劇場公開日 2021年2月19日

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「「中学校10年生」のあの頃。」あの頃。 bionさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5「中学校10年生」のあの頃。

2021年2月20日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

 ハロプロ全盛時、アイドルオタクを目にして、人生を浪費する人たちにはなりたくないと思っていた。見ていくうちに充実した人生を送っていないのは自分の方かもしれない。そう思わせる何かが伝わってくる。

 剣のセリフ「今が一番楽しい」。刹那的な生き方から出てくる投げやりな言葉ではなく、生きているいう実感から発している言葉だ。素直な気持ちでこの言葉をいって見たい。

 おっさんたちの青春というよりも、劇中のナレーションで語られる「中学校10年生」という言葉がしっくりくる。この「中学校10年生」のバカ騒ぎをうらやましく思った。自分が、社会人になると同時に捨ててしまったものを彼らは大切にして生きている。

 松坂桃李はあいかわずの安定感を見せてくれる。そしてもう1人、『すばらしき世界』とはうって変わって、どうしようも器の小さな男コズミンを演じた仲野太賀に拍手。

bion