いつくしみふかきのレビュー・感想・評価
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3回観た
いかにも感動させますという題名だし、予告編もピンと来なかったので観る気は無かった。映画館でチラシを2回もらったらなぜか観に行ってしまった。
わかりにくい映画だったが、舞台挨拶を聞いた後は観て良かったと思った。チラシ配ってたのは主役の遠山さんだった。
何に感動したのか分からなかったので2回目観に行ったら、涙がいっぱい出た。
3回目観に行ったらまあまあ冷静に観れた。セリフを思い出して4回目観たくなった。
渡辺いっけいの迫力
ロクでもない男が村に来て女性を妊娠させ子供が産まれる時に窃盗をして逃げ、生まれた子供が成長しても周りから差別されてる・・・と言うような話。
渡辺いっけいの悪人ぶりがなかなかの憎らしさだった。
長野の飯田が舞台の作品で、よくりんご買いに行ったり山登りしてたりで懐かしかった。
テーマはいいのだが
いっけいさんだとどうもコミカルな雰囲気になり緊張感が薄らぐ 彼等はヤクザではなく半グレ集団と言う感じだしこう言った作品を作るならシリアスな重い作品にするかコメディタッチにするかに比重を置くべきだがそこいらが徹底せず半端な感じが!
【悪魔と呼ばれた父と”悪い血”で繋がっている息子との、複雑極まりない関係性、愛憎を抱く姿に引き込まれる作品。】
・序盤の、進一(遠山雄)の父、広志(渡辺いっけい)の言動、行動には全く共感できず(”悪魔”と呼ばれ、村から放逐されたのも当たり前の所業である・・。)、その後も全く反省なしに繰り返される広志の愚かしき所業には呆れかえる。
-どうしたら、こんな人間が出来上がるのか?-
・その影響は何の罪もない進一にも及び、彼は幼き日”そのリンゴ飴はどうしたのか!”と母に詰問されたり、成長してからも叔父からは”お前の父親のお陰で、妹の人生は・・”と責められ、生気の無い顔でボンヤリ生きる進一。
そして、牧師(金田明夫)の教会で暮らすことになる進一・・。
そこに、再び事件を起こした進一が転がり込んでくる。牧師は敢えて、二人が親子だとは伝えずに”彼はお金持ちの甘やかされた息子”だと紹介し、奇妙な親子生活が始まる・・。
ー後半パートがとても良いだけに、この前半パートの”一部”の描き方が、残念である。何故、広志はあのような人間になったのか? 何故、教会の出し物の、あのような陳腐な演技で教会信者たちは、金を巻き上げられたのか? 大山監督と進一を演じた遠山さんが育った環境がイロイロあったそうなので、端折ってしまったのか・・。-
・後半、広志は漸く勤め始め、街中で偶々父親と出会い、”5分だけ”喫茶店で無言で珈琲を飲む。父の去り際、進一が”連絡先を教えてくれ・・”と言い、渋々父が受けるところから、物語は急速に面白くなる・・。
ー最初から、このレベルを維持しておくれよ・・。けれども、徐々に前半パートの”粗”だと思っていた部分が、後半に効いてくるのである。-
・父、広志が何気なく進一に言った言葉”この辺はリニアで儲かるから、二人で不動産業でもするか・・”
そして、二人が夫々取っていた行動。
・父の葬儀で、狂乱する母の姿を横目にしながら、”喪主”として挨拶する進一の言葉。
”あの人”が、皆さんにお掛けしたご迷惑、本当に申しわけなく・・”と深々と頭を下げる姿。
”あの人”という言葉はいつの間にか”父“に変わっている・・。
ー沁みます・・。-
・父、広志が借りていた店舗用の部屋。
ー謎の不動産業者(眞島秀和)が、床に置かれた封筒に入れた札を数えているシーンには完全にミスリードされた・・。ー
・そして、広志が亡くなった後、明かされた事実。
ー可なり心に沁みる・・。”悪魔”と呼ばれた男にも、息子に対しては“善性”が厳然としてあったのだ・・。部屋代を賄うために、危ない道に踏み込みながらも・・。-
<葬儀の後の、親子二人の忘れ難きシーンや、ラスト、進一がある行動に出るシーンを含め、イロイロと、印象深い作品であった・・。>
■蛇足
・人生初の”舞台挨拶”を経験。進一を演じた遠山雄さんの落ち着いた表情、話し方が印象的であった。
折角だから、この後何処の劇場に行かれるのか聞いたところ、大分県と青森県に行かれると仰っていました・・。
尚、当方は関係者ではありませんよ・・。(評点を見れば分かりますよね・・。)
<2020年8月 刈谷日劇にて鑑賞>
意外と泣きました
「いつくしみふかき」って、聖歌の…?っていうくらいの知識で観に行きました。最初は、全く、観るつもりなかったんですけどね…。なんか、予告編を一回だけ観たら、面白いかも?って思ってしまったんですよね。
案の定、聖歌「いつくしみふかき」で始まりました。でも、何やら様子がオカシクて…。いっけいさんが悪魔で、それを祓うストーリーなのか…?と思ったくらい。まあ、いっけいさんが悪魔っていうのは、あながち嘘ではなかったですが、ヘタレな悪魔でしたね。悪者になりきれないという感じですかね。
いっけいさんは、息子と対面してからも、特に、感動することもなく、やっぱり、悪魔だと思いました。それが、まあ、ラストには、ああなる訳で…。
なんだかんだで、泣いてました。派手なシーンもなく、眠気にさらわれそうにもなりました。どこがオススメかと聞かれると、うまく答えられません。でも、ちょっと、心のスミに引っ掛かった作品でした。
流石のいっけいさんでもこの展開はキツイ
渡辺いっけいさんの初主演映画。
舞台は長野県飯田市。いっけいさん演じるとんでもない悪人がいた。どこからかやってきて、山間の村の家に入り込み、娘を孕ませたうえ、盗みを働き村を追い出された。
鬼のようないっけいさんの形相は流石だ。
しかし中盤からどうもしっくりこない展開に。月日が経ち、悪魔の子として村を追い出された息子と再会し、人間らしさを取り戻していく???
『マザー』や『許された子どもたち』を観たあとだからかなぁ。緩くて仕方ない。最後までクソ野郎でいて欲しかった。
私、いい話が苦手なのです。いっけいさん、ホント申し訳ない。
ハマらず
嘘をつき、人を騙し、脅して生きてきた男が、田舎の村で、結婚し、産んだ息子。男は、村に住みつきはしたものの、結局、盗みを、繰り返し村を追われる。その息子として、母の溺愛と「あの悪魔の子」という風評に挟まれて、何もしない、何もできない青年となった男が、自立するまでの物語。
一体、この映画の何を讃えればいいのだろう? 牧師の献身でも変えられない男の性(さが)と、それでも存在する親子の愛か?
いや、俺にはハマらなかった。ダメだ。
息子は、頑張ったな、と思えはするが、なんだこの話? テーマは、数奇な運命とかなのか? 浩二に対する男の態度は、恐らく彼が彼の人生で父親等から受けてきたそのままなのだろうが、そういう 「歴史は繰り返す」 というか 「彼の素行は彼のせいだけとは言い切れない」 という話なのか? わからない。
ただ、男(父)を演じた渡辺さん、息子の遠山さん、母の平栗さんらの熱演は、書いておくべきだろう。平栗さんに至っては、その表情があまりにも凄くて、前半はホラーとしか思えないほどでした。
この映画のおかげで、聖地巡礼と飯田市を訪れる人が増えるだろうか? 増えない気がする…
佐藤隆太が出てるの気づかなかっただにい
2020年映画館鑑賞50作品目
どう見てもミニシアター系だがシネコン上映
渡辺いっけい映画初主演
彼が主演で観たくなる人がどれだけいるか疑問だ
他に誰が出るか重要だが牧師役で金田明夫
監督が超有名というわけではない
息子はいきなり川で桃尻どんぶらこ
いまどきあんな田舎はない
リニア新幹線だから現代なんだろうけどあれじゃ金田一さんの世界だ
あれを観て嫌味な都会人は田舎ってダメねって見下すんだろうな馬鹿
教会での共同生活することによって父と息子が和解するかと思えばそんなことはない
牧師さんを裏切り牧師さんを何度も殴る
最期は子分に殺される
殺人以外ならなんでもやる常習的な犯罪者を渡辺いっけいが好演
よく似合っている
憎まれ役ならトップクラス
教会での霊感商法パフォーマンスが好き
ニート卒業して恋人できる息子
父と母とおじは何も変わらない
父にとっては最後はバッドエンド
息子にとっては完全な自立の道を歩むハッピーエンド?
眞島秀和がヤクザ役で出ていたけど気づかなかった
三浦浩一が面白い役で登場
黒田勇樹もあとでわかった
塚本高史はすぐにわかった
佐藤隆太って出ていたっけ
佐藤隆太を探すためにももう一度観たくなる作品
あとタテタカコが歌う挿入歌の『もぐら』最高
世の友われらを棄て去るときも
親父がろくでなしすぎる!
そして人でなしすぎる!
一方息子の進一は過保護の母親のせいで30にもなってママの膝枕。超甘ったれのすねかじり。
前半は進一のふてこさにイライラ。
進一を演じた遠山雄さんはじめ劇団の方を中心に配役されていて新鮮でした。みなさんナチュラルで良かったです。
あの胡散臭い説教のシーンめっちゃ笑えました。
そして渡辺いっけいさんと金田明夫さんのバランスの良さ!後半には「おっ!」ってキャスティングもあってその辺りも楽しめます。(眞島さんが相変わらず素敵です)
軽い話ではないですが見やすくて展開がいい。
ちょこちょこ笑えてちょこちょこ泣ける。
父、母、息子。それぞれの30年。
時を経て再会する父と息子。父と母。
埋まらない距離。許せない思い。でも憎みきれない歯がゆさ。
父子は父子。どれだけ罵り合ってもやっぱり血で繋がっている。
終盤。進一の姿にどこか安心する。
不本意に故郷を出たけど、結果それで良かった。
坂道に苦戦しながらも自らの力で踏み進めて行く進一と、自ら作った魔のループから抜け出せなかった親父。
「ここからは歩きます」 真っ直ぐ伸びる田舎道。タテタカコさんの美しい歌声に乗せて新しい時間が、今、動き出す。
目を閉じたら思い浮かぶような素敵なラストシーンでした。
2人が風呂に入るシーンよ。
田舎のある村で自分の妻の出産中に家のお金を持ち逃げしようとして義兄に見つかって村を追い出されたおやじとその息子がどう成長していくかの話。
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序盤はかなり暗いし田舎のコミュニティーの閉鎖感がよく出ててずっと不穏なんだけど、中盤らへんから意外とコメディっぽくなったりする。私はあの田舎のカルト的な雰囲気好きだったからちょっと残念。
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田舎って世界が狭いから価値観も考え方も狭いし、大してすごくもない人が偉そうにしてたり。私は基本田舎は嫌いなので、田舎っていいところだぞ〜みたいなぬるい映画より、田舎の息苦しさみたいなものを描いてる映画のが好きだから良かった。
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だから息子が叔父さんからこの村を出てけと何回も脅されてるシーンとか、絶対こんなところいるよりもっと広い世界に出た方が良いよ!って思った。叔父さんも息子もそんな狭いところにしがみついてて馬鹿らしかった。
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映画自体はこの田舎の話がメインじゃなくて父と息子の話で、最後にポスターのこの2人が風呂に入ってるようなシーンが出てくるんだけど、このシーンが超絶エモいシーンだとは思ってなかった。
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この映画の舞台は長野だったけど、ちょいちょい名古屋弁に似てる雰囲気の方言が出てきて懐かしかった。おばあちゃんとか使ってたな〜みたいな。
映画館で是非観てください。
単純な比較はできませんが、ベルリン国際映画祭で評価されたという中国映画「在りし日の歌」に負けてない。最近は韓国、中国の作品の存在感を感じて日本の作品の「小粒感」が拭えなかったが、負けない映画がここにありました。
陰謀論は無い体です。
30年前、悪さをして「悪魔」と呼ばれ村を追い出された男の息子が、母親に甘やかされて何も出来ない男になり、いわれの無い罪によって「悪魔の子」として村を追われ巻き起こる話。
嫁の出産に際し、嫁の実家の金を漁り、それに出くわした義弟を切りつけてという過去を持つ男の息子。
何でも人のせいだし甘ったれなのは、話を聞かず叱らず勝手に取り乱し怒る母親の影響じゃない?まあ、この歳ならもう母親も関係ないか…というポンコツ主人公と、相も変わらずな主人公の父親が、神父の企みで絡んでいく。
親父も小さいし、息子も何もないし、どっちもどっちだなーなんて思っていたら、結構早い展開で結末へ。
意外性はあまりないし、変化の説得力が少し弱いけど、結末は好みだったのですんなり入ってきた。
ちなみに…
プロローグをみると…あれ?
息子が村を出て行くまでのことをみると更に…あれ?
サスペンス作品じゃないからこれには触れなくて良いんですね。ずっと余計なこと考えながら鑑賞してしまいましたよ。
ここから自分で歩きます。
興味は、”悪魔”と忌み嫌う父親がどこまでろくでなしなのか。
落としどころは、寝覚めの悪い地獄のようなラストなのか、ヒューマンドラマのような泣かせなのか。
それは、タイトルの名に潜んでいる。それに、予告をみればなんとなく予想がつく。昭和の映画のようなねちっこい暗さを漂わせながら、息抜きのような笑いが紛れ込んでいるのだから。それがラストへの清涼剤ととれる人には、救いとなるのだろう。
個人的には、どっちつかずだった。「凶悪」のような後味の悪さに引きづり込むならやりきる、更生した姿を見せるなら運に見放された親父をとことん惨めに描く、どちらかに徹してほしかった。ただ、かつての「八つ墓村」ではあるまいし、ご当地映画とするのなら、救いのない映画は興行的にはNGだろうなあ。結局、全体的にこの形こそが、落としどころなんだろう。
役者はどの方もお見事。ふだんスクリーンで拝見することの少ない役者さんも深みがあった。で、有名どころをちょい役で使い回すところはむしろ小気味よく、いい流れを感じた。ロケ地も良し、音楽も良し、映像も良し。やはり、台本に不満が残る。あの親父が、わざわざ自分の身の置き所に苦渋する地方都市に居座る理由は後にわかる。しかし、服役もせずに?のモヤモヤが残ったままでは消化不良。絶賛のレビューばかりなのは、随分とゲタを履かせてもらっている気がしてしまう。主演は渡辺いっけいではなく、シンイチ役の若者だという目線で観れば、ラストシーンの台詞と映像が胸に迫ってくる。
渡辺いっけいさん初主演作品
意外や名バイブレイヤー渡辺いっけいさん初主演作品です。が、いっけいさん超悪人を演じています。最初は暗く、ついていけるか心配でしたが、深く考えさせられる作品です。
ポスターの男2人が入浴している理由も分かります。
1度じゃなく、何度も観たい映画です
映画なのに映画じゃない。ただのストーリーではなく、ドキュメンタリーを観ているような感覚に陥る映画でした。
ホラーっぽいところ、コメディーのようなところ…
ぶっちゃけカオスな映画ですが、どんどん引き込まれていく自分がいて、最後までとっても楽しむことができました。
親子だからこその葛藤や恨み、そして想い…
涙あり笑いありで、とても楽しい映画でしたし、1度じゃなく2度3度と見たくなるようなような素敵な映画です。
鑑賞一回で感じ、二回目に深みを感じる映画です。 どこか、自分に重ね...
鑑賞一回で感じ、二回目に深みを感じる映画です。
どこか、自分に重ねてしまう部分、近い存在の不思議な心と気持ちの繋がり。
噛めば噛むほど(観れば観るほど)旨味が(深み)ある作品です。
何回見ても感動!
何回見ても見るたびに感動し、自分の捉え方で毎回映画の感想が変わります。
親子の在り方、主人公が過去に父親のしてきた事で振り回され、人生に絶望し、でも最後には父として認めた、誰もが親に反抗したり、自分の人生はなんなんだろう!って思う時がある。でも自分が親になって初めてわかる事、親が居なくなってわかる事、この映画を観て、すごく考えさせられました。時には笑いもあり、何より1番は、監督さん、役者さん達の作品への想いが深く伝わる映画です。
絶対見てもらいたい映画です!
心に刺さった
どうしようもなくダメな人間が描かれているのに、何か自分の弱さを突き付けられた気分になった。人の心は脆く、弱く、それでも尊い。
舞台となった飯田市の風景が美しい。有名な観光地は敢えて避けたのだろうか。地味な路地や街並み、実在の飲食店がリアリティを感じさせてくれて嬉しい。
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