花のあとさき ムツばあさんの歩いた道

劇場公開日:2020年6月1日

花のあとさき ムツばあさんの歩いた道

解説・あらすじ

山あいの段々畑に花を植え続けた夫婦と小さな村の人たちを追い、2002年から放送されたNHKの人気ドキュメンタリーシリーズ「秩父山中 花のあとさき」を映画化。埼玉県秩父市吉田太田部楢尾。山深い村に暮らす小林ムツさんは60歳を過ぎた頃から、夫の公一さんとともに丹精込めた段々畑をひとつずつ閉じていき、そこに花を植えてきた。長い間世話になった畑が荒れ果てていくのを申し訳なく思ったムツさん夫婦は、せめて花を咲かせて山に還したい思いで、毎日コツコツと花を植え続け、その数は1万本以上にもおよんだ。暮らす人が年々少なくなる村に、春になるとムツさん夫婦の植えた色とりどりの花が咲きほこる。やがて、ムツさんにつらい出来事が訪れてしまう。

2020年製作/112分/G/日本
配給:NHKエンタープライズ、新日本映画社
劇場公開日:2020年6月1日

スタッフ・キャスト

監督
百崎満晴
プロデューサー
伊藤純
撮影
百崎満晴
語り
長谷川勝彦
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フォトギャラリー

映画レビュー

4.5 名作テレビドキュメンタリー20年の総集編

2025年10月3日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

花のあとさきは主に2001-2009年.2019年に埼玉県秩父太田部楢尾で撮影されたNHKドキュメンタリー番組で、主人公扱いの小林ムツさんは2007年に病で倒れ、2009年に亡くなっている。
この映画は撮影期間18年間、放送回5回分を纏めた総集編になる。
過疎集落に人が住まなくなった2019年に最後の新作が放送されている。
NHKは当時の未使用素材は他の撮影で上書きしてしまうらしく殆どオフショットが残っていない。
数分だけ今回の公開で未放送の場面があるが、
わざわざ入れなくても良かった気がした。
公開時はコロナ禍ど真ん中で、公開自体が1ヶ月程伸びていた。
東京の公開劇場で数日後に行ったが、初回来場者特典の花の種がまだ貰えた。
人は5人くらいだった気がする。それだけ人流が少なくなり危ない時期だった。
この映画は見る事は出来なく未だ配信、
DVD化されていない。
2021年に花のあとさきの本、
2022年にひっそり映画サントラCDが
出ているが、映像は未だに出ていない。
ムツさんが亡くなられて没後16年経ち、
いつの日か配信で全て見れる様になって欲しい。

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さとう

4.0 すんごい山の中にすんごい急斜面 しかも埼玉なんですね ビックリ ム...

2022年1月29日
Androidアプリから投稿

すんごい山の中にすんごい急斜面 しかも埼玉なんですね ビックリ ムツおばあちゃん含め他の方々もみんなお年なのによく働いて穏やかだし、お元気で朗らかだなと思いました 内容はボツンと一軒家か秘境に暮らす人みたいでしたけど、凄いのは20年位追ってるんですね 庭や近くも手入れをしないとすぐに草だらけになるので山中ならもっと大変!苦労はよく分かります お盆にみんな集まったり、氏神様(?)祀るのなんかは田舎あるあるなので祖母のいた頃を思い出しました 人生なんてあっという間だよ、と仰っておられましたが、花木はずっと残るのでいいですね 後ずっと引き継いでいってほしいと思いました

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ゆう

4.0 畑に花を植える発想がいい

2020年9月23日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

限界集落で最後は誰も居なくなる山奥の急斜面にある家と畑。
昔は養蚕と炭焼で生計を立ててたようでそこそこ栄えてたようだが、今はどちらも成り立たなくなってるのが実情。
子供たちは生家を離れ戻ってこないが、不便だし仕事が無いのだから仕方ない。
これから離島や山奥の家って人が居なくなって、猿やイタチよような動物のすみかになっていくのだろう。
人口が減っていく日本を象徴するような作品だった。
そんな中、歳をとって面倒見れなくなることを考え畑に花を植えてきたおばあちゃんの発想が素晴らしい。
人が入らなくなっても、遠くから眺めても、美しい花に癒されるだろう。
ほのぼのとする良いドキュメンタリー作品でした。

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りあの

3.5 もとはTVドキュメンタリー

2020年9月10日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 平成13年に初めてムツさんに焦点を当てたドキュメンタリーを撮り、その後も思い出したかのように埼玉県秩父市吉田太田部楢尾を訪れた百崎監督。監督の名前も桃咲満春と漢字を変えれば見事にこの情景にフィットしてしまう。

 養蚕と炭焼きがこの集落の主な収入源だったが、後継者は都会へと移住し、残されたのはわずか9人、平均年齢73歳。数年ごと取材するたびに人数が減っていく様子もリアルで哀しい。

 生活する人々はみな素朴で優しい。花を植えて山に返すことを生きがいとするようになったナツさん。毎日歩いたり、屋根に登ったりで元気な様子。そのほかにも住民の方が描かれていて、自然の中での生活の苦労も見えてくる。鹿、ウサギ、イタチなどの動物、それにツバメも巣作りにやってくる。

 たまにやってくる彼らの子どもたちや、獅子舞などの祭り、お盆など・・・特に桜と桃の花のイメージが残りますが、春と秋の景色の美しさもみな住民たちのおかげ。とにかく優しい気持ちになれる作品でした。

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kossy

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