「ほぼ「シン・エヴァ」だった」マトリックス レザレクションズ 青空ぷらすさんの映画レビュー(感想・評価)
ほぼ「シン・エヴァ」だった
賛否分かれる本作を映画館で鑑賞。
シリーズ1は面白く観たけど、2・3と進むごとによく分からなくなっていったし、今回はあえてシリーズを見返す事もしなかったので、2・3は完全に忘れ1はぼんやりうろ覚えだったのが逆に良かったのか、2時間20分の長丁場も苦にせず楽しく観ることが出来た。
ただ、完全なるエンタメ映画と思ったシリーズ3作が、後にウォシャウスキー姉妹の私小説的作品だった事を知った状態で本作を観ると、ほぼ庵野秀明の「シン・エヴァ」だと思った。
前半のWBのゲーム云々のエピソードは、そのまま監督のラナ・ウォシャウスキーが本作を作る経緯だし、前作で死んだと思われたネオとトリニティーの復活は、両親の死に深いショックを受けた監督が映画の中で二人を復活させたというし。
そんなラナ監督の体験や感情がストレートに反映されながら、当時最先端の映像技術で彩られた、バレットタイムなどの代名詞的アクションをアナログで再現するなど、監督としての進化と確かな手腕を観ることが出来て嬉しかった。
あと、今もアクションの第一線にいるキアヌ・リーブスはともかく、すっかりおばさんになったキャリー=アン・モスの、それでも衰える事のない美しさにも感激した。
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