17歳の瞳に映る世界のレビュー・感想・評価
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質問の答えはneverではない
妊娠させた男が誰かはわからない仕様。
おそらく大人の男にむりやり、、、ではないかと思われる。
ある質問に対して「never rarely sometimes always」のどれかで答えるよう問われた主人公は、涙をこぼしただけで答えられはなかった。neverではないことを表していると思う。
こどもにはただ安全に17歳を謳歌してほしい。
反抗してもいいし、セックスしてもいい。
男の性的対象物として、男の憂さ晴らしの捌け口として、こどもが扱われることをどうやったら避けられるだろう。
17歳は本人は大人とおもってるからプライドもあるけど、40歳のわたしから見たらほんのこども。大人のズルさ情けなさが全く読み取れないから。17歳のわたしもそうだった。だから、妊娠はさせられてないしレイプもされてないけど、さまざまな性的搾取は受けた。
妊娠を母親に言えず(匂わせてたか読み取れてないけど継父(←wiki情報)が妊娠させた可能性あるし)、地元の婦人科医は中絶反対派で産むように説得してくるし、バイト先のセクハラ野郎はキモいし、学校の男子もキモいし(冒頭で飲み物ぶっかけた子が妊娠させたやつかも?これも読み解けず)、親友だけがたより。
この過酷な世界を、子どもが生きることについて、ずっと考えてる。なんて醜いんだ、人間は。わたしはこどもに安全な思春期を過ごさせたい。子どもには世界の醜さを気づかせずに、安全な箱の中で、自分と格闘する時間を過ごしてほしい。でも無理なのかなぁ…
邦題がなんかダサい。
ようやく観れた。
前作は少し眠くなったが、これは眠くならなかった。
話の流れがシンプルで太いからだろうか。
退屈になりがちな会話でも向かう方向がはっきりしているから飽きなかった。
アメリカは州によって法律が違い、こんな事が起きる。
ペンシルバニア-NY、バリバリの中絶ロードムービーだ。誰の子だとか、好きだ嫌いだとか一切吹っ飛ばして女子貧乏2人旅に絞って描いたのが良かったんだと思う。
ひたすら長回しで徹底的追い回すが、巧みに編集されている。自然な間や、自然な会話がうまく採集されてる。
涙が出て来るまで待ち続けるカメラ、、演技者と監督の信頼関係はこうやって醸造されるのかも。
まるでドキュメンタリーのようだった。
前作からの進歩は確実にあったと思う。
感情を抑えた十代の妊娠
かなり期待して行ったが、私にはあまり響かなかった。私が高齢であり、日本とアメリカの妊娠中絶に対する厳しさの違いがよく分かっていないのかもしれない。主人公はほとんど心境を語らず、親とも断絶している様子。妊娠したことに対するカウンセリングや検査機関のスタッフは皆さん優しく少女に寄り添っているように見えた。主人公はだれにも相談せずに、NYへと向かう。一緒に従姉妹も連れそう。これに関して母親との会話もほとんどない。しかも、この主人公(17)と従姉妹(21)の間にも本音を語り合うところはなく、言葉も少ない。一方で、検査の様子など、リアルで女性の置かれた厳しい現実は男性では伺うことのできないやり取りもあった。簡単に言葉にはできない、誰も信用していない、言葉は必要ない。のかもしれない。
2020の日本の「朝が来る」も十代の妊娠を扱った映画だが、こちらは人の「言葉」「態度」が自分だったらどうするのか突きつけられているようでとても印象に残った映画であった。
男性不審になりそう
でてくる男性みんなクズ。
自分でやったから自分が悪い?
確かにそうなのかもしれませんが…
変に大人でやっぱり子供な17歳。
母に途中で電話する彼女、
泊まる場所の助けを断る彼女
それでも中絶には立ち会ってもらう彼女…。
私には、言葉がない2人の関係が読み取れなかったです。
指切りをするシーンでは従姉妹が
可哀想でした。
わかっていて何もできないことに辛くなりました。
が確かにあの場では何もできないのか…
ヒーロー現れろ!と映画にハッピーエンドを求めてしまいました。
現実ってこんなものか…
そして男の人怖い。最低。
スーパーの店員さんも最低。
現実には、奇跡や優しさも存在しなくて、
それを受け入れている彼女たちを見て切なくなりました。
2人は今後、
どうかいい恋をして欲しいなと願うばかりです…
静かな映画。観て感じよう考えよう
田舎の高校生が妊娠してしまったので、親にも秘密のまま、いとことふたりで親の許可なく人工中絶できるニューヨーク州に出かけていって堕胎する話。日帰りでできると思ったのに、いろいろな妥当な理由から2泊3日がやむなき状態になって、苦労する話。
会話は、きわめて少ない。「彼女の "瞳に映った世界" をカメラを通してあなたたちも観てくれ」ということなのだろう。自分も任せて、たゆたった感じ。
男性として観た方がいい映画だったなあとも感じた。彼女たち二人に関わってくる男性たちのあからさまな性的欲求(バイト先店長、露出狂、ナンパ青年)。そういうものに常日頃から晒されているんだという立場を共有することから始めよう。相手を理解するってこんなことから始まるんだろう。
とくに印象的なのは、中絶手術に割く時間の長さ。そして手術の前後でのカウンセラーとのやりとり。その一言一言が、「『子は宝。中絶なんかするな』なんて簡単に言うな」という気持ちを自分の中に生まれさせる。「それがあなたの選択ならば、どんな理由でもいい」という言葉。しみる。「なぜ妊娠した」という謎解きなんかではないことに、ほんとうに大切な意味があると感じる。
田舎(ペンシルベニア州)と都会(ニューヨーク州)の考え方の大きな違いを際立たせ、どちらであるべきかを俺たちに考えさせる。
う~ん。とにかく観たままをこちらに提示し、こちらが考えることを強要するわけではないが静かに期待しているような感じがする映画。
老若男女、すべての人に一度は観てほしい映画。エンターテインメント性は期待しないでほしいけれど、普通に最後まで観られると思います。
おまけ
おお、アメリカでもカラオケボックスは当たり前なのか!
「自己開示」のシーンは観ていて辛かった
原題:Never Rarely Sometimes Always
セリフが少なく環境音中心なので、人によっては退屈するかもしれませんが、17歳の「リアル」に寄り添う丁寧な作風に引き込まれました。
父、同級生、バイト先の店長、電車の中の変態野郎、ナンパ君など、出てくる「男」のすべてが「クズ」ばっかり。
男も社会も「敵」と言わんばかりに、冷めた表情の主人公。17歳。
しかし問題のある「男」たちと直接揉めたりするわけではなく、冷めた表情でやり過ごす。
自己防衛的に避けることで、ダメな社会と男に「折り合い」をつけてきたようにも見えました。
主人公は常に無口。
しかし、医療ケースワーカーとのやりとりで、過去の男性との関係性を、原題にもなっている4つの選択肢で聞かれるうちに、冷めた表情が崩れていく。
この「自己開示」のシーンは観ていて辛かった。
1. Never(一度も無かった)
2. Rarely(まれにあった)
3. Sometimes(時々あった)
4. Always(いつもそう)
プロミシング・ヤング・ウーマンの次に鑑賞したので、作風こそ違えど、繋がっているテーマに”う~ん”と唸ってしまいました。
少女の悲しみに濡れた瞳
独りでは抱えきれない程の重い責任に唇を震わせる少女の姿がリアルに描かれていた。
少女に寄り添うのが、親ではなく心優しい従姉妹や医療従事者達であり、たまたま知り合った青年も援助者の一人に。そういった描写に痛烈なメッセージを感じた作品でした。
従姉妹役のタリア・ライダーの憂いを帯びた瞳が美しい。
映画館での鑑賞
男女
重いテーマだね。
従兄妹の
1度もない、めったにない、時々ある、いつも
友達の少ない女子高生オータムが妊娠してしまい、地元では中絶できないので、親友のように仲が良いいとこのスカイラーが付き添ってくれて、一緒にニューヨークに行って中絶手術を受けようとする。それを淡々と描いた作品。
バスで出会った年上の男を「きしょい」とか言いつつ、根っから悪い奴ではないのを見抜いて利用し、駆け引きする。その瞬間、二人は離れてしまい、もう会えなくなるかと思った不安。
再婚相手に遠慮している母、妊娠した少女たちをサポートする人たち。
主人公のやったことに正義はないのだが、決して他人事ではない問題を描いている。
少女たちが置かれた厳しい環境が浮き彫りに
なんて言ったらいいのか
この映画は出落ちのような映画
妊娠してる事がわかり中絶を望む17歳の主人公
地元では中絶できずいとこと共にN.Y.に向かう
...それだけ、以上
そんな感じの映画
特に語るべきところもなく
特に問題になるところもない
ありのままを描いたドキュメンタリーみたいな様相
悪くない、良くもない映画
「ザ・ノンフィクション」を見ているようでした
解き明かされなかったこと
Never Rarely Sometimes Always
解き明かされなかったことが多かったけれど、この選択肢を選ぶ時の表情や反応で推測しろということですかね?
もやもや感が残りますが、タリア・ライダーの綺麗さと、4年前に彷徨った Port Authority が懐かしかったので、甘めの点数をつけてます。
やっぱり、邦題は、作品を殺すね。
彼女たちが世界をどう見ているか、深く考えさせられる一作。
無表情を装った心の鎧が、一瞬綻びを見せる瞬間の儚さが印象的な作品です。
高校生のオータムとその従妹スカイラーの短い旅を追う、一種のロードムービーですが、彼女らの目指す先は重く、陰鬱で、それ故に二人の表情は終始曇ったままです。高校生のオータムは、自分の人生を決定しなければならない状況で余りにも無力です。しかし彼女の心の鎧をますます厚くしてしまうのは、単なる状況の過酷さだけでなく、周囲の、時におぞましい扱い、そして眼差しです。無遠慮に近づいてくる彼らにとってはひとときの、軽い振る舞いのつもりでも、その矛先となる女性たちにとってそれがどれほど嫌悪感を催し、恐怖をかき立てるか。多くの場面でオータムが無表情であるが故に、抑え込み、無視しないと対処し得ない苦しみがむしろ切実に伝わってきます。
決して楽しい物語ではないし、誰にでも勧めたくなる作品ではありませんが、深い余韻を残す映画と言えます。
一貫して10代女性の内面を描いてきたエリザ・ヒットマン監督は、本作が劇場長編作品としては三作目に当たります。第一作の『愛のように感じた』(2013)もまた、八月以降に全国で公開となるようです。こちらのヒットマン監督の筆致も気になります。
時代
回る回るよ!時代は回る・・♪
困難な時代ではあるが、確かに次世代の意識の変化の萌芽はここにあるという感想です。
新鮮さとしては家族をめぐる問題はさっと通り過ぎ、監督の二人の少女にそそぐ優しいまなざしが
気持ちいい位、寄り添い抱きしめている姿が浮かび上がる構成です。(それは意に添わぬ相手にキスされている従妹に手を差し伸べて・・って場面に現れていました)
私的には退屈する場面もあったんですが、17歳という年齢を考えればこんなに世界はシンプルで
過酷ではあるけれど、これから経験する世界のいしずえになる描写は好ましいということに尽きます!
昔ダルデンネ兄弟の「ロゼッタ」という秀作があり、」1999年制作でした。20年程してこんなに社会は成熟したけれど、相変わらず少女達の瞳には過酷さが見えている。現実はきびしい
Never Rarely Sometimes Always
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