THE BATMAN ザ・バットマンのレビュー・感想・評価
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ダークナイト3部作と比べるのは酷
「バットマン ビギンズ」「ダークナイト」「ダークナイト ライジング」は奇跡の傑作だったが、そこに何処まで迫るかに期待してたが、中々の作品だった。
コミック的なノリで無いリアルな展開は大歓迎。
次回作でどの様にジョーカーが姿を見せるのか?はたまた別のキャラを登場させるのか?
間違ってもバットガールやロビンを登場させてMr.フリーズと戦うのはお断り。
バットマンを掘り下げた作品でありエンタメ要素は少ない
今作のバットマンは派手なアクションや派手なガジェット、惹き付けられる魅力的なヴィランはいません。
バットラングなんてテープとワイヤーを切るカッター代わりの使い方しかしません。しかも投げずに。
影の中からゆらり出てくるバットマンと独自の思考回路で犯罪を犯すリドラーのサスペンス映画です。
どんなバットマンを想定してるかで賛否別れる作品です。
事件の規模が小さく、必然的にキャラの掘り下げが多くなりますが無駄が無く、バットマンとは?について別の側面からのストーリーと新しいベクトルからのカウンターパンチがある映画です。
私は楽しめました。バットマンとしての動機、目的がいつも通りブレてきて、ここに今作最大のカウンターがクリーンヒットして余計ブルース・ウェインとしてブレる。このカウンターのためにこの映画を作ったのかなと思えるほど「そう来たかぁ」と喜ばせて頂きました。
ただ、★0.5の-もあります。
それはブルースの精神年齢が高校生くらいに思えた事です。
物事の分別や判断、自分の思考や意志が固まりつつあるが他人の指摘や評価、環境の変化を許容しきれず攻撃的になる所とか。
ウェイン家の評価は一切気にかけず、アルフレッドにすら噛みつく。反抗期か?
そう思ってしまったらなんかブルースの行動に変に納得してしまいました。
最後なんてチャリ帰りの高校生カップルかよ!?仲良く併走して別れた後ミラーで見続けるとかどんだけ名残惜しいんだよ!?初恋か!?だろうね!復讐しかないって言ってたくらいだもんね!って思ってしまいました。精神年齢が高校生で思春期だもんねしょうがないね。
以下、ネタバレ駄文。
面白かった!
バットマンから犯罪の枷を無くせばリドラーになる。
リドラーの動機も分かる。金持ちへの反抗だけどサスペンスな今作はそこがさらに拗らされてブルースに流れ弾の致命傷を与える展開なのも素晴らしい。
父が善人でゴッサムを良くしようとする夢半ばで倒れ、その遺志を継いで悪人を成敗してきたら実は父は善人では無かった。
このネタを通すために出来た映画と言っても過言じゃないと思う。
このベクトルのバットマンへの揺さぶりは想像できなかった。
あとセリーナ役のゾーイ・クラビッツ美人。
楽しめるが長い
バットマンシリーズはジョーカーしか見たことがありません。
今作も予備知識無しで見たので、サスペンスっぽいストーリー展開で予想外に楽しめました。
ニルヴァーナが使われてるのも良かったですね。見た後に久しぶりにアルバムを聞いてしまいました。
長すぎるのが残念。最後ワンシーン有るような気がしたので、ガマンしましたが、エンドロールの時は途中で、心が折れそうになりました。
なんと最後まで保たせることができて助かりました。
個人的にはバットマン映画で一番!!
アメコミヒーローものに求める一番は、一瞬でも“カッコいい!!”もしくは“スゲー!!”と思わせてくれること。
正直本作にはあまり期待していなかった。
けど、いきなりタイトル大写しに感激。
加えてバットモービル活躍のシーンはまさに求めるそれを実現させてくれて感謝感激。
本作がサイコスリラーなのもグッド。ここまでバットマンがサイコ野郎だと描いたのは初めてなのでは?
ミステリとしても充分に楽しめたし、結局バットマンとリドラーは表裏一体、それも納得。
ヒーローとして目覚めるラストも最高。
本当に最高だった故に、気になるところがやけに引っかかる。
バットマンの正体がバレるバレないのくだりがグダグダなのが心底残念。
リドラーに対して、バットマンが父親と同じ過ちを繰り返すのか?!
それが肝のはずなんだけどね…。
それで★一つ減。
ただ、上映中は全く飽きることなく楽しめた。
ずっと暗いし今さら…
何度目のバットマンか、なぜこんなにやるのだろうか
もう映画のバットマンでやることはなくなったんじゃないの?
ところどころ原作漫画っぽいカットがあったりして映像的にはワクワクしたとこもあったけどなんかもう既視感がぬぐえない。
リドラーに魅力がなかったし、バットマンアイテムも007かなって感じだったし、続編を匂わせるような演出も、もうはっきり言って見飽きたよ
前半はおもしろかったんだけど、話がぐちゃぐちゃしてきたあたりからもうだめでした。
サスペンス風味
今までのバットマンシリーズとは違い、かなりサスペンス色が強い作品です
対するヴィランがリドラーというのもあるのでしょうが、終始ゴードン警部補とのバディ物という感じの体裁で話が進んでいきます
そのためにシリーズではバットマンのサポート役を務めるアルフレッドの出番が非常に少なく、アルフレッドが危機に瀕するシーンでもあまり感情移入することが出来なかったのは勿体ないなと思いました
また、いわゆるシリーズのお約束や定番の登場人物とも言える部分の説明を省略しているためにシリーズを既知の視聴者には良いのですが、伝わりにくいのでは?というシーンがかなり見受けられました
その最たる部分がトーマス・ウェインの死に纏わる部分です
シリーズの視聴者なら誰でも知っているブルースの生い立ちではありますが、本作はブルースが“復讐”を理由にバットマンとして活躍する作品です
それなのに作中では復讐のきっかけとなるトーマスの死や孤児として育ったブルースの孤独などがあまり掘り下げられないため
せっかく話の核となっている復讐や、リドラーの目的などがフワッとした印象になっているのが非常に勿体なかったです
それと、今作は以前までのシリーズと違い、バットモービルなども含めてリアル感を出そうとしているのか、バットマンが空を飛ぶシーンがほとんどなく、あってもムササビ染みた飛び方というやや情けない姿なのはちょっと反応に困りました
書き出すと悪い点ばかりが出て来てしまいますが、それでもショットガンやサブマシンガンすらも弾く強固なスーツによるバットマンのアクションはかっこいいですし
バットマンでありながらブルースとしての側面を放棄しているバットマンというのも良かったです
復讐を胸に戦っていたバットマンが同じ行動理由の人間を見て自分の過ちに気づき、暴力では何も解決しないことを悟り、日の光の下で人を助けるという
シリーズ1作目のラストにしてはかなり明るい終わり方なので、次回作で彼がどうなっているか非常に楽しみです
鑑賞動機:8割ポール・ダノ、1割ニール、1割私立探偵小説の予感(映画だけど)
「ポール・ダノがリドラー!? 観る観る!」ということで今回はどんな酷い目に遭うのかな、ニールにボッコボコにされるのかな、とワクワク。緑の全身タイツ着せられてるのならそれは既に酷い目にあってるね、と思ったが違った。
“Smells Like Teen Spirit”しか知らないのだけど、「なんかNirvanaっぽい曲だなあ」と思ったらほんとにNirvanaで困惑。
ミステリ色強目でエルロイとかヴァクスとかを連想。トーンはハードボイルドというより暗黒小説のそれ。あ、でも現場で鋭い観察眼と洞察力をさりげなく発揮してて、ホームズ等の名探偵成分も混入してる。まあその辺りが「バットマンである必要はない」みたいな意見になのかもしれないけれど。バットスーツの衝撃吸収性能がやたら高いとこだけスーパーヒーロー感。ニールの顔色大体土気色。『TENET』の爽やか好青年の面影は欠片もなく、どんより業青年に。
双子の用心棒コント(違う)好き。
エンドクレジットが始まってすぐ「バリー・コーガンどこ?」と慌てたが、クレジット中の役名を観るにあの最後の人ってこと? あんなの分かんないよー。
3時間は確かに長いが飽きない。リドラーの人物像はもっと掘り下げてもよかった様な。ヒットしたのでワーナーは続編やる気満々だろうから、次はぜひともバリー&ポールコンビでバットマンにボコボコにやられてほしい。
2022/3/30追記
未公開シーンを観たですが…あの人っぽいけどバリー・コーガンなのこれ? 本気出しすぎて、カットされちゃったのかな。
アメコミの映画化作品は、マーベルは明るい、DCは暗い、と個人的に思...
アメコミの映画化作品は、マーベルは明るい、DCは暗い、と個人的に思っているのですが、中でもバットマンは群を抜いて暗い。
というのも、バットマンには超人的な能力はなく、また、行動の動機が復讐であるから。
そんな陰にして湿なダークヒーロー、今回のリブートはいかに。
大富豪でゴッサム市長候補だった父と母を殺害され、復讐を誓って成長した青年ブルース(ロバート・パティンソン)。
蝙蝠を模した正義の鉄槌者バットマンとなって2年。
ゴッサムシティでは市長選の最中だったある夜、5選目を狙う現職市長が何者かによって殺害される。
ゴードン警部(ジェフリー・ライト)は直ちにバットマンを現場に召喚した。
というのも、「バットマンへ」という謎のメッセージが現場に残されていたからだ・・・
というところからはじまる物語で、その後、首席検事をはじめ要人たちが殺害され、現場には謎のメッセージが残されていた。
事件は、これに先立つ大物マフィアの逮捕と関係がありそうで、また、ゴッサムシティ再開発基金(ブルースの亡父が立ち上げた)を巡る汚職事件とも関係がありそうだ、と展開する。
バットマンはDCコミックスの映画化だが、権利関係からワーナーブラザーズ映画として映画化される。
ワーナーといえば、古くはジェームズ・キャグニーのギャング映画で、フィルムノワール、犯罪映画が得意。
今回のバットマンは、バットマン映画というよりも、ワーナー犯罪映画の系譜上に位置するような感じで、ヒーロー映画という感じはまるでない。
そもそもヒーローとはなんぞや、ということを振り返れば、
罪のない市井の民が悪漢たちの計略や暴力で危機に陥ったときに現れて、悪漢を退治する存在で、基本的に、こいつが悪い奴、悪い奴は誰だ?の段階では登場しない。
そんな、悪い奴は誰だ? 事件の真相はどうだ?というのは、探偵の役どころ。
だが、今回のバットマンは、悪い奴は誰だ?の段階からゴードン警部の傍らに登場する。
現市長殺害現場に登場したバットマンを観た警官が「このコスプレ野郎、どうしてここにいるんだ?」と言うが、観客としても、そんな感じ。
探偵に、その衣装は過剰でしょう。
あきらかに場違い。
なので、事件が進み、いろいろあっても、「バットマンのコスプレは場違いなんだよなぁ」という思いはぬぐい切れず。
特に、事件の首謀者リドラーや、黒社会の大物ペンギンが、やや異様ではあるが、コスプレをしているわけではないからなおさら。
(加えると、トゥーフェイスの悪部分に相当するファルコーネは、ただマフィア然としているだけ)
ということで、フィルムノワールとしてはよく出来た映画ではあるが(それでも3時間はまだるっこい)、ヒーロー映画(ダークヒーローだが)としては違和感がありすぎ。
評価する部分もあるが、評価できない部分もあり、全体としては微妙なところですね。
バット刑事マン
元々サスペンションやスリラーが好きだからか、
ジョーカーを見た程度の自分でも十分に楽しめた。
主人公のブルース・ウェイン。喜怒哀楽から喜楽が完全に消えている。
そのためおふざけは一切無しでしっかりサスペンスをしている。
全体を通して重苦しく緊迫しているので、
どっぷりハマるために良い席で集中して見ることを勧める。
陰鬱なBGMも含めて、やっぱり映画館で見て良かったと思う。
仮面ライダーもスパイダーマンもやらない徒歩の登場は逆に新鮮だった。
場所は冷たい雨風でざらついた地下鉄やらトンネルやら。
ロボコップやターミネーター1&2の雰囲気だろうか。それはもうやばい奴が来た感がひしひしと。
ただ高い所から落ちるときはちょっとブルっているし、着地もパラシュートが引っかかって失敗して転げ回っている。
それすら笑いにさせないところがこの監督の力量かもしれない。
今回の敵リドラーが収監された隣の檻にはジョーカーがいる。
彼が光を浴びるシーンが待ち遠しい。
テンポ悪いし、活躍しない
バディ刑事ものみたいな展開。「セブン」ぽい。
●意味深でダラダラ続く展開の遅さにだんだんうんざり。
●新バットマンなのにいきなり主人公の苦悩が重い。
精神リハビリの映画みたい。
●そもそもたいした活躍しない。
市長候補撃たれるわ、洪水は止められないわ。
水につかった人の救出なんてレスキューでもできる。
●ヒロインと恋に落ちるのが無理くり。
●ラストの敵がしょぼい
銃持った民間人。
名作ダークナイトの後で新鮮なバットマンを作るのは難しいのはわかる。が、ダークなリアル路線のバットマンではもう勝負にならない。違う発想が必要と思う。
歴代で一番好きなバットマン
数年前「バットマン・フォーエヴァー」を見ていた時、同じくリドラーが悪役だったが、その時に見て思ったのが「バットマンの推理劇が見てみたい」というのが率直な感想だった。それから数年後、まさにぴったりな作品が今作だったように思う。
バットマンと言えば悪役をぼこぼこにするイメージだが一つの呼び名がある。それは「世界一の探偵」という名前だ。今回の悪役がリドラーだということもあり、ノワール物で脚色されているが何年も作られているバットマンシリーズで昨今ではこうした推理劇の作品はあまりなかったのではないだろうか。
The batmanではキャラクターの造形を違った見せ方で脚色している。例えばバットマンの初登場時、甲冑のような重い足音が響いてきて、真っ暗闇の空間からぬっと「出現」してきたり、ペンギン、キャットウーマン、リドラーなどのメインキャラは本当にその辺にいそうな「普通の人間」として配置されている。名前を明かさなかったらただの一般人のようだ。ブルースがバットマンのコスプレをしてバイクに乗るのではなく、普通のライダーが普通のバイクに乗っているような様を見れるのも新鮮で、バットマンコスで捜査現場を視察したり謎を解いていく様を見て「こういうバットマンが見たかった!」と思わず膝をぺチンと打ってしまった。
また作中の世界観の造形も目を見張るほど素晴らしく、ゴッサムシティの隅から隅までを散策しているような気になれるのだ。これまでゴッサムはとても暗いイメージしかなかったが随所に明るい部分がちゃんとあり、これまで以上に生活感を感じられた。今作はただ暗いだけではなく要所要所でちゃんと明かりを取り入れて色の明暗をつけるのもかなりエッジが効いた作りこみだったと思う。
ペンギンが経営しているクラブなどは今まで見れなかった名所だと思うし、バットシグナルを合図に集まるビルから見えるゴッサムの夕焼け、クラブでのペンギンの部下との殴り合いや暗闇でのマズルフラッシュを交えた格闘戦、終盤のスタジアムでの戦闘及び、フレアを焚いて人々を助け、導くシーンなどバットマンがいる所は自然と明かりがついてバットマンの存在が輝いているように見えた。
バットシグナルが夜空に照らさせるとき、チンピラはおびえて逃げるシーンなどがあるが、ちゃんと抑止力として働いているのも魅力的で、まるでゴッサムシティにおけるお天道様のようでここも気に入っている場面だ。なんだかこれまで以上にバットマンが恐怖を与えているというメッセージも伝わってくる。
また、バットマン二年目のブルースは己を「リベンジャー」と表し悪人に鉄槌を下すがバットマン並びにキャットウーマン、リドラーもゴッサムという腐敗した大人たちの被害者でもあることがわかる。「親の罪は子に報いる」と劇中でも流れているが過去が未来に復讐するというメッセージを見たときなかなかうまい言葉だなあと思った。リドラーというマッチがゴッサムの闇を暴くシナリオは先が読めないスリリングさで本当に脚本が上手い。しかしこれはブルースの成長劇もちゃんと並行して描いている。最初は確かにブルースは「リベンジャー」だったかもしれない。しかしそんな彼がバットマンとしてこの街を見守ることで力なきものの希望にはなっていたのではないだろうか。その証がバットシグナルであり、どこからともなく暗闇から現れる「夜の騎士」としての彼だと思う。暗闇から出る彼が終盤のがれきに挟まっている民衆の前には明かりを焚いて現れる。その人々を引き連れて先頭に立つさまはまるで宗教画のような神々しささえ感じられた。洪水が街を覆う中、巨大なスタジアムの天井にぶら下がる漏電したライトを防ぐために彼は身を投じた。そこでリベンジャーとしての彼の人生は終わって、起き上がるとき「バットマン」として生まれ変わったのだと思う。市民のために身をささげた彼は救世主だと思うし、ゴッサムにはなくてはならない希望なのだとあの瞬間、確信した。
誰かの正義は誰かの悪!
ずっと暗い映像で、内容も復讐劇で暗くて重いです。
しかし、これがめっちゃ面白くて、最後まで目が離せませんでした!
JOKERの成り立ちに続くBATMANの成り立ち、なぜ彼はゴッサムシティを守り続けるのか、納得しました。
何となくBATMANシリーズは暗そうで避けてたんですが、JOKERから見始め面白さに気付きました。
これからも追い掛けます!
怨念の落ち武者感
異様な殺人事件の犯人を追うサイコミステリーや、街の暗部に迫るノワールサスペンスや、復讐にとりつかれたハードボイルドアクションなど、様々なテイストが混ざり合って入る印象です。
正直、大まかなストーリー展開は、既視感があるように思ってしまいました。
刑事ものの世界観の中にバットマンが入ったような、警官たちのいる事件現場で証拠品を確認するバットマンの絵面は、何だかシュールで面白かったですが。
バットマンの登場シーンなどのホラーなテイストは、恐怖の支配や復讐心が際立ち、良かったと思います。
暗闇からズシャリと重い足取りで現れる様は、ヒーローというより地獄の使者。
個人的には、怨念の落ち武者のようだなと。
バットモービルも、カッコよさよりも恐ろしさが。
あの重低音は、映画館ならではの味わいかと思います。
悪人成敗のためとはいえ、女性をおとりにしたり、バットモービルで執拗に追いかけたり、ヒーローとは言い難い行動。
それが変化してゆき、悪への復讐のためではなく、人を救うために行動するクライマックスは、やはり胸が熱くなります。
恐怖の象徴ではなく、希望の象徴になることを示唆するような。
ヒーローの在り方、ヒーローへの成長の物語として、やはり好感が持てます。
ロバート・パティンソンのバットマン、微妙な不安定さを湛えたような演技も良かったと思います。
静かなるヒーロー
自身も知らなかった両親殺害の真相とキャットウーマンとのロマンスなどが比較的静かに淡々と進行します。
自らの感情を抑えて悪者に対峙していたバットマンが怒り心頭になる場面が2回あり、それぞれ自分の為ではなく他の誰かの為に苛つくところが、バットマンではなくブルース・ウェインという人間なんだと感じさせる。
個人的に思うのは、ザ・バットマンというタイトルではあるが、本来のタイトルはブルース・ウェインでも良いのではないかと思う。でも、それではヒットしないか…
どこまでも重く仄暗い雰囲気がとてつもなくたまらない
3時間の上映時間があっという間に過ぎていった。
冒頭のシーンから続々する展開で今までの作品を楽しみ、ゲーム等でも何度もその世界に足を踏み入れてきたゴッサム・シティがそこにはあった。
重苦しい雲に雨のシーンがとにかく多いw
今までバットマンを見てきた人は違和感なく入ることができると思うが、初めて鑑賞する人は陰鬱な気分で楽しめるのか?w
全体的な構成としてはエンタメ感は少なめで少しずつ明らかになっていく進行にドキドキしながらのめり込んでいっていしまう。
おなじみのガジェットやヴィランも出たりでちょっとそれだけでテンションが上がるw
個人的にはペンギンが出てくるのは嬉しい(コリン・ファレルって気付かなかったww)
バットモービルやカーチェイスのシーンも楽しめた、IMAXでもないのに爆音にびっくりw
(バットモービルだけど、今回の型は好きじゃないなー、しかも式典にブルースが乗り付けてなかったっけ?w)バットポッドは出てこなかったような、、、?
ブルースの乗っていたカフェっぽいバイクはかっこいいし、キャット・ウーマンのバイクもカッコいい。
ツッコミどころが無いかと言えばそんなことはない。
今回のバットマンは結構反撃に合うなwと見ながら思っていた。今までも無いことはなかったが、もっと圧倒的にやっつけるイメージ。またアクションもダークナイトはジョン・ウィックや時代劇の様な殺陣の流れる動きが鮮やかであったが、今回は力任せ感がすごい感じがしたw
殴る時のあの重いSEは同じかw
今回も殺さずのルールは守り、やっつけるが、何人か高い足場から落ちていったのでは?ww
バットマンが「USBポート」とシブく話すシーンもなぜか面白かったw
冷静に見るとやはり変態コスプレ野郎なのか?w
リドラーからのなぞなぞが出るシーンでバットマン早く答えすぎw(時間が無いのはわかるが、、、。しかも間違えてペンギンに詰め寄るしw)
主役のパティンソンの闇を抱えた表情や動きはバットマンをよく捉えているし、全体的な作品の作りも原作への惜しみないリスペクトを感じられました。
また今まで以上にゴードン警部補やアルフレッドとの絡みがおおいのも個人的には評価点が高い。
今までのバットマンとは違った見せ方が非常に新鮮であり、楽しめた。
アクションシーンも楽しみの一つだったのでそこは今ひとつであったが、続編ではどうなるのか?
またジョーカーやその他のヴィランはどのように描かれるのか?
今後も非常に楽しみな作品です。
フイルムノワールを使って現代を描いた作品
ダークナイト以来のリアルなヒーローを描いた作品。
アベンジャーズのようなスーパーヒーローではなく、もしかしたら現代にいてもおかしくないかも?と思わせるバットマン。
個人的にはコリンファレル扮するペンギンの演技が見もの。往年のマフィア映画に出てくるマフィアを再現している。
そして格闘シーンが最近の何をやっているかわからないカットの連続でないのがまた良い所。
最後にこの映画はトランプが大統領になって議会を襲撃させるまでの過程というのか構図が大まかに描かれているような気がした。(トランプのような人物は出てこない)
そして出てくる人物達が全員、現在のアメリカの新自由主義の悲惨な状態を体現しているように描かれているようにも思えた。
日本版リメイクするなら相棒で
リアルで残酷で暗いバットマン‥というわりには、残酷なシーンで昔のポルノ映画のような不自然なボカシ。なぞなぞがイマイチ。英語だったらちゃんとなぞなぞになってるのか?観てるが推理したり、「なるほどー」という驚きが一切ない。暗号メッセージも本人たちが納得してるだけ。キャットウーマンの被ってるやつが古典的な泥棒みたい。磯山さやかの女鼠小僧のような。あと謎のキスシーン。ゴードン刑事も無能すぎる。アルフレッドが犠牲になって意識を取り戻すが、意識不明だったやつが流暢に喋りすぎだろ。作るなら「羊たちの沈黙」くらい振り切って恐ろしいバットマンを作って欲しかった。あれではテレビ番組「相棒」レベル。反町隆史にバットマンスーツきせたようなもの。ロバート・パティンソンがイケメンでカッコいいのわかるけど、無駄に映しすぎ。上半身裸のシーン多すぎ。邦題はロバート・パティンソンのザ・バットマンにしてもよかったのでは?と批判的なこといってるけど、見る前の期待が大きすぎたからというのもある。今回のバットマンを好きな人を否定するつもりはない。もっと面白くできたのでは?というだけ。予告の映像で面白いところを見せすぎだった。
美しく、抜群に格好良い
2回鑑賞。
全シーケンス、音と光の演出が抜群に格好良い。特にバットマンとバットモービルは「暗がりでよく見えないけどヤバいのが出てきた感」が音と光で効果的に表現されていて圧倒的。
そしてどのカットも絵的に美しい。キマってる。背景美術、エフェクト、キャラクターのビジュアルと存在感、カメラワーク、そしてライティング。完璧。
物語。ラスト、バットマンが子供達を発炎灯の光で導く場面が、この映画の着地点なのだなと。作品の冒頭で、自身の心の闇と共に夜の暗がりの中で恐怖の象徴として振る舞っていたバットマン/ブルース・ウェインの物語が、ここで一区切りとなる。主人公の成長というど直球な主軸がブレずに綺麗に終幕する。
その他印象的だったところ。
市長の殺害現場で、バットマンが市長の息子を視界に捉えたところでニルヴァーナ。鳥肌立ちました。
ペンギンの、たっぷり尺を使った自己紹介。キャットウーマンとの初対面も、見つめ合う時間が絶妙に長くて、意味深。3回目キス未遂は、バットマンから近寄って、ためらったような。
めちゃくちゃ好きな作品です。劇場で鑑賞できてラッキーです。
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