「映画として」MOTHER マザー 背中にエンジンさんの映画レビュー(感想・評価)
映画として
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そう言えば、こんな事件有ったなぁと。
その事件を書いた本は読んでいないので、何処までが実話に沿った話しになっているか分からないので、映画としての評価だけ。
自堕落な生活をしている母親に男が寄ってくるのは不思議だが、そこは長澤まさみが演じる事で、まぁ何となく理解してしまう。逆に何故に阿部サダヲ?と思う。実話は知らないが、妊娠した事を告げると「本当に俺の子か!」と暴力を振るって消え、五年後に突然現れて、また生活を共にしたり、男の借金の為に息子に勤め先の金を盗ませる程に魅力的には見えない。年下のイケメン俳優を使った方がリアリティは有ったかなぁ。
また、しばしば時間が飛んでしまう。それも結構大事な部分。妊娠したあと、突然に五年後となって娘が生まれているが、路上生活者の親子。どうやって子供を産んで、今まで生活してきたのかが不明なまま。
また、成長した息子が髪にメッシュを入れているが・・・・そんなお洒落?する余裕無いだろうし、あの母親なら自分の白髪を染めているだろう矛盾。
事件後、面会に来た児童相談員の夏帆に、息子はそれでも「母親が好き」と言うシーン。これは必要なんだろうか?何だか、親子の愛情と言う事で、あんな母親さえも美化しようとしてないか?
少年法撤廃派である自分だが、こういう環境で育ったら・・・・と感じてしまう。一種のプロパガンダ映画に感じてしまった。
役者陣、特に長澤まさみ、幼年期、成長後の息子を演じた二人の少年には高い評価をせざるを得ないが、脚本と演出には疑問が残る。
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