「疲れる映画」MOTHER マザー 抹茶さんの映画レビュー(感想・評価)
疲れる映画
長澤まさみが頑張ってた映画。
実際に起きた事件を元に映画化しているが、良し悪しではなく、加害者少年のルポを加工せずに台詞に起こしている為、独立した映画というより、再現ドラマの色合いが強い。元の事件をある程度、知っている者からすると、目新しい部分はなく、ひたすら駄目女とそれに巻き込まれる周囲の人物を延々と見る羽目に。
オリジナル要素としては、長澤まさみ演じる駄目母が、延々と周辺の男とやりまくるシーン。この点のみ、妙にリアリティーがあり、脚本家のセンスが垣間見えた。
新聞記事やルポタージュ以上に得る物はないと思っていた映画だが、通しで観た事で、実際の母親が軽度の知的障害だったのでは?という考察が生まれた。これは長澤さんや大森監督がどの程度意識していたかは知らんけど、女性を描写するにあたり、暗に示唆している様には感じた。
そこに妙な納得というか、説得力はあった。
オススメかと言うと、全くお勧めしない。
あと、これは言っても仕方ないが、ホームレスの長澤まさみがメイクしてるのは変だ。
ラストシーンですっぴんを見せていたのには驚いたが、寝る時はメイクを落とし、路上生活ではメイクをするって一貫性がない。服をいくら汚しても、そこにリアリティーというよりは扮装に見えてしまう要素があり、そこまで女優生命というか長澤まさみのイメージをぶち壊すような映画じゃないのかもしれんけど、中途半端に思えた。
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