透明人間のレビュー・感想・評価
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いつもの映画、という感じでした。
「透明人間メカ」のお陰で少しチープになっちゃったかな。他に考えられた路線として、多重人格者の自作自演か、本物の透明人間か、最後まで疑わせるパターンでも良かったかもしれません。最後は自作自演で結末、ラストでやっぱり透明人間は本当にいた?っていうのを匂わせる、とか。
「どんでん返しがスゴイ」「オチが衝撃」とかハードル上げすぎた…
ネトフリランキング上位だったのと、ミステリーが好きなので鑑賞。タイトル通りの素直なSF映画だった。主人公の妄想、主人公の一人芝居など、深読みしすぎた自分がアホ。
あらゆるサイトで「どんでん返しがスゴイ」とか「オチが衝撃」とか紹介されてたけど、そこまで驚きはなかった。ハードル上げすぎだなー。
単純にSFホラーとしては楽しめるけど、ミステリー要素を期待すると微妙。
最後クズ兄の喉をかっきってくれたのは、気持ちい終わり方でスカッとした。
why her?
ソウシリーズの脚本家が監督、ということで大いに期待していたのだが酷い代物だった。まずははキャスティングのミス、こんなにxxxxな主人公が魅力的な美人扱いされていることがまず理解不能。彼女が何度も"why me?"と透明人間に尋ねていたが僕も同感。彼女のキャラクターには人間的にも魅力を感じない。オチはどんでん返しのつもりなのかもしれないが、それまで引っかかる所が多過ぎてすんなり納得出来ない。答えを見つける為にもう一度観るつもりはかけらもないが。透明人間に関する疑問点がたくさんあるが幾つか挙げると、
-透明人間スーツを着るとパワーが増すのか?警察官、警備員を相手にしても強すぎる
-透明人間スーツはフリーサイズなのか?身長が大分違う筈だが。
-透明人間スーツは全身にカメラが装着されているとのことだが、そうなると重たいので誰にも気づかれないよう歩くのは難しいのでは?
-梯子の上から透明人間にかけた白い液体はペンキのように見えたが、水道で洗ってすぐ落ちるのか?
-油性インキをぶっかければすぐに見える化できると思うのだが、何故しないのか?
恐怖の正体
飛行機の中で鑑賞。
はじめ、透明人間は本当は存在しなくて、主人公の精神世界を描いてるのかなー、と思ってたので、実際に透明人間がいた、という展開は意外だった。
透明人間スーツはけっこう映像的なリアリティがあったが、あの光学迷彩的な仕組みだと実際にはあそこまでの解像度の透明にはなれないんじゃ…、と野暮ながら思ってしまった。
主人公の「恐怖」の演技に鬼気迫るものがあり、そこが良かった。また、自分だけが見えているものがあり、どうしても他人にそれを信じてもらえないって、ほんと絶望しかないよなー、って思う。たとえ自分が絶対に信じられないようなことだとしても、他人が真に訴える言葉には真摯に向き合うことは大事だと改めて思った。
恐怖って、「未知のもの」「分からないもの」に対するものでもあるけど、誰にも理解してもらえない、という状況に対してのものでもあると思った。
新解釈の透明人間
2019年。監督・脚本・製作総指揮はリー・ワネル。
H・G・ウエルズの『透明人間』とは大きく違っていますね。
透明になる仕組みがまず大きく違う。
(ネタバレになりますので、その方法には触れませんが、薬を飲むなんで安直じゃない、
なにせ天才科学者ですもん)
同じなのは、悪事に透明になったことを利用するところ。
今作は執着する女を束縛するために、自分は自殺したように見せ掛けてまで、
透明人間になる富豪の天才科学者。
それを精神的・肉体的に虐待されたセシリア(エリザベス・モス)の立場に焦点を当てた
今日的な映画です。
前半1時間は、透明人間は《気配だけ》です。
これが怖い。
セシリアは常に監視され束縛され、心が壊れて行きます。
エリザベス・モスは束縛され支配されることで、精神のバランスを崩す女を、
迫真の演技で魅せます。
(美しい初めの頃から、追い詰められるとブクブク太り、髪はブラシも入れず、
お肌はぶつぶつシミだらけ・・・と外見だけでも大違いです)
透明人間になった男はセシリアの愛する妹そして可愛がってる妹分にまで魔の手を伸ばします。
(もうちょっと、マシなことに超能力を使ったら?どうかと、思いますよね)
後半は透明人間がやりたい放題!!
見えないことをいい事に、暴力を病振るい病院の警備員相手に大暴れ!!
透明人間相手のアクションは、エリザベス・モスは、ワイヤーアクションで表現。
(身体は叩きつけられ、ねじれて傷だらけだったそうです、痛そう!!)
ラストは、まぁ、こんな展開だろうなぁ・・・と、思った通りになりました。
これはこれで、怖いわあー!!
緩急の激しい作品
内容としては悪くない。良くもないが。
タイトルに記載しているように緩急の激しい映画であり、静かなところから急に音量が大きくなったり、さっきまで一緒に食事していた人が急に殺される描写に驚いた。
ハラハラする映画を鑑賞したい人にはおすすめの映画。
頭の良いはずの夫(エイドリアン)だが、結局何をしたかったのかは分からなかった。妻を家に引き戻すことがエイドリアンの目的だと思うが、ずっと逆を行っている。頭の良い人の思うことは分からない。
怖い
初めから怖いです。
誰も自分が言ってることを信じてくれない中、ストーカーの存在はどうすれば明らかに。。
状況はどんどん悪くなって、自分だけでなく周りにも影響が出始め、自分を囮にするしか。。。
で最後に。
ずっとおどおどしていた主人公が最後に。
そうこないと。
最強のストーキングマシン
こんなスーツあったら(現在の技術なら可能かも)最強のストーキングマシンを作り上げてしまうな。
なんでもそうだけど、科学技術は使いようによっては恐ろしいことになる。
しかしエイドリアンはスーツが一着無くなってることに、もう少し用心すべきだよな。
見えないキョーフ
全くどんな映画か知らなかったので、コレは錯乱状態なのか、心霊現象なのかとハラハラしながら観ていた。ので結構楽しめた。
セシリアが透明人間にインクをかけたあたりからは、透明人間の見えないキョーフにハラハラ。究極のストーカーだが、見えないだけに怖さは倍増。誰に話してもそりゃあ信じてはもらえないし、辛いよなあ。
ジェームズの娘が襲われた時には、透明人間は2人いたのでは?兄弟で。そして、弁護士の兄もきっと弟にはめられたんだろうな。セシリアが自殺に見せかけて殺したけれど、いちばんベストな解決方法だったと思う。セシリアはこどもを産むんだろうか?
透明人間、いつかあんなスーツできるんだろうか?いつかできるかもねっ!
透明人間になったら色々やってみたいですねえ😜
オモシロい
皆さんのレビューを見てあれ?wこれホラーなのっと驚いてます、てっきりギャグかと。
ヒロイン宅での嫌がらせのシーンはやる事陰湿すぎて失笑、こんな凄いボディスーツ開発した人がやる事かね
ゴルフボールマンの出現には大笑いました、一回観たらもういいかなって感じ
空間
アマプラにて鑑賞。
ほー、こんな話しだったのか。
透明人間のストーカー…ストーカー的にはこんな最強アイテムは無いのだろう。軍事的な利用価値の方が遥かに高いとは思うが。
というか、見えない者と対峙するのはかなり不公平だ。劇中のセシリアは、誰が見ても精神異常者に見える。彼女にしか分からない存在…むしろ、実体があって良かったよねとも思う。
光学迷彩スーツが透明人間の正体なのだけれども、影とかは映り込まない…いや、まあ、その方が色々と都合は良いのだけれど。
脚本もスリリングではあって、見えない事よりも、存在しない者からの攻撃による精神的圧迫感が強かった。
見えない事を表現するのに、何もない空間を写す訳なのだけど、毎回何も起こらない。
何か一回でも起こってくれたら、それ以降は起こらなくても、起こるかもという選択肢が明確になるので、サービスして欲しかったな。
結局はセシリアの1人勝ちにはなるのだけれど、お前…あのスーツどっから出した?
ラストは恐怖から解放されたヒロインではなく、最新兵器を手に入れた新たな透明人間の誕生っぽく終わってた。
ストーカー
大分前の映画インビジブルもだったけど、透明人間ってストーカーになる法則って有るのかね?
前半は精神的に追い詰めてくる、後半は社会的・肉体的に追い詰めてくる二段構えだったけど、後半は何となく雑な展開かなぁ。かといって、前半のノリのままでは二時間はキツいしなぁ。ただ、ネタバレ第一弾の所がまだ残り時間かなり有る段階だったから、裏が有るんでしょ?って想像出来ちゃうのがなぁ。推理小説残り三分の一残して犯人逮捕されたみたいな。
まぁ、可もなく不可もなしって感じかなぁ。レンタルBDで観たけど、ドルビーアトモスだったので音響は良かった。
リアリティゆえのスーパーカウンター
『透明人間』と聞くとやはり『インビジブル』を想像する方も多いかと。
アメコミヒーロー系やもっと古い作品なら透明人間を題材とする作品は多い。
今回の『透明化』の方法は面白かった。
技術力はとりあえず置いといて、やはり現代に透明人間化させるならそれしか無いよなと思わせる理論付けは出来ていたし、正直中盤まではサスペンスホラーとしては一級品に近い展開を見せてくれた。
が、なぜ低評価になったのか。
中盤から演出がアホになったから。
到底ツッコミを入れずには済まない展開になりただのC級ホラーに成り下がった。
ペンキをかけ突然現れる演出は安易に考えられるが、まさかあの数秒で水道で洗い流せるとは思わなかった。
衝撃的だった。
この演出1発で一気に冷めてしまった。
スーツの構造上、無数のカメラがあればあるほど隙間も増える。
その隙間を考慮せず映像化してしまったのがそもそもツッコミ要素を増やしてしまった。
リアリティゆえの弊害。
あの構造ではペンキは落ちないし、完全なる透明化は不可能。
出来ても『プレデターのステルス迷彩』が良いところだと思う。
まさか足の裏にもレンズがあるのか?
いいや普通に考えれば無いはず。
ならば歩いた時に『影』が出来るはず。
バッテリーは?呼吸は?視界は?
熱問題は?
映画自体を楽しみたいのに。
ペンキを数秒で洗い流せたと言う謎演出のせいで辺に透明化による矛盾を見てしまうようになった。
切り口が面白かったから中盤まで期待値は高かった。
非常に残念な作品だし、とても惜しい作品。
信頼されないって…
率直に、人は信頼されないとおかしくなる。
この映画を観て素直に思いました。
夫エイドリアンの束縛から逃れたい妻セリシアの気持ちになってみるとエイドリアンは恐怖でしかなったです。
夫から何もかも束縛されたら生きた心地しませんよね。
妹さんも殺され、それも自分のせいにされるなんて頭おかしくなりそう…
それでも心折れないでエイドリアンに仕返ししたセリシアは物語的には良かったかなと
エイドリアンの事を分かり尽くしたセリシアだからこそ最後ああするしかなかったんだろうな。
音使い
音使いとカメラワークが
怖さをどんどん引き立てますが
ホラーとしては、お化けではないので
人が怖い系のサイコサスペンス的な映画でした。
エイドリアンという旦那から、全てを管理される、支配されている状況下に置かれていたセリシアが家から逃げ出してお話はスタートします。
妹の友人の警察の家に逃げ込んだが
後日、エイドリアンが死んだという話が舞い込んできたが、彼は死んでない、そう仕向けてるだけと、セリシアは思っていたけど
彼の弟が兄は死んだから遺産を受け取る手続きをさせにきます。
彼のしわざ、彼のしわざとなにもかもエイドリアンのしわざというが、次々ひセリシアのせいにされるように組み込まれています。
それすらエイドリアンのしわざだと、セリシアはずっと言ってました。
透明人間になれる気持もちわるいカメラがいっぱいついたスーツをエイドリアンは開発していて、ずっと死んだと言われてたのに、生きてることを弟がほのめかしてきます。
エイドリアンと弟はグルで、セリシアを家に戻すために2人で手を組み色々なことをしてたようですが
スーツでずっと彼女を追い回したりしていたのは弟でした。
妹にありもしないメールを送られて絶縁させられてしまったが、後日話をしてる時、真実を伝えてたら
妹さんの首が突然包丁で切られ
その包丁が瞬時にセリシアの手にもたれます。
ゾクゾクと狂ったセリシアに仕向けられてしまいます。
彼女が狂ってると世間が見えるほど、
まんまと次々に狂っているようにされてしまいます。
撃ち殺した後にお面を取った姿が弟だったからそうなったのですが、肝心のエイドリアンは、家の地下室で監禁されて出てきます。
お金持ちのエイドリアンだったので
今までお金目当てで近寄ってきた女はたくさんいたようで
遺産目的の弟の仕業だったのか、本当にエイドリアンがこれすらも仕組んだのか。
それはエイドリアンが弟を洗脳しているからとセリシアは言ってました。
最後彼の家へ行き、話をするセリシア。
停めさせてもらってる警察官に
盗聴器で全て声を聞いてもらえるようにしていきました。
俺は君を全てわかっているのは僕だと、言って
今回は弟に全て仕組まれた、僕は被害者だみたいな顔をずっとするエイドリアン。
涙していたセリシアがトイレで化粧を直したいと席を立ち、しばらくすると突然、エイドリアンの首がナイフで切られます。
その直後トイレからセリシアが走って
狂ったように悲鳴を上げながら救急車を呼びます。
その後部屋から出て、お世話になっている警察にあったとき、まるで冷静な顔で、彼は自殺したわ。というセリシア。
カバンの中には透明人間のスーツ。
このとき、狂ってたのは彼女だったのか?!とよぎってしまうほどでした。
実際、映画の中でエイドリアンの悪態のシーンがあまり出てこず、弟の失態が多かったので、モヤっとさせる作戦なのでしょうか?
セリシアは最後までエイドリアンが全て仕組んだと言ってました。
ですが最後はセリシアの作戦により、エイドリアンが自殺したと仕向けることに成功しました。
狂っているのはだれなのか。
裏テーマなどいろいろあるようで
これからいろいろ解説見て見ます。
ハラハラする作品で、首切れて血のシーンとか
万年筆で腕を切るところとか具合悪かったですが
見てよかった作品でした。
割とみやかったです。そんなにグロない。
古典的名作透明人間のアップグレード
ウェルズの古典的名作をアップグレードするにあたって、色々と面白い試みがされている。
現代光学をモチーフにした全身に小型カメラが搭載されている独特な造形の透明スーツ、
DV彼氏とそれに振り回されるハメとなる彼女が個人で問題を乗り越えていくという社会問題やジェンダー問題を取り入れ、極めて現代的な造りとなっている。
そして透明人間を現代的な映像で魅せるにあたってハリウッドでは一体どのようなアプローチをするのか?というところも見所である。
また、自分の体験を誰にも信じてもらえず徐々に孤立して狂人扱いされてしまうという恐怖、常にヒトに見られているかもしれないという恐怖、これはこのような作品を作るにあたって格好のモチーフであり、そこら辺も上手く描けている。
以下、問題点を挙げる。(ここからネタバレあり)
・透明人間の目的が赤子である以上、主人公が殺される心配がないこと。
厳しいが、この時点で少しスリリングさにかける。
その分周りの人間が犠牲になるのがショッキングではあるのだが、やはり「絶対に殺される事はない、また身体的にあまり危害を加えられる心配さえも少ない」
このことが恐怖要素を幾分か削ぎ落としてしまっているように思える。
・本来は賢い設定だあるはずの登場人物たちに知的な要素があまり感じられないところ。
彼氏は天才科学者であり自分の都合の良いように人をマインドコントロールするサイコパスのような人間であるという。
しかし、それにしてはかなり脇が甘いような気がする。
まず彼の目的は彼女に自分の子供を産ませること(なぜ彼がそこまで子供に執着するのかはわからない)
なわけだが、その為に彼女を服従させる方法としては、やはりあの家族を人質にとって彼女を精神病院に閉じ込めたまま脅し続けるのが最善策の訳だ。
(実際にその話を透明人間が彼女に持ちかけたとき、彼女は一番狼狽えている)
その戦法は簡単に思いつくはずだし、高い確率で安全に彼女の子供を手に入れることができる。
とりあえず他人を脅しに使って隔離しておけばどうとでもなるのに、わざわざ暴力に走るのが全くわからない。
つまり、あの後半の透明人間の凶行が理解できないのだ。
あれは兄貴が弟に操られて行ったことらしいが、
(兄貴を犠牲にしたお陰で彼は被害者ズラしてシャバに戻った訳でおそらくそういう戦法である)
そうだとするとまず弁護士である兄貴のほうも相当抜けてるし、そのあと彼女を説得すればなんとかなるとでも思っているあのDV彼氏はちょっと甘ちゃんすぎないか?
(そういう彼氏の彼女に対するツメの甘さは例えば二人が出会った日をパスワードに設定して透明スーツを盗まれるところなどからも伺える。ある種のキャラクター設定ではあると思う、そしてそこが案外可愛らしいところでもある)
また、主人公側だが、証拠もなく透明人間なんて非現実めいた話をすれば周りから精神病扱いされることを体感していながらそれでもおかしな発言をやめないところがちょっとリアルじゃない気がする、現実であったとしたらマジでそんなことするだろうか?
例えそれが真実であろうとも、あまりにも超現実的な現象に対しては、周りが受け入れてくれる証拠をみつけるまではそんな発言を控えておこうと思うのが人の心というものではないだろうか?
そこで自分で自分の首を絞めるような行動を連発するあたりが(妹の死に関してもちょっと主人公は計画がズボラすぎる)ちょっと主人公サイドにいらつきを覚えてしまう要因になってしまっている。
ここらへんの失態は映画的な展開をしていく為に必要な要素ではあるが、ちょっと強力な敵と戦う上での知能指数が足りなすぎるのではないだろうか笑
とりあえず全キャラクターの深層心理がよくわからなかた、というよりかは現実的に地に足のついたキャラクターになりきれていなかった、それが物語の消化不良や粗に繋がった。
ここが僕の考える本作の問題点です。
疑問がひとつ
最初のエイドリアンの遺体はどう偽装したの?
変死の場合、他殺の可能性もあるため警察が解剖とかして一通り捜査するじゃないの?
まさか警察も買収されていたの?
すごい引っかかる
建物のキャスティングまでもすばらしい
他者にとっては、ヒロインが本当に狂ってるように見えてくる。カメラワークも見せ方も絶妙。透明人間へのなり方も現実に使用されている技術を応用していて、本当に見ごたえがある映画。
(映画を観てるなぁ)と思わせてくれる、満足のいく一本。
テーマ性もアメリカ文化にはすごく合っているんだろうなーと思いながら、キャスティングも絶妙で、無駄のない画の連続で、観ていて(ストーリーは別として)気持ちよかった。
冒頭の「海沿いの建築物」の外観、内観が、彼氏の異常性を語っている。あの不気味さや独創性が、映画の世界観をスタートさせる、すばらしい「建物」のキャスティング。陰の立役者はあの建築物だと思います。
理解されにくい恐怖
透明人間の恐怖、といいますか、目に見えない恐怖を信じてもらえず、孤立してゆく恐怖が描かれているようでした。
主人公がDVの被害者ということで、周囲から見えない家庭内の暴力の恐怖、他人には見えず理解されにくい心の中に刻まれた恐怖、そういったものが、透明人間という存在に投影されているように感じます。
主人公の演技も、見えない何かに怯え神経をすり減らす様が伝わり、妄想か現実か分からない危うさ、切実な迫力がありました。
ラストは、恐怖の元凶に立ち向かい解放されて良かった、と思いましたが、現実的に考えると、この解決方しかなかったというのは苦さも残ります。
透明人間の光学迷彩的なところも、今風というかSFというか、昔ながらのイメージと違い、成る程という感じでした。
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