劇場公開日 2020年12月12日

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「昭和任侠道を井筒監督が総括してみました的な」無頼 カールⅢ世さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5昭和任侠道を井筒監督が総括してみました的な

2020年12月31日
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鑑賞方法:映画館

幸せ

1956年(昭和31年)から始まりました。昭和アンティーク満載。特に車。トラック、バキュームカー含めて、とても楽しめました。
街頭テレビの力道山。
東京オリンピック。東洋の魔女。
オイルショックのトイレットペーパー買い占めなど昭和の歴史がちりばめられています。
トイレットペーパーで柳ゆり菜を釣るシーンあり。柳ゆり菜はなかなか堂々たる演技でした。
主人公には実際のモデルがいるらしいです。お爺さんは地銀の創設者で大恐慌の際には私財を充てて銀行を守ったらしい。立派な家系じゃん。総勢400人の豪華な役者たち。それぞれいい演技で、雑な感じは全然ありませんでした。
中村達也はやっぱりホンモノだなぁ。
自前のタトゥーが全身にあるので裸にはなれません。生まれつきのストリートファイター。たまたまロックバンドのドラマーをやっているだけの人。役者も器用にこなします。西川可奈子が娘役で、ヤクザとしては家族に囲まれて幸せな最後でした。
三上寛は拳銃自殺した右翼(野村秋介。役:木下ほうか)の霊安室のお坊さんで、お経あげるだけ?贅沢な起用と思ったら、ちょっと違った。引退後の井藤正治(MATSU)に出家を勧める。やだな~、小指のないお坊さん。合掌しても、ぴったり合わさらない。ゆびきりげんまんできない。小指と小指を絡ませられない。
泉谷しげるの春夏秋冬をテーマソングに据えてきたのは、井筒監督の趣味なのでしょうか?この名曲は無頼という題にはよく合っていました。
MATSUは好きなので良かったです。
パンフは2200円でした。ちょっと手が出ませんでした。
144分には全然感じませんでした。

カールⅢ世