劇場公開日 2022年3月11日

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「陰鬱な謎解き映画(キャラクターは良)」THE BATMAN ザ・バットマン andhyphenさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0陰鬱な謎解き映画(キャラクターは良)

2022年5月2日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

もう配信レンタル始まっちゃってるしなあ、ともじもじしていたが、何とか時間が取れたので映画館で鑑賞。176分は映画館でないと絶対途中で止めそうな予感がした…。
なぜかマーベルよりDCの方が観てる数が多いのだが、ダークナイトトリロジー含めバットマンはちゃんと観ておらず、真面目に詳しくない状態で観た。
バットマンはやっぱりDCの中では超シリアス部類に入るので、コメディ的要素は一切なく、ゴッサムシティはずっと雨で画面は暗い。IMAXで観れば多少違ったのかもしれないが、通常のスクリーンだと「見えない…見えないのが正しいのか…」と考えさせられるレベルだった。
個々のキャラクターは素晴らしい。私の中でロバート・パティンソンは常に影を背負っている美青年なので、バットマンというキャラクター自体が彼のイメージに合っていたというのもある。あの引きこもりで自己中っぽい感じも良い。期待した程ご尊顔を拝見できなくて寂しかったが、まあ、バットマンだから…。
敵役のリドラーはゾディアック事件をイメージして造形したそうだけど、ポール・ダノは期待どおり素晴らしかった(ただしこちらも顔が出てくるのがもはや後半。待ち侘びたぞ…)。メインヴィランの割に扱いが微妙…。
お前だけは信用できる、的なジェフリー・ライトのゴードン警部補(信頼顔)も良いし、アンディ・サーキスの執事感も良いし、ゾーイ・クラヴィッツはばっちりキャットウーマンだった。
ただペンギンはコリン・ファレルだと言われても信じがたい、未だに。
メインヴィラン自体は「一線超えてる」リドラーなのだが、基本他のヴィランは割と普通に悪(ぶっ飛んでいない)。筋も派手な推理ものという感じで、筋読みは別に難しくはないというか(バットマン焦りすぎだろ、と思ったり)。
リドラー=ポール・ダノがその姿を現して対峙する部分が肝だった気がするんだけど、前半の描き込みに比べると割とあっさりしていて、結局バットマンは復讐から解き放たれる、そのカタルシスが薄いというか…ファルコーネが分かりやすすぎるのもある。
個人的にはキャットウーマンとの関係性は…もうちょっと忍ぶ感じが良かったかな…(常にキスシーンが唐突なんだよね)。
個人的には176分はそこまで長くはなかったけど、もうちょっと詰められたような気もします。
ところでどこでバリー・コーガン出てきたの…?と本編を観ている間ずっと探してしまったが、ネタバレ記事読んで「なるほどね」と思いました(個人的には続編に出て欲しい)。

andhyphen