「演者の迫真の演技は秀逸だが。。。」MOTHER マザー tackさんの映画レビュー(感想・評価)
演者の迫真の演技は秀逸だが。。。
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あの長澤まさみが、30代半ばの廃れた中肉中背の母親役を演じ、
阿部サダヲがド迫力のチンピラホストを演じる。
息子役の奥平大兼くん、そして子供時代の郡司翔くんなんかは
これからどういう俳優になるのだろうと楽しみになるくらい素晴らしい演技だった。
元ネタも社会派ヒューマンドラマにはもってこいの題材。
時系列なども含め、映画全体の展開も
下手に小細工をするのではなく、オーソドックスな筋書きで見易い。
しかし、作品を観終わった後、これほど重いテーマの映画なのに
特に考えることがなかった。
映画全編で全て言っていた気がした。
特にラストシーンの冒頭に出た
判決のテロップ。
これが本当にこの映画の最後に観る側が知りたかった事かなと疑問が残った。
さらに弁護士が面会のシーンで母親に言っていた
『あなたと息子さんは共依存』という言葉。
これは敢えて本編で言う言葉だったのかな。
2時間弱この映画を観ていれば、
この親子の関係性はわかっているし、
それをラストシーンで、
本当の言葉で出してほしくはなかったかな。
観た側が各々考えることが全部なくなってしまった感じがする。
うーん、個人的にはめちゃくちゃ良い題材と役者陣の演技なのに、
あと一つ物足りなかった感。
ただ観る価値は十分にある作品でした。
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