「銀河鉄道の夜かな。」砕け散るところを見せてあげる せつこんさんの映画レビュー(感想・評価)
銀河鉄道の夜かな。
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ヒーロー願望の強すぎる清澄がいじめを受けている1年の女の子を助けていくうちに好きになっていくが、その玻璃には秘密があって、、という話。
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普通の恋愛映画じゃないだろうことは予告で分かってたので、いつ話が展開していくのか待ち構えてたけど意外と普通のパートも長め。
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でもこの普通のパートの中でも清澄と波瑠の危うさは潜んでいて、まず、清澄の異常なまでのヒーロー願望・思想は自分が人を助けるんだという強い意志として最終的に清澄自身を殺すことになる。
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波瑠もそんな清澄の言うことを、清澄が言うなら絶対だという根拠のない理屈で信じてしまう。どんなに好きな人でも信頼してる人でも、その人の言ってること全てが正しいって思っちゃダメでしょう。
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たぶんあのまま2人が一緒でもいつまでも波瑠は清澄に依存してるような関係だったと思うので、清澄が最後自分の命を犠牲にして波瑠を助けたというのは納得。
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でもやっぱ池にあるものを探しに行くのは、明らかにすぐに警察に行っていればあんなに殴られている波瑠を見たら信じてくれるだろうし、川で溺れた子を助けるのも、誰かが溺れていても死者を増やすだけだから泳いで助けに行くなって言う説もあるし、正義なのかもしれないけど未熟な正義な気がするな。
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というか、川に溺れた人を助けて自分が死ぬってもう銀河鉄道の夜のカンパネルラかな。
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個人的には清澄のお母さんの言動ちょっと何も考えずに言い過ぎじゃないとは思ったな。
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