「優しい気持ちになれる、ハートウォーミングな小品。あぁ、睡魔が…😪」43年後のアイ・ラヴ・ユー たなかなかなかさんの映画レビュー(感想・評価)
優しい気持ちになれる、ハートウォーミングな小品。あぁ、睡魔が…😪
かつての恋人がアルツハイマー患者用の老人ホームに入居していることを知った演劇評論家のクロード。
彼女に会うため、病気を装ってホームに入居するが…、というヒューマン・コメディ。
今年初の新作映画鑑賞!…だったかな?
扱うテーマがテーマだけに、劇場のお客さんの平均年齢が高い!
老人と老人のラヴ・ロマンスという、中々珍しい作品。
老人の比率が高い日本において、今後ますます需要の増えてくる題材かも。
40年ぶりに恋人と再会するが、彼女は何も覚えていなかった…、というなかなか重い内容の作品だが、映画のタッチは軽快でコミカル。
誰が観ても嫌な気持ちにはならないであろう、カラッとした作風で小気味良い。
主演のブルース・ダーンをはじめ、老俳優たちの演技は素晴らしい。リアリティのあるアルツハイマー演技には心が動かされます。
映画の尺は90分と短め。映画の内容もそれに見合うかのような地味さ。想像以上のことは何も起こらない。
そのため、中盤以降はかなり眠かった…😪
エンディングも、あまりに安易なハッピーエンドな感じがしてどうも…。
なんというか、扱っている題材に対して作品の着地点が軽すぎる感じがしてしまった。
クロードがアルツハイマーに対して偏見を持っており、入居者と過ごすにつれてその偏見が消えていくとか、そういう内的な成長を描いてくれるとよかったかも。
クロードと入居者たちの交流描写が少なかったので、最後の退去のシーンで感動が込み上げるとか、そういう気持ちにはなれなかった。
孫娘の描写も中途半端。最後、なんか演劇して終わる。
というか、娘夫婦のいざこざってなんかふわふわしたまま終わった気がする。結局、あの旦那のクズさに対しての報復とかなかったし。
ここはもうちょい膨らませられたところだと思った。
死ぬまでに一度、かつての恋人に会いたいとか、初恋の人に会いたいとか、そういう気持ちって特に男の人なら誰でも持っているような気がする。
クロードの回想シーンの切なさは、ちょっと涙腺にきましたね…😢
「チャンスは逃すな」と言いアグレッシブに行動するクロードの姿には、老人になっても守りに入るな、という教訓が込められているような気がする。
全くその通り!
まぁ、正直絶対に映画館で観るべき!って映画ではない。ほかに観たい作品があれば、これは後回しでもいいと思う。
ランタイムも短いし、ハートウォーミングな作品なので、ご夫婦でのんびりと鑑賞すると吉、かな?