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チャイルド・イン・タイムのレビュー・感想・評価
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みなそれぞれの「子ども」を探している
カンバーバッチファン&彼の製作総指揮ということで鑑賞。 カンバーバッチのベストショットは泣き顔なのかもしれない…美しすぎます。 カンバーバッチ演じる主人公がふと目を話した隙に娘を見失ってしまい… というあらすじですが、どうやら「子ども」を探し続けていたのは主役夫妻たちだけではなかったようで… 親友のエピソードが気になりましたが、小説が原作なのですね。読んでみたい! (しかも大好きなつぐないと同じ作者様!) サスペンスであればちゃんと娘失踪の真相が明かされるのでしょうが、これはヒューマンドラマ。 主役夫妻のような人たちはきっと現実にもたくさんいる。 根本的解決はできていないけど、大切なものを失ったひとたちがゆっくり再生、前を向いていくまでが描かれていると感じました。 特に感情の起伏もなくまったり観ていましたが、最後カンバーバッチがイマジナリー娘ちゃんと手をぎゅっと繋いだとこで涙が出てしまいました。 人物を窓越しに見つめる演出が多いのが印象的。
心を埋めるには…
子供を失った喪失感を埋めるには、綺麗事ではなく、新たな子供と言うことだろうか。自分が目を離した空きに子供を失う。ある意味、死んでしまうことより、残酷で諦め切れない、どこかで生きててほしいと願う。生殺し状態。それ以来、夫婦関係も上手く行かず別居する。二人にとってこの時間と距離が良かったのだろう。政府の仕事をしていて精神を病んで自殺してしまう親友の話はどう関わり合うのか、ちょっとわからなかった。
質の高い名作
時々、子供が忽然と姿を消す事件があります。 そんなとき、この子の親はこれからどうやって過ごしていくのだろう、と考えたりします。 この物語の主人公スティーブンも買い物途中に娘が居なくなった親の一人です。 と言っても、失踪してすぐの話ではなく数年経って今は一人で暮らしています。 家族三人で幸せだった頃のシーンが時おり挟み込まれますが、その頃が幸せであればあるほど今の状況が辛く苦しいと感じます。 誰かを失ったことがある人には特に心に響く話だと思います。 パブ「ザ・ベル」との不思議な巡り合わせや、心の均衡が取れなくなった友人チャールズのエピソードもストーリーに厚みを持たせています。 エピソードのひとつひとつがとても丁寧に作り込まれています。 街並みや風景も美しく俳優陣の抑えた演技も本当に素晴らしい。 お薦めです。
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