「納得させながら生きていくということだろうか?」宇宙でいちばんあかるい屋根 まめこさんの映画レビュー(感想・評価)
納得させながら生きていくということだろうか?
主演の清原さんと星ばあの桃井かおりさんのバランスがとても良い作品でした。
これに尽きるんじゃないだろうかというぐらい。
桃井さんのおばあさん役という違和感(美白化粧品のCMのイメージが強すぎる)を当初感じていたんですが、
屋上のセット感(良い意味での作り物感)と、鬱陶しくならない中二病(清原さんとラストレターの森七菜さんくらいしかこういう風に見える、芝居できる人が思いつきません)の具合が良い意味で混ざり合って、そういう世界のお話なのねと、途中からすんなり入ってきました。
というのも、脇を固める俳優陣の芝居が、すべて清原さんを際立たせるために抑えていたからだろうなと、時間が経ってから考えるとそう思いました。
両親や、隣の大学生や、ヤンチャな中学生の子が。
それから話は4部構成で、それぞれに小さいながらも事件があって、それ解決して、解決というよりそれぞれに起承転結がちゃんとあったなという意味で、バランスの取れた話でした。バランスが取れすぎててお伽話感ありましたが。
でも4部通して、清原さんの悩みというのを感じられたので、ダレずに観れたんだろうなと思っています。
私の疑問としては、誰をターゲットにした映画なんだろう、とは思いました。中学生を持つ親世代なのかしら?そこの辺りの主張が良くわからないなというのが正直な感想です。そんなことを考えること自体野暮なのならば、すみません。
あと、この話に出てくる人はみんな、決して当初描いていた(想像していた)人生ではない現実なのだけど、なんとなく?なんとか、かな。なんとか納得させながら幸せを探している人たちなのだな、というのは感じました。それがこの映画の主張なのかな?