劇場公開日 2020年5月2日

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精神0のレビュー・感想・評価

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4.0老いをに向き合う

2020年5月31日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

誰にでも老いはやってくる。仕事も辞めなければいけない。精神科医として患者に信頼されていた山本昌知氏の引退は、多くの人にとって心の支えを失うに等しいかもしれない。それぞれの患者との最後の診察は患者の不安と今までの感謝の気持ちが溢れている。本作は精神科医としての最後の日々をおくる山本氏と、妻の芳子さんとの静かな生活をメインに作られている。芳子さんは認知症をわずらっている。山本氏はそんな妻を優しく支え続ける。ただ、来客をもてなすだけ、お弁当を食べるだけのシーンもとても美しく感じられる。長年連れ添った2人の呼吸が美しいのだ。ラストのお墓参りのシーンは不思議と涙が溢れる。
老いとはどういうことか、人生の幕引きをどのように過ごすのか。それはいつか誰もが直面する問題だ。最後の時をこのように穏やかに過ごせる人生はきっと素晴らしいものに違いない。

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杉本穂高

3.5夫婦の絆と老後の日々を想う

2023年2月13日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

80歳を超えて引退する精神科医・山本さんと長年連れ添ってきた妻・芳子さん。山本さんの最後の診療の様子、山本さんと芳子さんのお茶の様子、芳子さんの女友だちとの会話の様子、最後のシーンは、ご先祖のお墓参りを夫婦で行く様子。途中で挟みこまれる昔の少し若いときのモノクロ映像。ワンカメで表情をぐっと寄せて撮り、息遣いの音も拾って、ドキュメンタリーのリアルさは十分伝わってきた。
観るものに老年になれば必ず訪れる衰えと、老後の日々を想わせる。夫婦っていいと思えるし、逆に、独りで老後を迎えることになることの侘しさを感じてしまう。
独り問題ってこれからの時代多いと思うし、独りで老後を迎えた人のドキュメンタリー、夫婦の絆のないバージョンのドキュメンタリーも撮ってほしいと思った。そのときのテーマは、何になるんだろう。

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菜野 灯

4.0引き継がなければ

2021年6月7日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

町の精神科医、山本昌知氏も82歳、妻も弱ってきており、引退を決意する。
頼りにしていた患者に不安が広がる。
老夫婦の生活が丁寧に描かれ、高齢化社会の不安で胸がざわつく。

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いやよセブン

3.5老いた認知症の妻を介護しながら医師を続けてた夫

2020年7月28日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

認知症になった妻を介護しながら医師を続けてだけど、無理になって医師を辞めた夫のドキュメンタリー映画。
車も運転されてたけど、いつまで出来るのだろう。
そんなに遠くない今後のことを考えさせられる作品だった。

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りあの

3.0フラットな自分

2020年6月28日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

人として1番難しいこと
それは、あるがままを受け入れることかもしれません。
大概の人は、自身の不遇を嘆き
現実に抗い、追い詰められていく
山本さんは精神科医だから
わたしのような凡人とは違うから
出来るのかもしれませんが
でも、生きているだけで感謝する
あるがままを受け入れることは
大事なんだと思う。
心の有り様で人は変われる・・
そう、実感しました。

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ちゆう

5.0優しく冷たく誠実な眼差し

2020年6月16日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

悲しい

観察ドキュメンタリーを数多く見ている訳ではないけれど、想田ドキュメンタリーは相当に気に入っている。
今回も最初からかなり見入ったし、作り手と被写体との距離感というか空気感は、これまで以上に素晴らしく感じた。
あくまで撮る側は陰というスタンスを維持しつつ、カメラがあることを決して隠そうとすることなく、カメラ存在をリアルでナチュラルに構築されているところが毎回好感を持つ。今回も、カメラで撮っていれば対象はこうなるであろうことを素直に誠実に、それでいて冷徹に見つめていて、微笑ましくもあり悲しくもあり、感動的でもあった。
これまでの作品と違う点としては、かなり辛い気持ちで見つめたというところ。どうにもならないもどかしさ、悲劇的な方向へと向かっているベクトルをひしひしと感じて、見終わったときのわだかまりはかなり強いものだった。
映像だけで分かりやすく濃密な内容を伝えていることに素晴らしさを感じることは言わずもがな、無理にコントロールすることなく誠実に被写体を追った結果が凝縮されているこの構築物を眺めているだけでも非常に面白いと感じる映画だった。

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SH

4.0長回しから浮き上がる色んな感情

2020年5月29日
iPhoneアプリから投稿

私は想田監督のファンなので、
無条件に高評価してしまう部分は
あるかもしれません。

でも、こんな地味なドキュメンタリー映画を、
面白いと思ってしまうのは、
やっぱり監督の手腕だと思うんです。

もし、「長年精神科医療に携わってきた医師の引退と
それを影で支えた妻」みたいな切り口で5分番組を作ったら、
お菓子を出すのに手間取ったり、
おぼつかない足取りでお墓参りするシーンは
出てこなかったと思うんです。

あのじれったいシーンを見ながら、
色んなことを思うと思うんです。

パッとした派手さや面白さはないけど、
こちらが能動的に考える感じるところに、
想田映画の凄さはあるんですよね。

そして作品ごとの楽しみもありながら、
次はどんなテーマを突きつけてくれるのかという、
想田作品全体での楽しみがあるなーと思います。

最後に、この映画はコロナ期間に「仮設の映画館」で観ました。
自分だけではなく、映画業界全体の利益になるようなシステムを考えられるなんて、
彼はビジネスマンとしても優秀だし、
いいビジネスってこうゆうことだよなって思うんです。

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しろ

4.5時間を忘れてしまう。

2020年5月3日
Androidアプリから投稿

【仮設の映画館】で鑑賞しました。
途中、何度か映像が止まってしまって歯痒かったのですが、作品そのものは『静かに流れる大切な時間』を共有させて頂き、気持ちを落ち着かせて頂きました。

この作品の前作【精神】も観たくなりました。

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シャンタル

4.0動画配信 仮設の映画館で観ました

2020年5月2日
iPhoneアプリから投稿

知的

  精神というより、山本昌知先生夫妻の愛情物語の映画ですね。11年前の奥様の姿が所々に折り込まれ、この11年の年月を感じました。
  ハラハラするシーンもありましたが、みた後、YouTubeで想田監督夫妻の仮設舞台挨拶を見ましたが、その中で、監督が自分が手を貸そうかと思ったこともあったが、それをやると
  山本夫妻の日常が収められなくなるという言葉に納得しました。

  町山智浩さんが、ハリウッド映画はここで笑いなさい、ここで泣きなさいが計算され尽くしているが、こういう映画はそれぞれがそれぞれの意識にその映画を
  持ち込むと言われてたの、見終わってがらホント合点が行きました。

  コロナが落ち着いたら劇場で公開するので来て欲しいと監督は言われてました。ぜひいきたいですが、コロナの終息が見えない今、動画配信の仮設映画という仕組み。1,800円を支払って半分が指定する
  映画館に入る仕組みは、他の映画配給会社もやって良い公開方法だと思いました。

  久々の新作映画。よかったなあ。

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まさ