THE BATMAN ザ・バットマンのレビュー・感想・評価
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虚像のダークナイトシリーズから、ついに実像のバットマンへ
映画『ダークナイト』以降の印象が強いバットマンーーしかし、ここで傑作がきた。
先に言及しておきますが・・・
『ダークナイト』からバットマンを好きになった人には、あまりオススメできません。
恐らく日本で最も印象深いバットマンは『ダークナイトシリーズ』。
『ダークナイトシリーズ』からバットマンを好きになった人も多いだろうが、あれがエンタメ化したバットマン。つまり虚像。ただ、「ダークナイト」のバットマンを否定はしてる訳じゃない。
でも、『THE BATMAN ザ・バットマン』こそ「限りなく本物のバットマン」なので、ニュアンスがだいぶ変わる気がします。
●ヒーローへの認識の違い
アメリカのヒーローは日本のヒーローと違う。
日本では弁護士や刑事などが正義として描かれる。それは、悪のカウンターだ。
一方、アメリカのヒーローは夜な夜な秩序を守る慈善家だ。
アメリカのヒーローは献身的な自己犠牲の慈善活動家と言える存在であり、だからこそ自らを蔑ろにして人の尽くす姿に共感を得られない事もある。
日本の正義とは根本考えが別物であることを留意してほしい。
●バットマンの本質を描いた作品
『THE BATMAN ザ・バットマン』はDCコミックの中にいるバットマンというヒーローの本質。
そして、あり方を正したような気がした。
バットマンは子供の時、自分がコウモリを怖がったことがきっかけで両親を亡くす。
つまり、バットマンは自らの恐怖を乗り越えようとする人間でもある。
本質的にバットマンは復讐者だ。
悪を憎む=悪への復讐者。
犯罪への復讐者であり、邪心への復讐者であり、弱かった自分への復讐者である。
けして、悪人への復讐者ではない事をしっかりと描いた。
●正しい異名は?
バットマンは「World's Greatest Detective(世界最高の探偵)」、「Caped Crusader(ケープを纏った十字軍騎士)」という異名を持つ。
実は本質的にはこの2つの方がバットマンを正しく表している異名でもある。
今回のバットマンはヒーローというより、混沌のゴッサムシティにおける探偵。
そしてクライマックスに訪れるシーンによって、まさに「人々を導く騎士=十字軍騎士」であることを証明したのだ。
●総評
個人的にはアメコミヒーロー映画における最高傑作の一角。
近年のヒーロー映画。そして、バットマンの世界観における映画シリーズに対するアンサー。
DCヒーローとはどういうものか世界に示した作品に感じた。
「教えてやるよ。これが本当のバットマンなんだ」
そんな意志を制作側から感じ、胸を張ってバットマンを描いたと感じた。
でも、日本で受けるかは微妙だ。
ハッキリ言って選り好みする作品だと思う。
DC特有のダークで文学的で悲壮的な部分を、ヒーロー映画で臨むのだろうか?
赤いスーツで有名な映画『JOKER』はかなり原作に近い存在だったが、『ダークナイト』のジョーカーを想像した人からは不満も多かったはずだ。
今回のバットマンも初期の原作に近い存在なので、不満は多いと思う。
正直言って、ダークナイトからバットマンを好きになった人にはちょっとオススメするのをためらう。
津波もどきありなので注意
ヒーロー映画とおもうなかれ。
賛否両論の理由が凄く分かる
名探偵バットマン。弱者男性のクーデターという現代の問題。僕は好きでした。
本作は世間での評判はイマイチですが、僕は楽しめました。
特に前半はこれまでのバットマンとは違うサスペンス風の展開が好きでした。
警察とバットマンが割と仲良くしてるのは僕は好きですね。
様々なアイテムを駆使して謎を解いていくのは少年探偵団みたいでよき。
インセル(弱者男性、負け組中年男性)が国内テロリズムの予備軍となっているのはアメリカでは深刻な社会問題らしい。
日本だとこういう描写をしたら、オタク差別だと叩かれそうですね、、。
あえてマイナス面を言うなら長すぎる点。
キャットウーマンの父親がどうやら、バットマンとのロマンスは削っても良かったのでは。
あとペンギンのカーチェイスが長い。
(ただカーチェイスが終わった後の業火を背にするバットマンは恍惚するほどかっこいい)
今作のバットマンはマジでかっこいい。
僕は楽しめた。
ただ、長いので何回も見るにはちょっと気が引ける。
寡黙なバットマン
激突!!バットマンVSアメリカの闇
「なぜ今になってバットマン?」と思った人たちは結構いるんじゃないでしょうか。ホアキン・フェニックス版「ジョーカー」がヒットしたのはわかるけどバットマンまでリブートするのは安直すぎないかとPVを見るたびに思いながら、ついに初日に鑑賞してきました。
かなり長い上映時間でしたが、充実した映画体験でした。この理由なら☆四つなんですけど、☆五つにした理由はアメリカの闇を連想させるような演出が最大手でした。
人間ドラマよりも政治的な内容が多く、リアリティにあふれる所が個人的には好きでした。
ウォーターゲート事件やケネディ暗殺事件、ホワイトハウス襲撃を彷彿させるような、政治家・エリート公務員等の組織的スキャンダルを、バットマンの世界観に組み込む演出はありそうでなかった発想でした。
また、ブルース演じるロバート・パティンソンもイケメンで若者らしさも醸し出していて、孤独なアンチヒーローを見事に表現していました。心から信用しているのはアルフレッドのみというのもシンプルで強烈。
最後には浮いたコスプレ男からヒーローに転身する光景はとても清々しかった。闇は消えないけど希望は必ずある、そんなラストでした。
吹き替え版は3月15日に鑑賞してきました。櫻井さんの冷徹でダークな演技や、ファイルーズ愛さんの甘くて男心をくすぐる声色で、違和感ゼロでした。今作の吹き替え版は当たりだと思います。
そして、特筆すべきはリドラーの声を当てた石田彰さんの声の使い方が面白かった。最初は声を加工していて、石田さんかどうかもわからなかった。しかし、物語が進むにつれて声がクリアになっていき、狂気に満ちた演技は一見の価値はあると思います。
バットマンの知識がなくても十分楽しめる作品になっていますが、不殺、銃を使わないポリシーの所以を知っておくとより楽しめると思います。
現在、Dolby Cinema→プレミアシアター(吹き替え)→IMAXGTレーザーの計三回観賞しましたが、印象深かったのはDolby Cinemaでした。黒のコントラストが綺麗で、「黒光りの極み」みたいな映像が堪能できます。
シリーズ最高傑作候補誕生
何も新しいものはない
1989年のティム・バートン「バットマン」を当時20歳の私はとてもワクワクしてみた。それまでのバットマンからずいぶんスタイリッシュになり新しい時代の幕開けを感じた。そして2005年クリストファー・ノーランの「ダークナイト3部作」はティム・バートン~ジョエル・シュマッカーのシリーズと比べ随分とシリアスな展開になった。そして「マン・オブ・スティール」から始まるザック・スナイダーのバットマンはそれらの作品で形作られたものの延長線上にあった。そして今回の「ザ・バットマン」はまたもやのリブートである。「スパイダーマン」もそうなのだが、何度も何度も同じ作品をいったん白紙に戻して頻繁に作り直すのはやめてほしい。陰鬱な雰囲気はクリストファー・ノーランのもので十分だし、大まかなデザインはティム・バートン時代からのデザインと大きく変わらない。そして上映時間が長すぎた。丁寧に作られた量産品という印象だ。
batdanceが聴きたい!
長い、暗い、重い
真面目すぎるのでは? 丁寧に製作されているとは思うが、冗長だし、バットマンはじめ、格好いいところが一つも無い。バットマン=いかれたヤツ という視点はもう要らない。そんな所にもうこだわらないで欲しい。ヒーローアクションを真面目な人間ドラマにする必要はない。「ジョーカー」は、面白い発想だったとは思うが、あれだけで十分、バットマンまで同じようにしなくてよい。夜活躍するヒーローであってただでさえ暗いのに、心理的にも暗く重いのはいただけない。バットマンは、大金持ちが趣味で粋に格好良く世直しをする、それでよし。
鼻筋の通っていないバットマンの鼻のデザインがかっこ悪く気になってしょうがなかったし、コリン・ファレルがあれだけのメイクでペンギンをやる意味がさっぱり分からなかった。
この流れは嫌いではないです
バットマンで「セブン」を作ろうとした野心作?
スーツや乗り物以外に特殊能力がなく、基本的に生身の人間であるバットマンの活躍を描くにあたって、ファンタジー色を排した犯罪映画に仕立てたのは正解。地球ではなく、街を守るというスケール感も、身の丈に合っている。ヴィランばかりが目立って、ヒーローの影が薄くなりがちなバットマン映画であるが、本作は、ちゃんとバットマン=ブルース・ウェインの物語になっているのも良い。
ただ、それは、裏を返せば、バットマン映画の最大の魅力であるヴィランのキャラクターが弱いということ。普通の人間が、なぜ、いとも簡単に要人たちを殺害することができたのか、どのようにして、街にはびこる悪事の真相を知り得たのかなど、ミステリーの仕掛けにも穴が目立つ。
そもそも、影の存在であるバットマンが、事件現場で堂々と捜査を行う姿には違和感があるし、終盤、バットマンが、ダークナイトではなく、ホワイトナイトになろうとしているかのような展開にも疑問を感じる。
そうは言っても、ロパート・パティンソンは、心に闇を抱えた主人公に見事にはまっているので、次回作が楽しみではある。
映画館用の映画
名作爆誕
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