劇場公開日 2023年12月22日

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「1820年代のオレゴン・・・夜の闇が本当に深く暗い」ファースト・カウ 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)

3.51820年代のオレゴン・・・夜の闇が本当に深く暗い

2024年8月4日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

本物に拘ったのかどうか分かりませんが、
夜の描写は真っ暗闇で、殆ど何も見えないのでした。
配信が故障なのかと目を凝らすと、暗闇で動く動作が微かに見える。

画面のサイズは正方形に近い長四角です。
音楽がとても独特でした。
古楽器なのかギターともバンジョーとも判別のつかない音で、
単調なフレーズを何回も繰り返す。
ピアノなのかチェンバロなのか?のメロディも聞こえます。
アナログの極みみたいで、妙に味わい深い映画でした。

西部開拓期のアメリカのオレゴン州。
コロンビア川の流域。
一攫千金を夢見たのか?
土地に居づらくなったのか?
2人の男がいます。中国人のキング・ルーと
料理人だったと言うクッキー。
お腹を空かした2人は、ある事を思いつきます。
たった一頭、タンカーに乗って川を登って送られてきた雌牛。
その牛乳を無断で絞って、
粉と塩と重曹に絞った牛乳と混ぜて
「ドーナッツ」を作ること。
商売を始めるのですが、売るのはたったの8個。
なんか小汚い塊です。
味見した客はその美味しさに、かなりの衝撃を受けた様子。
そのうちにクッキーが路上で油の鍋に液状の種を流し込む。
えーい!!
本当にドーナッツです!!
私が自宅で昔作ったみたいに、タネから四方にヒゲのように広がって、、
なんか、じゅうじゅう音がしそうです。
実はドーナツは手作りが一番美味しいです。

評判になったのがマズかったですね。
仲買人(トビー・ジョーンズ)が買いに来る。
中隊長のパーティーに呼ばれる。
そこで綺麗なティーカップにミルクが注がれます。
牛は紅茶に入れるクリームのためだったんですね。

西部劇といえば、《カウボーイ》
何千頭の牛を馬で追って市場まで届ける仕事。
200年前のオレゴンの田舎には「牛がたったの一頭⁉️」
そこから繁殖して増やしたのかしらね?

ともかくドーナッツが評判になって、小金を貯めて町で商売を
しようとしていた2人は追手に追われる身になってしまう。

ラストはファーストシーンで提示されてるように、
森の中で空を見上げながら、寝込むのです。

2人が離れ離れにならなかった事は確か。
蜂蜜を塗ってシナモンを振ったドーナッツは、美味しそうでした。

ミスタードーナッツ(ミスド)の始まりの物語・・・だったら、
もうちょっと洒落になったかなぁ。

琥珀糖
talismanさんのコメント
2024年8月4日

日曜日の朝からワーワーとすみません・・・
地球がヘソを曲げているからかもしれないこの暑さ、どうぞご自愛ください

talisman
talismanさんのコメント
2024年8月4日

琥珀糖さん、コメントありがとうございます!宮古島では星が見えないほどの満月🌕️だったんです!だから落語とか歌舞伎で表現される、月のない(または新月)夜の真っ暗闇が想像できて、そして満月はこんなにも明るいのか!と思ったのでした。月の明るさの有り難みを感じました。
災害時の停電は怖い、同感です

talisman
talismanさんのコメント
2024年8月4日

何も見えないほど深い夜の闇は今の都会では無理ですね。(バブル前の)宮古島の夜はちょうど満月で、人工の明かりが全くない月夜はこういう世界なのかと静かに感動したことを琥珀糖さんのレビューを読んで思い出しました

talisman
humさんのコメント
2024年8月4日

いつもありがとうございます。
妙に味わい深い映画…まさにそうでした。
手作りドーナツの香りをよみがえらせながら観ました^_^

hum