「「自己開示」のシーンは観ていて辛かった」17歳の瞳に映る世界 まささんの映画レビュー(感想・評価)
「自己開示」のシーンは観ていて辛かった
原題:Never Rarely Sometimes Always
セリフが少なく環境音中心なので、人によっては退屈するかもしれませんが、17歳の「リアル」に寄り添う丁寧な作風に引き込まれました。
父、同級生、バイト先の店長、電車の中の変態野郎、ナンパ君など、出てくる「男」のすべてが「クズ」ばっかり。
男も社会も「敵」と言わんばかりに、冷めた表情の主人公。17歳。
しかし問題のある「男」たちと直接揉めたりするわけではなく、冷めた表情でやり過ごす。
自己防衛的に避けることで、ダメな社会と男に「折り合い」をつけてきたようにも見えました。
主人公は常に無口。
しかし、医療ケースワーカーとのやりとりで、過去の男性との関係性を、原題にもなっている4つの選択肢で聞かれるうちに、冷めた表情が崩れていく。
この「自己開示」のシーンは観ていて辛かった。
1. Never(一度も無かった)
2. Rarely(まれにあった)
3. Sometimes(時々あった)
4. Always(いつもそう)
プロミシング・ヤング・ウーマンの次に鑑賞したので、作風こそ違えど、繋がっているテーマに”う~ん”と唸ってしまいました。
コメントする