劇場公開日 2021年7月16日

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「「自己開示」のシーンは観ていて辛かった」17歳の瞳に映る世界 まささんの映画レビュー(感想・評価)

4.0「自己開示」のシーンは観ていて辛かった

2021年8月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

原題:Never Rarely Sometimes Always

セリフが少なく環境音中心なので、人によっては退屈するかもしれませんが、17歳の「リアル」に寄り添う丁寧な作風に引き込まれました。

父、同級生、バイト先の店長、電車の中の変態野郎、ナンパ君など、出てくる「男」のすべてが「クズ」ばっかり。
男も社会も「敵」と言わんばかりに、冷めた表情の主人公。17歳。

しかし問題のある「男」たちと直接揉めたりするわけではなく、冷めた表情でやり過ごす。
自己防衛的に避けることで、ダメな社会と男に「折り合い」をつけてきたようにも見えました。

主人公は常に無口。

しかし、医療ケースワーカーとのやりとりで、過去の男性との関係性を、原題にもなっている4つの選択肢で聞かれるうちに、冷めた表情が崩れていく。
この「自己開示」のシーンは観ていて辛かった。

1. Never(一度も無かった)
2. Rarely(まれにあった)
3. Sometimes(時々あった)
4. Always(いつもそう)

プロミシング・ヤング・ウーマンの次に鑑賞したので、作風こそ違えど、繋がっているテーマに”う~ん”と唸ってしまいました。

まさ