「依存か洗脳か」MOTHER マザー Bacchusさんの映画レビュー(感想・評価)
依存か洗脳か
川口祖父母殺害事件をモチーフにしてつくられたフィクション。
実際の出来事をモチーフにした内容ではあるものの、異なるところもかなり多いので、これが真相だとは思わない様に。
離婚して、まともに働かず家族に借金を無心する母親と、小学校にも通わない11歳の少年の6年間のストーリー。
始まって早々、一切働く様子はみせず、どうやって生きているのかも不思議なレベルの母親と継父と少年。
それでも実父との生活は選ばず、母親と暮らすことを望むし、成長してからは口答えすることもあるけれど、その生活しか知らない少年には最早洗脳に近いものがあるのか。
悲しくやり切れず、憤りを感じ重く響く作品ではあったけど、なぜこんな中途半端にフィクションにしたのか、と疑問も残った。
ただ、実際の事件の知識がなかったら、もっと高評価をつけたかも。
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asicaさんのコメント
2021年1月6日
この映画の中ではごく普通の常識を持つ父親に描かれていましたが(母親に対する依存を浮き彫りにしたかったのでしょうか)、実父もかなり相当な人ですよね。
養父(と言っていいか不明ながら)の性的虐待も苛烈を極め、こんなに強烈な映画であっても事実はもっと凄まじいかと思うと言葉もないです。