「いやあ、ひどかった」ドクター・デスの遺産 BLACK FILE プチさんの映画レビュー(感想・評価)
いやあ、ひどかった
原作が良かったので見に行ったが、いやあ、ひどかった。原作で犯人の動機が形成される過去のある出来事が、バッサリと削られ、代わりに何の脈絡もない長い長いB級アクションがくっついていた。その部分の人物の行動の不自然さ、やたら怒鳴る声の騒々しさ、「お前らバカか」とスクリーンに何か投げつけ、帰りたくなった。冷静になってから、なぜ、あえてつまらなく改変したか推測した。一つは、原作の過去のある出来事を映像化するには予算が少なすぎた。もう一つは、ある出来事を映像化することで、重いテーマが重いままとなってしまい、炎上の対象となる可能性があるため、B級アクションとすることで、逃げた。多分、予算と炎上回避という上からの圧力で、脚本家は書きたくもない脚本を書き、監督は取りたくもない映画を撮ったのだろうなと、同情。低予算かつ短期間に作られる消費型映画の典型。原作者の中山先生は、映画好きでも知られる人。この映画を見て、何を思ったか?
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異形さんのコメント
2021年10月20日
一番ひどかったのが、原作では遺体を解剖するのに遺族の同意が必要だからあんなに頑張ってるのに、綾野剛がいきなり遺体を強引に奪った時、椅子から転げ落ちそうになりました。