「あー、もったいない❗️やればできたはずなのに…」さんかく窓の外側は夜 グレシャムの法則さんの映画レビュー(感想・評価)
あー、もったいない❗️やればできたはずなのに…
『聖なる犯罪者』というポーランド・フランス合作の映画が1週間前に公開されています。
人間の業ともいうべき罪を帯びた振舞いや〝赦し〟という概念の在り方など、我が身のこととして考えさせられる作品です。2017年に公開されたマイケル・ファスベンダー、アリシア・ヴィキャンデルの『光をくれた人』と同じく西洋社会ならではの宗教的概念と現実社会の人間における罪と赦しについて、日本人である我々にも深い思索の機会を与えてくれました。
だからこそ言いたいのです。
この映画だって、深く思索させられる作品にできたのではないか。
この作品世界にも、前述した洋画に匹敵する精神世界の葛藤を描くチャンスがあったように思うのです。
ラストシーンの平手さんの左腕に刻まれた徴(しるし)は、もののけ姫で描かれたタタリガミとたぶん同じ種類の情念です(勿論、北川景子さん他ウラミ殺しされた多くの人たちの魂も含まれているはずです)。
殺された人の恨みやイジメなどに伴う負の情念は、理解することはできても、そのまま社会に増幅・拡散させてはいけない穢れなのだと思います。
ダメなところばかりの私たち人間ですが、一方で併せ持っているはずの寛容さに根ざした〝赦し〟の力を3人が合わせることで、ただ祓うのではなく、浄化することに重きを置いて欲しかったな、と思いました。
共感&コメントありがとうございます。
また石田ひかりさん、かそけきなんとかに出ていらしたとの情報、ありがとうございます。
教祖の筒井道隆さんとトレンディドラマのダブル主演だった頃が懐かしいですね。
幽けき=今にも消えてしまいそうなほど、薄い、淡い、あるいは仄かな様子を表す言葉、らしいですがお姉さんのゆり子さんに比べるとたしかに幽けきかもしれませんね。「か〜んち!」なんかを思わず観なおしたくなりました!
おはようございます
いつもながら、優しみ溢れる素敵なレビューですね。
私は、今作はもう少し”魑魅魍魎に取りつかれた人々に対する不条理さ”を表現してくれたらなあ、と思いましたが、面白き作品でしたね。
では、又。