「ワールド・ワイドな兄弟喧嘩❗️」ワイルド・スピード ジェットブレイク bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)
ワールド・ワイドな兄弟喧嘩❗️
嘗て、若者のチキンゲームから始まった『ワイルド・スピード』。しかし、今のシリーズは、007もビックリの国家スパイレベルのアクション・ムービーへと進化している。しかし、あくまでも、そのアクションの核となるのは、カー・アクションというのが、本シリーズらしさ。
とにかく、凄まじいまでのカー・アクション・シーンの連続で、観ている者を釘付け。のっけからのジャングルでの銃撃戦を交えたカー・チェイス、強力マグネットによる全てを薙ぎ倒していく街中でのカー・アクション、そして、そして、スカイダイビングや潜水艦に飽き足らず、とうとう地球を飛び出て宇宙にまで…(笑)
いったい、何処までこのシリーズは、突き進んでいくのか? もしポール・ウォーカーが天国から観ていたら、いったいどう思うだろう…(爆笑)
今回の内容は、ドムの弟・ジェイコブが登場し、過去に起きた、レーサーだった彼らの父の事故死を巡っての、弟の兄に対する嫉妬と兄弟の確執を描いている。そのロケ地も、アメリカから始まり、南米のジャングル、カスピ海、東京、ロンドン、エジンバラ、そして宇宙へまでと、正に、ワールド・ワイドに繰り広げられる兄弟喧嘩だ。そこに、金持ちバカ息子・オットーと悪女・サイファーが絡んでの世界征服の野望を、ドムのファミリーが叩き潰していくストーリー。
本作は、確かにアクションシーンだけを観ても、楽しめる作品に仕上がっているが、これまでのストーリーが分かっていると、より楽しめると思う。ネタバレになるから詳しくは言えないが、ある重要人物の復活劇、ドムの父の事故死の真相、冷血サイファー役のシャーリーズ・セロン、エンドロール後に登場したあの人物、そして、そして最後の青いスカイラインGT-R…等、本シリーズファンなら、これまでのストーリーから、思わずニンマリしてしまうシーンが盛りだくさんだ。
但し残念なのは、ハリウッドが描く日本は、何故あんなにゴミ溜めみたいな、貧相な街としての描写になるのだろう。英国は、あんなに優雅な描き方をするのに、こうした差は、やはり日本人としては、憤りを感じる。
尚、本シリーズお決まりとなった、エンド・ロール後のシーンは、次作への期待も高まる to be continued となっていたので、最後まで席を立たないように。