「【民主主義と共産主義のパワーバランスを保つ為に・・】」ジョーンの秘密 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【民主主義と共産主義のパワーバランスを保つ為に・・】
-1938年 ケンブリッジ大で物理を学ぶジョーンに、様々な人々が近づいて来る・・。物語は当時と2000年、機密情報漏洩で逮捕された年老いた二人のジョーンを交互に描きながら進む。-
・ユダヤ系ロシア人、ソニア
-美しい女性だが・・。酔っ払ったふりをして、わざわざジョーンの部屋迄登って来たのかな?諜報活動のプロだなあ・・。怖い怖い、一番怖いヒトではないかな?-
・ソニアの恋人レオ
-イケメン、論説が上手い。ジョーン、イチコロ・・・。けれども、結局は"駒"に過ぎない・・。-
・ミッシェル卿
-外務省勤務だが・・・。2000年、全てを知っていた彼の死から、物語は始まる。-
■ジョーンの"若気の至り"
・レオにあっさり惚れたり(気持ちは分かる・・)、1941年核兵器開発機関の事務員として働き始まると、マックス・デイビス教授とカナダに共同研究に赴く船で"アッという間"に結ばれたり、・・
-周囲に"感化"されやすいヒトなんだね・・-
・で、"愚かしき"トルーマンが行った事をテレビで見て、自らが手を染めている事の恐ろしさに気付き・・
・一度は別れたレオに再び翻弄されるし・・
-息子ニックも怒り、呆れるよな・・-
〈ジョーンの行った事に対する考え方はイロイロあると思うが、彼女の"人としてのガードの甘さ"が、根本的な問題だろう。
2000年、記者達に対して"私のお陰で・・"というセリフには、説得力が私には全く感じられず、彼女も只の駒の一つでしかなかったのではないかな、強かな諜報機関にとっては。
ジョーンにとって、救いは弁護士の息子ニックの記者達に対しての言葉だろう・・。
この夏の終戦記念日の前に、苦い気持ちが残った作品。〉