間の全裸は性犯罪へのメタファーであると思うので、フルチンというのは結構重要だと思うんですよね〜。
特に本作はフェミニズムをテーマとして扱っているのだから、男性主権の象徴としての全裸を悪に持ってくるというのは効果的だと思うけどなぁ。
恐怖の演出もなかなか凝っています。
冒頭から説明のない脱走劇が始まる。「すでに透明人間の攻撃は始まっているのか?」というクエスチョンが頭をよぎる為、この脱走劇から観客は目が離せない。
その後この脱走劇の全容が説明される。
セシリアは恋人のDVに耐えきれず逃げ出したわけだ。
その後、恋人のアイドリアンは自殺したのだということが判明。
彼の莫大な財産がセシリアに転がり込む。
ほっと一安心かと思いきや、奇妙な感覚が彼女にまとわりついてくる…。
ここで彼女のキャラクター像に違和感を覚えた。
あんなに怯えていたのに、遺産が手に入ったあとはものすごく幸せそう。
なんか現金な性格だな、と思ったのですが、それもそのはず、この作品で徹底して描かれているものは人間のエゴ。
恋人を支配したいというエイドリアンのエゴの直後に、ムカつく恋人の遺産だが、金は手に入れたいというセシリアのエゴも描かれているわけです。
セシリアのエゴは最終的にエイドリアンを何がなんでもぶっ殺したいというものへ移っていくわけですね。
いや、しかしこの映画の恐怖描写は非常に上品。
見せない恐怖というツボを上手くついてくれます。
キッチンの映像が定点カメラで映しだされていると急にフライパンの火力が…🔥そして包丁が一本スッと姿を消す。
ここは上手かった。なんか絶対居るやん…!という恐怖を最大限に演出しています。
そして遂に姿を現す透明人間。ここも怖かったですね〜😱
白いペンキがベチャ!でうわぁ〜!
このペンキ、ちゃんとその前のシーンで同居人のジェームズが壁の塗り替えで使っている。このシーンに限らず、本作は全体的に伏線が周到。丁寧な作りだと感心します。
この後、セシリアはエイドリアンの家へ行きスーツを発見する。
このシーン、急に出て来たおじさんがセシリアをかなり遠くのお家まで乗せてくれており、このおじさん一体誰?と思ったのですが、とあるブログを見て納得。
Uberタクシーってやつなんですね。日本では馴染みがないからわからなかった。
他人の自家用車に乗るのって怖くないのかな?
この家でのシークエンス、不満がひとつ。
エイドリアンの飼い犬ゼウスがあまり活かし切れていない。🐶
もっとゼウスと透明人間のアクションとかがあると良かったかな。
もしくは、ゼウスのリアクションが普段と違う描写を入れて、それによって透明人間の正体がエイドリアンではないということに気付くシーンとかがあっても良かったかも。
もしくは、ゼウスを容赦なく殺して透明人間の残虐性をアピールするとか。飼い犬まで殺すとかヤベー奴じゃん!みたいな感情を抱かせて欲しかったな。
この後の中華料理店での殺人シーンから映画のトーンも変化。スラッシャー映画のような趣に…🔪🩸
ここは本当にビクッとした。まさかあんなにあっさりと、そして残酷に殺すとは…。
そこまでセシリアを追い詰めるのかよぅ…。やりすぎだよぅ…。と誰もが思ったはず。
本当に本作の透明人間の嫌がらせは半端ない。
セシリアの面接台無しにしたり、布団をめくったり、女の子殴ったり、勝手にメール送ったり…。
めちゃくちゃみみっちいけど、それが逆にストーカー的なリアリティがあって怖い。
みみっちい嫌がらせを続けていたと思ったら、急に殺人をドンっ!だからインパクトが半端なかった!
ここまでのホラー要素は良かったのですが、このあとはアクション映画っぽくなってしまい、恐怖感が薄れてしまった。
結局銃でバンバンするんかいっ!プレデターじゃねぇんだぞ。
最後までホラーをやり通して欲しかったなぁ…。
クライマックスは賛否が分かれるところではないだろうか。自分は蛇足に感じてしまった。
エイドリアンは本当に死んでいて、実はサイコパスだった兄が全ての真犯人だった…!で良いんじゃないの?
エイドリアンの死は偽装されたものだった…!って、一体どうやって偽装したのよ?
なかなか死を偽装するのって難しいと思うけど。
色々方法を考えることは出来るが、エイドリアンが生きているのならその方法は明示して欲しい。
まぁ真相が何なのかぼやかす終わり方は嫌いではない。
でも、エイドリアンが真犯人だとすると辻褄が合わんような気も…。
精神病院でセシリアを襲ったのと、ジェームズの家でシドニーを襲ったのは別人だったという説があるようです。
確かにジェームズの家では故障しているはずの光学迷彩が正常に作動しており、この別人説の有力な証拠となっています。
ジェームズの家で死んだのはトムだったのだから、病院にいたのはエイドリアン。
とすると、あの襲撃の後エイドリアンは家に帰り手足を紐で結んで隠し部屋に隠れなければならない。
…これ1人じゃ無理だわ🤷♂️
実はもう1人兄弟がいたりして😅
本当にエイドリアンは被害者だったという方が、物語的にはしっくりくる(それはそれで疑問点も多いが)。
しかし、セシリアは真実を解明することなく彼を殺害する。
セシリアにとってエイドリアンが犯人かどうかなんてもはやどうでもよかった。ただ彼の死を望んでいたのだ。
ここにホラー映画らしい後味の悪さと、人間のエゴを描くというテーマが顕れており、うーん上手い脚本だなぁと唸ってしまった。
ジェームズは警官という立場でありながらセシリアの殺人を見逃す。
ここ、単純に友達だから彼女を見逃したのかと思っていたんですが、とある方のブログを見てなる程!と思った。
彼の娘シドニーの学費はセシリアが受け取るエイドリアンの遺産から払われる約束だった。
つまり、セシリアによるエイドリアン殺しをジェームズが見逃したのは、彼女から学費をもらうためだったのだ…。
この観点には気が付かなかった〜…。確かにその通りだわ。
ジェームズも彼のエゴにより最終的な決断を下していたんですね!
いや〜、本当によく出来てるわ!🤩
ホラー映画でありながら2時間以上のランタイムなので、ちょっと間延びしていると感じるところもある。
特に前半1時間近くは透明人間が出てこないので、まだ本編始まらないのかよ…と退屈してしまった。
しかし、古臭い透明人間というキャラクターを現代風にアレンジして蘇らせたのは素直に凄いと思うし、ハラハラするホラー要素を存分に味わうことができる。
大味な作品の多いホラー映画だが、本作はまとまりの良い高級感あふれる作品となっている。
ホラー映画好きなら一見の価値あり!オススメ!
※どうしても気になるのはセシリアのお腹の赤ちゃん…👶
あの後どうなったのかな。
ヒロインがモンスターの子供を妊娠しているという展開、ホラー映画の大家クローネンバーグの『ザ・フライ』を思い出す。
まさか『ザ・フライ2』のように、お腹の赤ちゃんが成長し、透明人間になるという『透明人間2』を製作する予定が…!?
良作でした。
予想していた以上に面白かったです。
カメラワークや音響など演出がとても巧みで、空間の使い方が上手く、絶えず恐怖感を煽られ、最初から最後まで緊張感が続いたため、あっという間の2時間でした。
ストーリー、脚本共に上手く出来ており、古典となりつつある“透明人間”を現代に蘇らせたリー・ワネル監督の手腕は流石ですね。
“アップグレード”を観た時にも思いましたが、目の付け所が違いますよね。
それに加え、エリザベス・モスさんの演技も素晴らしかったですね。
追い詰められ焦燥し、狂気を感じさせるまでに至る演技は鬼気迫るものがありましたし、個人的にはラストのどのようにも取れるあの複雑な表情は秀逸だと思います。
音の使い方や細かい演出が巧みなので、大きなスクリーンと音響設備の整った映画館で観た方がより楽しめる作品だと思います。
中盤過ぎ、インビジブルスーツを持ち出すのではなく隠したところをみると、あの時点で既にセシリアはエイドリアンを殺すつもりだったのだと思いますが、あれが最後の意味深なセシリアの表情に繋がったんですね。
エイドリアンは反社会的パーソナリティ障害、所謂ソシオパスとして描かれ、それとは対照的にセシリアはサイコパスと見做されて精神病棟に強制入院されるものの、結局はその疑いも多くの目撃者によって晴らされるわけですが、最後のあの表情を見ると実はセシリアは本当にサイコパスだったのではないかと勘繰りたくなりますね。
ここまで手放しで褒めていますが、不満が無かったわけでもないんです。
それが、前述したラストに繋がるセシリアがインビジブルスーツを隠した事なんですが、あれだけ完璧主義なエイドリアンがインビジブルスーツを隠されたのに気付かなかったのはおかしいですよね。
あとはエイドリアンがセシリアに固執する理由がよく分からなかった点でしょうか。
特別何かに秀でている感じではなかったですし、性格もそれ程良い感じにも見受けられなかったですし、セシリアの魅力が伝わらなかったのは残念。
主演のエリザベス・モスさん、素晴らしい演技力を有した役者さんだとは思うのですが、特別スタイルが良いわけでもありませんし、容姿としては割りと普通なんじゃないかと思うんですよね。(ファンの皆様、すみません)
やっぱり観客を納得させるだけの分かり易い魅力は必要だったのではないかと個人的には思います。
すごく面白い
練に練られたシナリオがすごく面白い。ホラーかと思ったらハイテクSFのサスペンスだ。ヒロインがかわい子ちゃんではなくて、妙に生々しい美熟女。透明スーツから弟が出てきたのは驚いた。
終始イヤ〜な映画
透明人間という、もう手垢がつきまくった題材を、今回はどんな見せ方になるかを楽しみに鑑賞しました。
ゾンビ映画同様に、今回の透明人間の設定は、壁はすり抜けられない、単に擬態人間っていう感じでしょうか。ただし、何故か戦闘能力は高めという謎は、終盤の展開で若干理解できるような、出来ないような…
映画の流れは、鈍重な印象もなく終始緊張感のある演出ですが、ジャンプスケア!?というか、まぁ音とカメラワークだけで、これだけイヤ〜な感じにできるってのは評価につながるんでしょうねぇ(私は好みではないですが)
あと、彼氏と付き合っている時の悪行にもう少し触れていたら、最後の逆襲にも『ザマァ感』増し増しだったと思いました。
あのベースギターはやっぱシドニーが弾くのかな?
いきなりジアパゼム5mgという薬品が登場する。古くから使われている抗不安薬なんですけど、睡眠薬としては副作用も多く依存性も高いし、妊婦に使用すると胎児に危険を及ぼす薬。まぁ、この薬に関してだけは間違いだったかな・・・
しかし、新しいといえば新しい。従来の透明人間モノといえば、肉体そのものを透明化するものが多く、完全に見えなくするためには全裸になることが必須。1933年の『透明人間』なんて、大雪の中で登場するので、犯罪を犯す前に風邪をひいたり挙句の果ては凍死しちゃいそうな作品でした。したがって、可視化するために包帯を巻いたり、サングラスをかける必要もありません。透明スーツを脱ぐだけでOKです。
全裸にならなきゃならないという設定はもう古いのか?『インビジブル』(2000)でもH・G・ウェルズの原作を踏襲して、全裸の透明人間だったのですが、ドラえもんやハリー・ポッターのようにマントが透明化してくれるという設定に代わり、ファンタスティック・フォーなどヒーローものでは既に特殊能力として備わっている。この作品はむしろ007の透明ボンドカーに近い発想かもしれません。
物語は超個人的な利己主義によって逃げた女をいじめるというストーリーで。直接危害を加えるのではなく、周囲の人間を死に追いやるという下劣な性格の科学者エイドリアン。もうSFというより完全にホラー。普通なら幽霊となって恐怖を煽るプロットをそのまま透明人間に転用しています。
それでも後半に入ると、VFXにより不気味な透明化スーツの存在が明らかになってくるし、誰が着てもすぐ透明になる便利グッズとなっております。包丁が宙に浮くというシーンが最も怖いところで、背筋が凍り付きそうになりました。残念だったのは雨のシーン。天気予報という伏線によって、水をはじく映像も期待していたのに、上手く表現できていませんでした。この点は『インビジブル2』の方が上。
二転三転の読めない展開
劇場公開が終了間際だったので、滑り込みで観賞。
米ユニバーサル映画の「ダーク・ユニバース」構想を仕切り直した第一段。
一旦プレスリリースされた、ジョニー・デップ版の透明人間も観たかった気はするが、お蔵入り。
そもそも今更感の強かったユニバーサル怪奇映画のリボーン企画。個々独立の路線に変更し、「ソウ」シリーズの脚本家であるリー・ワネルを監督・脚本に起用した効果はあったと思う。
発想が斬新で、雰囲気作りの演出も上手い。先が読めないストーリー展開が楽しめた。
科学者の狂気を単に描くのではなく、夫から逃げ出した主人公が、夫が開発したであろう透明人間ストーカーによって精神的に追いつめられていくという、捻りがきいた物語。
映画は、この物語の根幹を形成しているはずの3つのポイントを見せていない。①透明人間の研究開発、②主人公が夫から逃走する原因、③夫兄弟の確執。
だから、結末の意味は観客の解釈に任せられている。
映画の序盤で、意味深にカメラが誰もいない室内をパンして見せる場面が何回かある。透明人間の映画であることは周知のことなので、観客はそこに透明人間がいるのではないかとドキドキする。
主人公が友人宅に身を寄せてからは、夫が透明人間なのだろうと観客は想像するのだが、夫が眠らされていた冒頭の脱出シーンでも同じような演出があった。
つまり、夫以外の透明人間があの段階からいたことになり、それは夫の兄だということになる。
夫の兄は弟の言いなりだったのか、逆に夫が兄に支配されていたのか…
後者だと考えると、結末はより恐ろしいものになる。夫の証言と警察の見立てが正しかったことになり、主人公の行動が確信だったのか誤解だったのかに論点は移る。
主人公は、どこかの時点で夫兄弟に主従逆転が起きたことを確信したのではないだろうか。
夫のことを恐れ恨んでいたことは事実だから、兄に拉致監禁されて弱っていると見た主人公は夫への復習計画を考えたのではないか。そして、最大の目的は遺産相続に違いない。
計画完遂後の主人公の表情が、それを物語っていると思う。
辻褄を合わせようとすると、どう解釈しても矛盾はあるので理詰めは難しいが、色々と想像する楽しさを残してくれる映画だった。
意外な展開で観る側を惹き付ける。先を予想させないための布石が矛盾を生むあたりは、ダリオ・アルジェンドの全盛期を彷彿させる。
主演女優は、配信ドラマ「ハンドメイズ・テイル 侍女の物語」のエリザベス・モスだった。観るまで知らなかった。あのドラマも異様な空気感があった。
精神の異常を疑われ始めてからの彼女の演技は、独壇場と言って良い。むしろ彼女の方が怖いくらいだ。
『チェンジリング』のアンジェリーナ・ジョリーを思い出した。
セシリアに見るあるヒロインの面影
緊張しっぱなしの2時間。
もう誰でも知ってる透明人間。それを現代でも恐怖の対象となるようなアレンジがちゃんと施されていた。エイドリアンのソシオパスという設定と光学技術を使った透明スーツだ。透明スーツに関しては無理がある気もするが、アイアンマンやスパイダーマンなどの、スーツを着たヒーローの映画が何かしら映画館で上映されているので、観客は透明スーツも案外すんなりと受け入れる。
エイドリアンの設定に関して、なぜセシリアに執着するのか、兄の操り方等、腑に落ちない人がレビューを見る限りちらほらいるようだが、少し前に世間を騒がせた尼崎事件や、北九州監禁◯人事件などの犯人たちは、実際に他人を操り犯行を行った。本当に、本当に恐ろしいことだが、世の中にエイドリアンみたいな奴は確実に存在する。
さて、今作の展開についてだが、主人公のセシリアがまんま「ターミネーター」のサラ・コナーではないか。
冒頭の恐怖に震え、翻弄される姿は、ターミネーター1の若いサラのようで、精神病院から結末までは、ターミネーター2の覚悟を決めたサラのようだ。
サラも「未来に機械と人間が戦争をするんだ!」と訴えても相手にされず異常者扱いされていたので、状況もそっくりだ。
最後の事を終えて颯爽と歩くセシリアの何とも言えない表情、佇まいは素晴らしかった。
犬が無事で本当に良かった
絶妙な設定とスケール感のホラーサスペンス
ホラー映画は見ないが、サスペンス要素のほうが強そうかつ面白そうだったので視聴。
現代においては正直透明人間になれても実は大したことは出来ないので、
ストーカーという設定とスケール感は絶妙。
透明人間を描写しないことに関しては、面白さに繋がっていたが、
主人公がひとりでじたばたしているようにしか見えない場面は正直失笑してしまった。
病棟でのシーン等は十分に良かったので、見せ方の問題だろう。
ラストは非常に含みを持たせた意外性のあるエンドで良かった。
主人公が透明人間相手に日和らず立ち向かっていく人間なので、
本当にそんな一方的に虐待受けたりしていたのか?
でも、夫がラストでサプライズについて口にしていたから、やっぱり夫が諸悪の根源なのか?
あまりホラー映画をみないが、ストーリーに関しては割としっかり作ってあった。
だからこそ、名声も地位も手に入れている科学者の夫が主人公にここまで執着している理由に関する描写が無かったのが残念。
主人公目線で描かれていて、彼女自身が「何故特別でない自分にここまで執着するのか」と思っているので仕方がないのかもしれないが、観る側に推測できる程度の描写があって欲しかった。
その疑問を映画通してずっと感じてしまい、少し没入感が削がれてしまった。
予告編にあったシーンが全然なかった気がするのは気のせい?
入り込むのに時間がかかる
犬を助けようとして警報を鳴らし、大事な薬を落とし、察しが悪い妹。
このオープニングでイライラして入り込めなかったの。
それで『彼は死んだ』って妹に告げられた後で、主人公宛に遺産相続の通知が届くんだよね。そこの住所に主人公がいるって知ってる人はいないんだから、おかしいと思えよっていう。一言触れるだけでノコノコ出てくからね。
遺産相続の場では察しが悪かった妹が俄然姉の味方で話すんだけど、オープニングでは、なんであんなに察し悪かったの? 朝の四時に迎えに来いって言われたら緊急事態だって解るよね。
そんなこんなで「なんだこの映画」と思って、なかなか入り込めなかったのね。
でも主人公が孤立してって、一人で戦うんだってなったあたりで、なんか入り込めてきた。
病院の戦いのシーンでは「チャンスはここしかない、逃すな」と思って応援したな。
ラストは「ここで心理戦要素入れてくるのか。すごい」とちょっと思ってると違う展開きて、「なるほど。このアイデアか」と唸ったりしたよ。
でもね、この作品、アイデアに惚れすぎてシナリオに無理出てるし、そのせいもあって人物描写が弱いの。
妹のキャラはブレブレなのね。局面毎に都合よく描かれてんの。主人公もさ、透明人間にやられて「きゃー」「ひゃー」って言ってるのに、病院のシーンでは「ワンダーウーマンか!?」ばりのヒロインさで闘うよね。
スーツを見つけたときも持ち帰ればいいのに、家に置いてきて「なんで?」って思うけど、ラストシーンで使いたいから、家に置いとく必要があるんだよね。
スーツ隠しといた場所も相手にばれないでしょ。あんなに隙のない相手が、家の中の隠し場所を見逃すわけないんだよ。
オープニングでのれなかったせいで、脚本の穴が目に付いちゃったけど、たぶんそこがなかったら、展開のアイデアすごいし「超面白い!」と思いながら観たろうな。
映像の見せ方が面白かったです。
まず、透明人間というと「映画を見ている側も透明人間を視覚的に認識できるんだろう」なんて考えておりましたが、これをいい意味で裏切ってくれた点が良かったと思いました。
次に、個人的に「ここがこうだったらどんな映画だったんだろう」という点は、エイドリアンとセシリアの関係を映すシーンがもう少し多ければという点でした。エイドリアンを【ソシオパスというよりも先天的な支配型のサイコパス→高iqの天才で孤独→サイコパス的自己愛により自分より劣っているセシリアに執着】みたいに脳内補完しながら物語を見ておりましたが、これが事実と異なるとすると、最後のセシリアの行動を含め、実はセシリアの方が異常者なんて言う解釈も出来るのではないかと感じたためです。もちろんこのように考えさせる事を目的としているのかもしれませんが…
ただ総じて、楽しく見ることが出来た映画だったので良かったと思っています。
Surprise. 秀逸!ストーカーx透明人間
もしダーク・ユニバースが継続してて、ジョニー・デップが演じてたら全く別物になったであろう「透明人間」。本作が面白くって凄いドキドキしたので、ダーク・ユニバースは無くなってて良かったかもです(ジョニデ・バージョンはそれはそれで観てみたかった感もありますが)。
やー、確かに透明人間はストーカー向きな能力ですよね。良く考えると当たり前のようですが、このアイデア思い付いた人は素晴らしい。昔の透明人間が変な薬飲んじゃって透明になるのと違って、本作は光学迷彩スーツなので誰でも透明になれるって所がポイントです。上手い事使ってたわぁ。面白かったので白いペンキかぶっても、雨に濡れても、殴られても壊れない機械のスーツには目を瞑りましょう。
何というかカメラの撮り方も上手いなっと感じました。オープニングから浜辺側からじゃなく海側から波を撮ってるんですよね。よくよく考えるとこれって余り観ない視点ではなかろうかと。いちいち誰もいない所を映したりするんでシーと一緒になって、「そこに何かいるんじゃないか?」とガン見してしまいます。で、集中して観てるとドッキリさせられるという。基本的にビビりなので妹さんが首切られた時には思わず「わっ!」と声が出てしまいました😣周りの方すみません。でも本当にリー・ワネル監督、透明人間を良くわかってらっしゃる。
正直セシリアって凄い美人ってわけじゃないと思うんですよ(エリザベス・モスのファンの方ごめんなさい!)。でも、そんなセシリアにメッチャ執着しているエイドリアンが逆に恐い。絶世の美女ではなく普通の人でも一歩間違えば執着されるって事ですしね。執着心が強いから凄い発明とかできるのかも知れないのですが、ああいう男って厄介やわ。
前に見た1933年版の透明人間では「透明になる能力で世界を征服してやる」なんて言ってて、「透明になれるだけじゃ無理なんじゃね?」なんて思ってしまったのですが、透明人間はやっぱり本作ぐらいミクロな犯罪の方が説得力あって面白いですね。上手い事現代版にアップデートされている作品でした。
再観賞
2020/12/26
細かいことは気にしない
インビジブル含め、これまで同様の映画は見てきたので、期待していなかったが、映像や音楽などが緊迫感を高め、意外に楽しめた。家庭内DVから逃れる妻、自殺と見せかけ、開発した透明人間スーツをまとい、透明人間となり、ストーカーする夫。透明人間になるのに薬ではなく、光工学の研究によるスーツを着るというのは新しく感じる。妻の妹をナイフで殺し、罪を妻になりすつけるシーンは驚いた。しかし、この映画最大の謎は何で大富豪なのに、透明人間なってまで、特別若くて美人でもないこの妻を追いかけるのだろうか?妻の劇中台詞でもあったが何故彼女なのか?それが解消できず、また夫も罪を認めないまま、ラスト妻に殺されるのも残念。
期待はずれ
ケビン・ベーコンのインビジブルと比べると期待はずれに思える
完全に見えないことで本来なら恐怖を煽る撮り方(何も無い空間を、さも何かあるように写すなど)も、逆に見え無さすぎて、そういう演出なんだと冷めてしまった
そうなってくると、透明人間に襲われているであろうシーンも、一人でドタバタしてるだけにしか見えず笑ってしまった
その辺で睡魔に襲われ、気付いたら終わっていた
そんな映画
一番怖いのは…
はじめに皆さん感じるのは「好みってあるな」だと思います。金目当てで来なかったからは二の次です。逃げるところはハラハラします。番犬の犬に手こずるのかと思ったら愛犬だったようです。逃げて彼が追って来るのもハラハラしましたが何とか逃げてここからがドラマのはじまりです。この間いろいろありますが、ただ本当に怖いのは彼女。警察に邸宅は踏み込まれてスーツの存在が知れてしまいましたが、特許などで押収できないと思うし、彼女が使用した壊れていないスーツがあります。次回作あるでしょう。透明人間のおこす事や彼女の精神状態はホラーでした。次回あったら見ます。
やっぱり末恐ろしきは女性なり
ラストシーンの清々しい、『やりきった』ってヒロインの表情が全てを物語っているような気がします。
しかし、いつから彼女はあの作戦を思いつき、行動を開始したのでしょうか?
旦那の兄貴である弁護士が本来の首謀者で、途中で気づいたヒロインが警察も巻き込みアリバイを立証しながら正当防衛で二人を~って考えで良いでしょうか?
それにしても、あのスーツ欲しいなぁ~
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