「水の精ウンディーネ」水を抱く女 星月夜さんの映画レビュー(感想・評価)
水の精ウンディーネ
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めちゃめっちゃネタバレなので読まれる方はご了承ください。
久々の英語以外の外国映画鑑賞だったのでワクワクしました。
雰囲気だけで選んだのですが不思議な世界観に魅了されました。
まず鑑賞後に〝ウンディーネ〟について調べたら神話に出てくる水の精なのですね。
湖や泉に住んでいてほとんどの場合美しい女性の姿をしているとされ人間との悲恋物語が多く伝えられている。
ウンディーネには本来魂がないが人間の男性と結婚すると魂を得る…とありました。
しかしこれには大きなタブーがつきまとうらしいのです。
その1:ウンディーネは水のそばで夫に罵倒されると水に帰ってしまう。
その2:夫が不倫した場合ウンディーネは夫を殺さねばならない。
その3:水に帰ったウンディーネは魂を失う。
まさに本作はこの神話の現代版でした。
初っ端浮気してるヨハネスにウンディーネが強い口調で〝愛してるって言わないと殺す〟と言っていたのですが、なるほどなぁと思いました。
主役のウンディーネがベルリンの都市開発を研究する歴史家で博物館でガイドとして働いている設定なので彼女の解説を聞いて勉強になった。
潜水作業員クリストフに強く惹かれるのも水の精だから納得!
愛し合ってもだんだんと悲恋の方に向かっていくのはウンディーネの宿命だったのね。悲しい。
第70回ベルリン国際映画祭で受賞したパウラ・ベーアが演じたウンディーネは美しかった。瞳に引きずり込まれそう。
湖にかえってしまうシーンが忘れられない。
意味をわかった上でもう一度みたい作品。
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