「事故物件」事故物件 恐い間取り なつ F列さんの映画レビュー(感想・評価)
事故物件
うっかり先に続編を視聴して、しょっぱい判定したので改めて本家を視聴。
続編よりだいぶ良くできていた。先にこちらを観ていたら続編の評価はもっと下がっていただろう。
松原タニシ氏の売れない芸人として藁にも縋る思いで飛び付いた「事故物件住みます芸人」の体験をなかなかに寄せている部分にヤマメとナカイとの信頼感や霊感持ちの可愛いヒロインを肉付けして、さらに西のお笑いを地盤にしているので展開にツッコミを入れつつも楽しく観れる。
このノリは合わない人もいるのかも…とも少し思った。
それこそシラけた舞台に1人爆笑するアズサちゃんのように。
不動産会社で、あ、殺人って書いてください〜って。いきなり書けって言われても私は殺人ってどう書くんだっけ?て悩む。普段そんな漢字使わないよ。
そこはオーブが映り、霊感持ちのアズサちゃんはバールの様な物を持った男を見て逃げる。どうしても撮れ高が欲しいヤマメはアズサちゃんに部屋に来てもらい赤い服の女の過去を見る。翌日ヤマメの背後に赤い服の女が現れ、同時にナカイの背後にも現れ彼らは事故にあってしまう。
その後ナカイは土下座をして協力を求める。絶対お前を売れさせる!
ちなみにヤマメもアズサちゃんに土下座をしているし、俺が守る!的なことを言ってるがどちらも守れてないし、やっすい土下座だなぁとも思うがそれほどに芸能界で生きていくのが大変なのだろうとヒシヒシ伝わる。
2件目には仕事に失敗したアズサちゃんを優しく慰めつつも彼女の霊感を頼って部屋に連れてく。あぁ、ゲスい。
察しの良いアズサちゃんと共に見た過去の痛ましい事件。
ナカイの家族に不幸が訪れ、このままでは周りを巻き込む可能性も。
3件目、首吊りの部屋。
ロフトっていいよね〜分かる〜って一緒に喜んでいたら階段の窪み。気づくと首を吊りかけでアズサちゃんが来なければって状態。もう持っていかれてるぞ君は。
ついに東京進出4件目、間取りを見ただけで怯えるアズサちゃん。人を笑わせることをしたいのでは、問う彼女を強く拒むヤマメ。離れて行くアズサの後ろ姿を眺めるヤマメ。このシーンでヤマメの進む道に疑問と割り切りを感じる。
この部屋がもうヤバい。入った瞬間にぐにゃりと倒れるヤマメ。突然鳴るチャイム。ピンポーン。妖怪大戦争!あっちからもこっちからも冷蔵庫ではアイス食べとる!と、700円で買ったお守りが5体も昇華。リーズナブル〜
アズサちゃんが窓をカチ割り入ってくるも、そこはあかん!心中の部屋やで!もちろん再現フィルム開始。
更に突撃するのはナカイ!ヨコミズから様々なお祓い方法を得て応戦!大束線香の煙は炎となって死神の様な存在を取り巻きその波動をラブラブ傘で守る。
宮司さんも現れて波ーーー!も期待はしていた…
テッパンの音や黒いモヤなども使うがスマホの顔認証など細なところも手を抜かず、要所で勢いのある肉肉しい霊を出したりと緩急をつけ、最後にどこの戦隊モノかな?って状況で恋人でもない女や酷い目に遭ってる相方が助けにきてなかなかに笑えた。
ラストでアズサちゃんと怖くない部屋を探す。
1枚を見て怯えるアズサちゃん。そして2人で部屋を借りるのは2人は恋人同士。売れるまでは彼女は作らんって言ってたヤマメなのできっと芸人はやめたのだろう。事故物件専門だったヨコミズさんはあの黒いやつに取り憑かれてトラックでどーん。
立ち去る2人をまだまだ付き纏う黒いナニカ。
アズサちゃんが健気すぎて使われすぎて可哀想で。
前半はかなり怖いなと感じたが、最後はノリツッコミホラーになった。家の鍵とかにビリケンさんとかいて細かいなぁ。ロフトの部屋の様に瑕疵物件、瑕疵物件、と続く部屋もたくさんあるだろうし、いつかはどこでも瑕疵物件なんだな。残穢だな。
1番びっくりしたのが自分は過去にこの作品を視聴してた事実。なんか見覚えあると思ったのよ…2度美味しいと思っておく。
