「最後まで救いなし」MOTHER マザー さくらんさんの映画レビュー(感想・評価)
最後まで救いなし
辛かった。最後まで何一つ光がない。
「親がどう自分の子供を育てようと自由でしょ」確かにそう言われたらそうだけど、その育て方が一般的な家庭生活を送っている子供達の基準から著しく外れているとしたなら、その育て方は明らかに間違っているだろう。
家があって、ご飯が食べれて、布団で寝れて、学校に行けて、勉強をすることができる、その最低ラインでさえもクリアできない生活を子供にさせている親なら、何らかの自治体からの支援がないと無理であろう。
長澤まさみもこの役を演じるのはとても辛かったと思うし、新人の奥平大兼くん、いきなりこの役をよく頑張ったねと褒めてあげたい。これからの活躍が楽しみである。幼少期を演じた子役の子も本当に抱きしめてあげたくなった。
あんなに酷いことをされても、暴力を振られても、「お母さんが好きだから」って、切なすぎる。母親も子供もそれは好きという感情じゃない、ただの依存ってことに早く気付いてほしい。母親のことを好きじゃなくたって、全然いいんだから。
最近、ニュースでもよく取り上げられているが自分達の快楽の為に子供を置きざりにする親。
気付かれてないだけで、この国にどれだけいるのだろう。殺人まで犯さないとしても、その前に虐待もあるだろうし、問題は山積みである。
きっと、この作品を通してもそうだし、1人1人がもっと真剣に考えて、何か行動をしなくてはならない時期にもうとっくに来てるんだと思う。私達に何ができるのだろうか。
あと、個人的に仲野太賀くんのラブホ従業員役とても好きです!
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